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『世界一の方程式』(山田久志)、を読んだ

2009年WBCで、日本代表の投手コーチを勤めた、山田久志によるWBC回顧。
イチロー担当としての自分」
ダルビッシュへのストッパー通知」
「山口を活かすには和田より内海」
など、主な内容の多くは雑誌インタビューなどで既出のものを、より細かくといった具合で、優勝当時に雑誌などを読みあさっていた場合は、新鮮みには欠けるかもしれません。
この本で初めて読んで面白かったエピソードは、当初、携帯電話を球場に持っていくのを禁止しようとしていた事。
選手達を見ていて、「どうやらとんでもない必需品のようだ」と気付いて止めたそうですが、そこで自分の現役の頃を思い出した回想が振るっています。


わたしの現役時代は、酒を飲んで酔っ払って、チームメートと麻雀卓を囲むのがお決まりのコースでした。あるときチームから「マージャン禁止」のお達しが出た。
(中略)
「じゃあ宿舎の旅館でなく、雀荘に行って徹夜でやろうぜ」などと反抗したものです。
いやなんかズレた、ストライクゾーンから凄いズレましたよ、山田さん!
基本的にWBC後の山田発言は自分自慢が多いのですが、それがストレートに悪印象にならないのは、結果を出している事と、自ら「最後の仕事」と言っている為でしょうか。まあ、オファーがあれば色気はあるのかもしれませんが、中日監督時代に家族に負担をかける事があったそうで、基本的には、ユニフォームに再び袖を通す気はなかったらしい。
後、基本的に、最良の結果が出た上での綺麗な話しか出てこないわけですが、この本によると、山田さんへのコーチ要請は、原の電話一本釣りだったらしいです。まあ、NPB側に候補者リストぐらいはあったのだろうと思いますが(むしろ思いたい?)、それまで大した面識があったわけでもないそうで、原はやっぱり、ときどき怖いというか飛んでいるというか、物凄い正気に見えるのに、正気じゃない所があるから恐ろしい。
読み物としては、そんなに面白い物でもありませんでしたが、「敬体」と「常体」が激しくごっちゃになっている所とか、いかにもちゃんと本人が書きました的な生もの感は、むしろ妙な好感が(読みにくいけど……というかこういうのって、編集が赤入れたりしないのね)。それとこの手の新書ものって、基本的には“売る方便”なのでしょうが、変にビジネスとかマネジメントに絡めないといけない縛りみたいのは、つくづく余分だなぁと。どう考えたって買う人は、ビジネスに絡めた話が読みたいわけではなく、その文字数を裏話にでも費やしてくれた方がよほど嬉しい。
ああ後、中日監督の時代にどうも相当に嫌な思いをしたようなのですが、それをまだ引きずっているのか、「中日が拒否りやがったよ!? 岩瀬使えないよがっでむ!」ネタが何度か繰り返し出てきます(笑) なんか色々、暗くたぎるものを行間に感じないではいられません……もっとも、岩瀬使えなくて正解だった、という気はするのですけどね。