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2004年を振り返る:マンガ編

そういえば、ここ数ヶ月に読んだマンガの感想をその内まとめて書こうと思っていたのですが……もうこの回顧企画にまとめてしまえばいいか(笑) ……とか思ってだらだら書いていたので、いつまでも終わらなかったらしいですよ。
まあそんなわけでまずは、2004年ベストマンガ〜。
湯けむりスナイパー(作:ひじかた憂峰/画・松森正

湯けむりスナイパー 第3巻 (マンサンコミックス)

湯けむりスナイパー 第3巻 (マンサンコミックス)


銃を捨て、秘境の温泉宿で余生を送らんと決意した元・殺し屋がいた……!!
椿屋で働く源さん(本名・年齢不詳)は、引退した元殺し屋。人生をやり直したいと思った彼は、秘境の温泉宿の従業員募集広告に目を留め、会社にリストラされた中年男として生きる決意をしたのだった。美人女将やベテラン番頭に囲まれ、過去を隠し働く源さん。今日も、秘境の温泉宿には様々客がやって来る――。
…………いや実は、昨日これを借りてきて読むまでは闇のイージス(作:藤原芳秀/画・七月鏡一)だったんですが、なんか3年連続ぐらいな気もするし、今年最大のビッグインパクトという事も含めて、こちらに。
いやホント、職場で15巻の表紙を見た瞬間、どうしようかと思いましたよ。必死に笑いをこらえながら、まじまじと眺めてしまいました。まさに電気が走ったというか、運命を感じた瞬間。
内容の方も、なかなか面白かったです。なんかまた、新しいマンガの世界を垣間見た、というか。“こーいうオチでいい”世界(雑誌)というのも存在するのか、と。恐るべし、漫画サンデー
とりあえずキーワードは
“ここは秘境の温泉宿、恥のかき捨て場”と
“ここは秘境の温泉宿、色々な客が来る、色々な事がある”
の2点。
このマンガ的にはこの2点のどちらかが押さえてあればOKなようです(笑)
2巻まで読んで個人的に好き、というか、凄いなーと思ったのは、2巻所収の「恥のかき捨て場」。
老人3人組のお客さんにバイアグラを頼まれた源さん。番頭さんに相談し、バイアグラを出すと共に近くのそーいう店まで案内する事に。途中、足腰の弱った一人を背負ってお店に到着し、その翌日――宿の露天風呂で、一人が入浴している所に居合わせる。掃除中だった源さん、その老人の姿を見ながら

(老いる…………とは、それまで囚われていた<性>から遠ざかり安楽を得る事ではないのか?!)
(それとも男は最後の最後まで…………)
(聞いてみたい。お互いが人間同士の裸の会話を…………)
露天風呂の脇で、“男の性”について真面目に煩悶する元殺し屋。
そしてそんな回もオチは、自室で缶ビールを飲みながら、(あまり考えても仕方ない…………、すべては人生をやり直す勉強なのだ――)
いやなんかもう……某現役のけだものスナイパーに聞かせてやりたい(笑)
オトナの劇画という事でこういったエロス混じりもありつつ……源さんの過去の顔が垣間見える話や、温泉組合の親睦野球に参加するという軽いノリの話など、硬軟色々取り混ぜて、エピソードは割と多彩。多彩というか、最後は8割がた、缶ビール飲みながら源さんのモノローグで締めればまあいいか、みたいな感じだったりもしますが(笑)
個人的に、主演:藤岡弘、で、Vシネマにしてほしいです(笑)
闇のイージス』は今年も相変わらず面白かったです。単純に好みと面白さという意味では、今年もこのマンガが私の中では一番。
私の中で数少ない、問答無用で人に薦められるマンガ。
今年は一人、洗脳に成功しました(笑)
もっともっと洗脳の輪を広げたいのですが、作りかけの年表とか何とかしたいなぁとか。とにかくこのマンガには、きちっと書きたい事全て書いて終わってほしいです、はい。
その他、常から応援しているマンガに関しては、『BLEACH』が大失速したり『曲芸家族』が討ち死にしたり、『サムライガン』最終巻がちょっと酷かったりで、やや外れ。去年読んで面白かったマンガでは、『鋼の錬金術師』と『アイシールド21』は今年も面白かったので、来年も楽しみにしております。特に、いよいよメディア企画の海に取り込まれてしまった『アイシールド21』は、潰されないように乗り越えて欲しいと願っております(とりあえず、ゲーム化の版権を買ったのが任天堂、というのは良いニュース)。
続いて、アニメ化という事で(仕事的に)読んでみたら予想以上に面白かったマンガ3連発〜。
◇『冒険王ビィト』(作:三条陸/画:稲田浩司
冒険王ビィト (4) (ジャンプ・コミックス)

