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『震度0』(横山秀夫)、読了

震度0 (朝日文庫 よ 15-1)

震度0 (朝日文庫 よ 15-1)


阪神大震災の前日、N県警警務課長・不破義仁が姿を消した。県警の内部事情に通じ、人望も厚く実直な不破が、誰にも言わずなぜいなくなったのか? それぞれの立場から真相を探り出そうとする県警幹部達の思惑が複雑に交錯する中、それはやがて組織の巨大な亀裂となっていく――。
一人の男のあり得ざる不在をきっかけに、バランスを崩していく県警組織の姿を描く警察サスペンス。
組織内部でのパワーゲーム、出世、天下り先の問題、男女関係、更には部長夫人達の牽制……と、ひたすら世知辛くて生臭い暗闘が繰り返されていきます。組織内部の縄張り意識、それぞれの抱える秘密、結果として断片的にしか集まらない情報……果たして本当は不破という男は何者だったのか? そしてその失踪の理由は? 阪神淡路大震災を物語の背景に織り込みつつ、バランスを失って劇的に変化していく人間関係とともに、バラバラだった事件の輪郭がやがて浮き上がっていく、という構成がお見事。
昨年大絶賛の横山秀夫の長編警察小説。
凄い面白かった、という程ではありませんでしたが、なかなか読みでがあって楽しめました。
ひたすら地味で生臭いですが。
あと、主要な登場人物は一人を覗いて、皆50がらみから60寸前ぐらいの年齢なんですが、やたらに皆さん脂ぎっています(笑) また話の都合上、あまり大物めいた人も居ないのですが、変にリアルなので、こんな上層部は勘弁してくださいというか日本の社会に絶望しそうな勢いになります(笑)
人生経験の問題もあってか、「組織と個人」みたいなテーマに関してはどうもピンと来ないものが多いのですが、ヒロイズムの不在という点も含めて、共感と処理のしにくい物語ではあったかも。
読んだ事は無いのですが、例えば高杉良の企業小説の警察版みたいな感じなのかと夢想してみるのですが、その点では、もう少し年を食ってから読んだ方が面白かったかもしれない。