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2009年を振り返る:マンガ編

色々あったので、箇条書きにしてみる。

こう見ると、アニメ化もした人気連載二つがある程度綺麗に終わって、次の弾が順調に人気を得ている(『黒子のバスケ』『べるぜバブ』など)ジャンプは、また一つ巧く転がした感があります。『ぬらりひょんの孫』もアニメ化決定で次のステップに乗りましたし、ここ数年、全体的には実にやりくり上手。
そんな中、“今年凄かったマンガ”としては、『ネウロ』をあげたい。
通して真面目に読んでいたマンガではありませんが、むしろ無かっただけに、クライマックスの盛り上がりだけで「凄い」と心底思わせてくれた事に拍手。レギュラーキャラを使い切った素晴らしいクライマックスでした。
連載終了後に『ジャンプスクエア』のインタビュー記事で、「連載当初から、いつ打ち切りになってもいいように、例えばコミックス1巻分ならこのネタで、2巻分ならこのネタ、10巻ぐらいだったらこのネタでオチをつける、という構成にはしていた」みたいな事を作者が話していましたが、仮に若干の後付けだったとしてもそれに説得力のある最終盤でした。
そんな物凄いクライマックスが同時期にあった事もあり、最後で今ひとつ冴えない印象を残してしまった『アイシールド21』ですが、黄金期ド直撃世代の作家の手によるという事も含め、“ジャンプっ子”の魂を継いだ「友情・努力・勝利」の正統な継承作品であった事を思えば、そんなラストになった事もご愛敬か。
何はともあれ、国内マイナースポーツを題材にしつつ、確かな画力とシナリオで、見事に長編マンガとして完走させた事に、編集者を含め、拍手。2000年代にしっかりと名前を刻み込むべきマンガだったと思います。
今年の掘り出し物は、『テルマエ・ロマエ』と、コミック版『夜は短し歩けよ乙女』。
後者の作者、琴音らんまるは、ちょっと気にしたい。
それと仕事がらみですが、今年になって「まんがタイムきらら」系に、目を通すようになりました(笑) 近年急速にメディア化のターゲットとなっているので。8割以上わからないですが、時々、読めるものがある。ある程度、絵とキャラが合えば、下手なストーリーマンガよりは読みやすいという構造は、なかなか面白いなぁとは。
それから一年通して普通に面白かったマンガとしては、『鋼の錬金術師』は改めて特筆しておきたい。誰もがクライマックスだとわかりきっているクライマックスを盛り上げるというのは実は案外と難しくて、それを月刊連載とはいえこの1年に渡ってやり続けているという筆力を、非常に高く評価します。
で、色々ありましたが今年のベスト1は、こちら二つという事で。

暁のイージス 6 (ヤングサンデーコミックス)

暁のイージス 6 (ヤングサンデーコミックス)

JESUS 砂塵航路 1 (ビッグコミックス)

JESUS 砂塵航路 1 (ビッグコミックス)

終わり、そして新たな始まり。
雑誌消滅のきりもみ墜落からなんとか胴体着陸とはいえ、合計32巻の大長編の完結、素晴らしい作品をありがとうございました。そして引き続き、面白い作品をよろしくお願い致します。
来年に向けては、『PSYREN』が飛竜の再登場前に終了しない事を、明後日の方向に祈ります。