はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

凱旋門賞感想

とりあえずレース見ていて思ったのは、なんか走り辛くないのかなぁ、という事。馬が何を考えて走っているのかはわかりませんが(多分ほんとうのところは誰にもわからない)、日本から行った馬にとってあのコースは難しそうだよなぁと。
とはいえ、前哨戦を使った方が良かったのでは、と単純に思っているわけではなく、その辺りに関しては色々なメリットとデメリットを秤にかけてプロとして実際のローテを判断した陣営の選択に賛意を示す次第です。実際、前哨戦だから、という言葉を使いにくいディープインパクトのような馬にとって、ステップを挟む、というのは簡単な事ではないでしょう。
非常に単純に、馬も混乱しないのかなぁ、と思った話です。
まあ、くしくも池江調教師の管理馬には昔、国内では無類のジリ脚だったのに海外では信じられない末脚で2戦2勝している馬も居ましたし、違う所では国内では浮き沈みが激しかったのに香港ではやたらに強い馬もいましたし、そういう、海外でやる事そのものとか、コースに対する適正や相性というのは当然あるわけで。
そういう観点から見れば、きっちり勝負に行って3着、という結果は、海外でも走れる、というまあ一つの実証であって、この先があるならば、もう2、3回(以上でもいいですが)海外で走ってみても面白そう、という内容ではあったと思います。実際、特に熱狂的なファンでもない立場からしてみると、国内のレースに出るよりも、海外で大勝負行脚をしてくれた方が、嬉しかったり面白かったり。
一つ面白いなと思ったのは、この馬はどうにも、適正云々に関する話が出にくい空気をまとっているという事。勿論そういう冷静な見方もある一方で、海外だろうが休み明けだろうがロンシャンだろうが(勝ち負けは別としても)“走って当たり前”というようなのが既に評価の一部になっていて、どんな環境でも常に“勝負”を求められる。
“挑戦”ではなく、“勝負”。
もちろん、この馬は実際に圧倒的に強いわけですが、その上で非常に自然に“どこでも強い”を求められていて、多分、最強というよりも超越として見られている、見たがられているのかなぁと。
で、今後の可能性はともかくとして、今回、そういう例えば適正の部分を“超越できなかった”のがこの凱旋門賞なのであったろうな、と。
多分、ハリケーンラン辺りもそういう超越を求められていて今回果たせなかった馬なのかな、とは思うのですが。
実際、最後の直線入った所で、ここから一伸び二伸びでディープがちぎってしまうのか、という映像は私ですら一瞬浮かんで、しかし武豊オフィシャルホームページの言葉を借りるなら、最後の競り合いの場面で「もう1枚の超トップギアが出てこず、そこで何かを超越できなかった。
勝ち馬(レールリンク)が過去10年で8勝の3歳馬でしかもロンシャン芝2400で3戦3勝という抜群の適正を持ったスペシャリストであった為に、尚更、そんな事を感じてみたりもします。
というわけで、もし来年も現役を続行するならば、海外を“勝負”して回るディープインパクトというのが見たいなぁ、というのが個人的な勝手な希望。それで半分ぐらい勝って帰ってきたら、もう十二分に凄いよね、と。
あと、改めて池江泰郎調教師というのはホントに格好いい御仁だなぁ、というのがレース後のインタビューを見て思った事。