冒険王ビィト (4) (ジャンプ・コミックス)

魔人(ヴァンデル)と呼ばれる存在に、人間が虐げられる時代、暗黒の世紀――。魔人に対抗する力を持つ者達はヴァンデルバスターと呼ばれ、人々の畏怖を集めていた。そんなヴァンデルバスターに憧れる少年、ビィト。彼の住む村を、大陸最強と噂されるヴァンデルバスター、ゼノン騎士団が訪れた時、運命の歯車は動き出す。
少年ビィトは旅立つ、“暗黒の世紀を終わらせる男”になる為に――。
正統派少年マンガ的ヒーローもの。
ダイの大冒険』コンビがようやく再び掴んだ火花は思ったより大きくとうとうアニメにまでなってしまった訳なのですが、たまにはストレートに熱いヒーロー物というのも良い物だなぁ、と思った一作。何というか、安心して楽しめると言いますか。
気持ちのいいベタ熱血。
そんなマンガ。
月刊という事もあって、マンガそのもののテンポが速いのも、個人的には好感触。引っ張りすぎずにどんどん進んで行く所も気持ちよいです。主人公が少々強すぎる気もするのですが、その辺り、伏線含めてどうバランスを取っていくのか、というのは腕の見せ所といった感じで、楽しみな所。……まあ、敵も強いんですが。3巻辺りから既に、怪獣大対決みたいな感じなんで(笑) 敵も味方も一種のレベル設定があるので、特殊能力込みで、上辺が見えてきた今後、その辺りをどう転がしていくのかなぁ、と。
まあ、例のように果てしなくパワーインフレしていく、というのが本命ではありますが(笑) 一回そういう事をやっているだけに、そこをどう料理していくのかちょっと期待があります。
設定が必要以上にゲームっぽいのは、ご愛敬、か。
◇『げんしけん』(木尾士目
げんしけん(1) (アフタヌーンKC)

げんしけん(1) (アフタヌーンKC)


大学入学を機にアニメやマンガ系のサークルに入ろうと決意した主人公・笹原完士は、現代視覚文化研究会という、少人数のサークルに入会する事になる。濃い先輩達や性格の読めない同級生に囲まれつつ、“自分に足りないのは覚悟だ”と悟った彼だったが――。
オタク系サークルを中心としたキャンパスライフ物、……という事でいいのかなぁ。
このマンガを面白く感じたというのは、ホントに予想外だったのですが、自分自身が(笑) いやでも、なんか面白いです、このマンガ。しかし一体、世間的にはどういう文脈で読まれているんですかね、これ。私の中では、変則的なラブコメなんですが。或いは、春日部さん格好いいマンガ。
◇『ケロロ軍曹』(吉崎観音
ケロロ軍曹 (1) (角川コミックス・エース)

ケロロ軍曹 (1) (角川コミックス・エース)

ケロン星地球占領軍の先行部隊として、地球に潜入していた、見た目二足歩行するカエルの宇宙人、ケロロ軍曹。思わぬ事から地球人の少年、日向冬樹に発見されてしまった為に本隊は撤退。彼の率いるケロロ小隊5人だけが地球に取り残されてしまう。日向家の捕虜となり、地球の文化(特にガンプラ)にすっかり毒された軍曹だが、果たして地球占領は達成できるのか――?
地球占領作戦や季節ネタを適度にサイクルさせてバトルありパロディありで展開するギャグマンガ
正直、読むまではパロディ中心のわかる人だけ楽しい、みたいなノリのマンガだと思っていたのですが、これまた意外に面白かったです。結構昔ノリというか、正統派の1話完結型ギャグマンガの流れを汲んでる所もあるからなのかとは思いますが。吉崎観音、思ってたよりマンガ巧いなぁ。
それから、今年意外に面白かったマンガとしては、『ミスター味っ子2』&『喰いタン』の寺沢大介2作をあげておきます。
後、今年の大きな事件としては、横山光輝大先生、死去
この方のマンガに触れていなければ、私の創作の方向性は違っていただろうと間違いなく断言できる存在であり、最も敬愛する漫画家でありました。もっともっと再評価されるべき方でもあります。改めて、謹んでご冥福をお祈り致します。