
スーパーロボット大戦OGディバイン・ウォーズ-Record of ATX (4) (電撃コミックス)
- 作者: 八房龍之助
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/09/27
- メディア: コミック
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30ページぐらいなにか書き下ろしてくれれば良かったのに(無茶)。
ページ数はともかく、内容の方は今巻も安心のクオリティ。
単純に、私がこの人のマンガが好き、というのもありますが。
個人的に八房版で特に良いと思う所が二つあって、一つが、端役が、がんがん死ぬ所。
ゲームでは、大人の都合による無敵脱出装置が存在する『スパロボ』ですが、八房版コミックでは、兵隊さんたちガンガン死んでいます。はっきり描写していない所でも明らかに死んでいるし、ちょっと名前のついた端役はわざわざ明確に死んだりしています。まあ、話の都合でメインキャラは勿論死なないので、端役だけ可哀想といえば可哀想ですが、『スパロボ』における、都合により“死なない”世界観、が今ひとつ好きでない身として、この容赦の無さは非常に好き。
そういう“戦争”を描く事で、物語の芯に説得力が生まれる事に自覚的であるし、それでOK出ているという事は、プロデューサーの人も本当はそこの所、わかっているのでしょうし。
で、メインキャラ達は殺すわけにはいかない分、メカが壊れまくります。
メイン級のロボットが、腕吹っ飛んだり、頭吹っ飛んだり、ざら。
そしてインターミッションでメカニックに怒られたりします。
勿論、そこはゲームではいらない部分なのですが、きちんと壊す事にこだわる事で、マンガの中の戦闘に奥行きが出ているという部分は、見事、という他ない。
そしてもう一つが、『OG』やっているだけではよくわからなかった、キョウスケがどうしてエクセレンに攻略されたのか、がしっかり描かれている事。
作者の愛がやや過剰に迸っていますが、このカップルの描き方が、実に巧い。
今巻も、大満足。