遂に、終わった……!!
本日発売のYSスペシャルにて、約9年、全32巻に及ぶ楯雁人の物語が終幕を迎えました。
まずは何より、この到着に感謝と祝福を。
雑誌休刊のあおりを受けて、きりもみ回転から急降下して胴体着陸、という感じではありましたが、再三重ねてきたように、雑誌と一緒に四散して海の藻屑よりは遙かにマシだったと思いましょう。
時間の都合で主に人間関係で端折られた部分とか、うっちゃられてしまった人々とかもいましたが、そういう点を除けば、概ね満足。素晴らしい作品でした。
扉絵の見開き、良かった。
しかしホント、結果的に、レイチェル・天宮・ハンターと、アーネスト・ロイドが、物凄く目立つ事になったよなぁ(笑)
コミックス完結巻は、来月末に発売予定です。
……で、
て何ですか?!
七月・藤原両氏の次回作『JESUS〜砂塵航路〜』は、
2月20日配信の携帯コミックサイト『モバMAN』にて連載開始予定です。
携帯でコミック読む気は全くしないのですが、JESUS? JESUSの番外編なの?!
コミックスになったら勿論買うでしょうが、コミックスがいつ出るのか、知らない内に出て気が付いた時には手に入らなくなっていないか、そもそもコミックスになるのか、とか色々と物凄く不安。不安ですがどうしようもないので、この件に関してはしばらく忘れるしかないのか(^^;
「JESUS」の5文字が踊っていなければ、こんなに考えなくても済むのですが。
結局、『イージス』の中では出来なかった、ジーザスについての描ききれなかったけど描きたくなってしまった部分を、番外編みたいな形で処理する、という事になるのかなぁ。
折角綺麗に終わった筈だったのに、変な悩みが出来てしまいましたよ(笑)
以下、ネタばれ込みの感想です。本編内容の最後まで触れますので、ご注意下さい。
−−−−−
以下、ネタばれあり。
結局あの展開だと、甲斐さん撃たれ損? みたいな気はしないでもない。
甲斐さん好きとしてはもうちょっとフォロー欲しかった気もするのですが、前回格好良すぎたので、あんなものかしら。でも余命半年にされちゃったしなぁ。まあ、マリア・カウフマンあたりが出てくれば裏技で何とかなりそうな気もするのですが。その辺りはご想像でお好きなように、というタイプのエンディングではありましたね。
正直、ジョージ・ワシントン占拠のディテールとかよりは、その辺りの後フォローにページ割いてほしかったという思いはあるのですが、まあ、作者がそれを選択しなかった、という事なのだろうなぁ。
ラストに来て、けれん見のあるヒーローギミック! というネタはむしろ好きです。沢渡さん何者だ、という感じはしますが。
あと、吹っ飛んだ“蝶”がやたらに流血していたのも謎。
“蝶”が死んだかどうかも、ご想像にお任せしますという感じでしたが(ほとんど死んだようにしか見えませんでしたが)、ここで結局、殴り合いで死にました、だとなんか作品のこれまでを割と否定するような気がするので、死んでなかったという風に思いたい。
まあ最後は、護り屋のルールどころの騒ぎでなくて、楯先生もいっぱいいっぱいでしたが。
最終局面で良い目を見たのは、サイードですかね。
やたに格好良い散り様となりました。
一方で、ゼロは結局挽回できず。出番あっただけマシといった所か。
ジーザスに関しては、割と満足。物凄く“ジーザスらしい”オチで、ほっとしました。あの、「俺は何をやってるんだか」が、ジーザスであるという気がします。
そして長らく繰り広げられてきた、楯雁人争奪戦は、
“女の覚悟”の差で、アナ・リドルが貫禄勝ち
元祖・正ヒロインが、最後の最後で、全ライバルを一気に突き放しました。
圧巻の勝利です。
一方、来島ちひろは最終的にカヤの外に置かれるという、ちょっと可哀想な展開。もうちょっとじっくり描かれる時間があれば、彼女も乗り込み組になるぐらいまで、成長していたのかもしれませんが。
その一方で、脱ぎ役としての指名を全うした守渡さんは、最後にヘリで迎えに来るシーンまであり、土壇場で来島ちひろには競り勝ちました。伊達に女を長くやっていません。
後はまあ、コミックス発売時に、じっくり読み返して、じっくり感想書いたりページを作ったりしたいと思います。