友人K氏(スパークリングレモンティーが美味しく飲めるらしいよ!)の所のやり取りに触発されてちょっと考えてみるのですが、正直、割と読んでいるようで読んでなかったり、中学の頃に読んだ洋物古典はほとんど内容を覚えてなかったりで、あまり胸を張って書けません(^^; まあとりあえず10個ぐらいに絞って書き出してみようかと思いますが、えーまず、問答無用で入るのが
- ABC殺人事件(アガサ・クリスティ)
- オリエント急行殺人事件(〃)
- アクロイド殺人事件(〃)
- そして誰もいなくなった(〃)
のクリスティの4大エポック。ここを通っているか通ってないかで結構ミステリを読む際の感覚が変わってくるだろうとさえ思っているのですが、私はどちらかというと“先に読んでしまえ派”。自分がそうだから、というのはまあ有りますが、通っておいた方が、冷徹な評価を下せると思うので、特に80年代後半以降の日本の作家の作品に対して。
実際、ストレートに“楽しくミステリを読みたい”なら、クリスティにクイーンつけて、コナン・ドイルとその他もろもろ読んでいけば十分だと正直。
で、
は色々な穴や馬鹿馬鹿しさも全て含めて、“ミステリ小説というフォームを楽しむ”という点においては断然ありだと思うし、面白いと思います。短編集ならまあ、どれでも良いのですけど。正直、どの短編がどれに入っているのか把握してないですし(^^;
……あー、王道古典で半分埋まりました(笑)
そればかりだと何なので、ぐっと近年から一つ。
- 扉は閉ざされたまま(石持浅海)
昨年、『このミステリーが凄い』2位になった話題作ですが、これはここしばらく読んだ小説の中でもトップクラスの面白さでした。断然、お薦め。
うーん後、本当に作者は嫌いなんですが(しつこい)、洋物古典以外から選ぶなら
は悔しいけど、大傑作。結局、同作者の他の作品は特段面白いと思わなかったのですが、これは本物の傑作。
再び海外に戻って、
- 鋼鉄都市(アイザック・アシモフ)
- はだかの太陽(〃)
と、私らしいチョイスとして、SFミステリの傑作を2作。この2作はシリーズ物であると同時にコンボなので、二つ合わせて「うわ、アシモフはやっぱり凄いなぁ」と。どちらか(多分、『はだかの太陽』)はトリックもかなり出来が良いです。
ラスト1はどうしようかなぁ……『魍魎の匣』(京極夏彦)と言いたい所なのですが、これはシリーズ物としてキャラクターが第1作を受けている所があるしなぁ……
えー、
- 長い長い殺人(宮部みゆき)
- 蒲生邸事件(〃)
- 魔術はささやく(〃)
- 龍は眠る(〃)
- パーフェクト・ブルー(〃)
のどれか、という事で(おぃ)
いや、宮部さんはとりあえず1作は是非。別にミステリの範疇で紹介する必要の無い作家ではありますし、上にあげたのも一部、ミステリという分類で紹介して良いのか悩む所ではありますが。いやもう、地味な所では『魔術はささやく』が凄い好きなんですけど、新潮社も『火車』とか『理由』ばかり推さないで、お薦め帯でもつけて、売り出してくれないかなぁ……多分、販売実績があまり良くないのでしょうけど(^^; いや、『魔術はささやく』はホント良いのですよ。家の中から見つかったら、今度紹介します。
次点で割と好きな作家としては、加納朋子、S&Mシリーズの途中までの森博嗣、西澤保彦、といった辺り。
あとそういえば一時期、レイモンド・チャンドラーにはまっていたのですが、面白かった記憶はあるのに、ストーリーは細かく覚えていません(^^; まあ、ハードボイルドも通っておくと面白いとは思っています。でも、ダシール・ハメットはまだ読んでいませんが。……そういうのばかり説あり。
その他海外古典だと、当時凄く面白かった記憶があって題名も作者もしっかり覚えているのに、全くストーリーを覚えていないのが、『樽』(クロフツ)。その内、機会があれば再読したい一冊です。いやもう本当に、何にも覚えてないのですよ。読んだら思い出すかもしれませんが。
……しかし私の本当の目的は、SFを布教する事なので、その内、機会があったらSF編も。やりたい気はするのですが、読んでいない蔵書が多すぎる。