上記感想の最初に書いた話の応用なのですが、綺麗所を差別化したり、第三者の反応などで美形を選別するのではなく、大量の異相を配する事で、普通の顔が「美形」化するというのを、個人的に横山光輝システムと呼んでいます(笑)
『伊賀の影丸』なんか一番典型的で、影丸をとりたてて美形に描くわけでなくても、周囲の忍者に異相を大量に配する事で、逆説的に、主人公が二枚目に見えてくる、という。
『バビル2世』とかも同様。
横山主人公顔は、故にすっきりとシンプルでいながら、その世界において(際だってなくても)どこか格好いい。際だってない、から、美形である、という事をストーリーに付け加えなくても済む。それでいながら、ヒーロー性を確保できる、というのは今時は仕えないテクニックな気もしますが、マンが内でその約束が成立している、というのが大先生の凄い所。