はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『宇宙刑事ギャバン』感想1

公式映像の冒頭に入る、新番組予告が格好いい。
#1「東京地底の怪要塞」
なるほど、脚本:上原正三、監督:小林義明、って『仮面ライダーBLACK』と同じ組み合わせなのか。
物語は、今よりちょっとだけ夢の近未来、スペースコロニーが完成間近の、地球。
そんな地球に、マクーの魔の手が迫ります。
マクーは、宇宙犯罪組織だったり宇宙海賊だったり、地球を犯罪に満ちた惑星にしたかったり地球の財宝を全て欲しがったり、色々と欲張りな組織です。そして何故かボスがダイナミックテイスト。
そのマクーの侵攻により、折角出てきたのに、ものの数秒で粉砕されてしまうスペースコロニー
宇宙刑事」と銘打っているので、「宇宙」っぽい雰囲気を出そう、という事だったのでしょうが、最初のスペースシャトルの特撮などなかなか雰囲気あったのに、さくっと破壊してしまう気前の良さ。
そしてその日の夜には、地球上に秘密基地を建設済みのマクー、仕事早すぎ。
一方、マクーに対抗するべく、銀河連邦から地球に、宇宙刑事ギャバンが送り込まれます。
大規模に東京爆撃とかされているのに、刑事一人しか派遣して来ない銀河連邦は、本音では地球など、どうでもいいに違いない。
衝撃的だったのは、Aパートの最後、CM前に「これから地球で頑張るぜ!」みたいなナレーションと共に、なんの溜めもなく変身後の姿を見せてしまう事。
どうやら地球では、コロニーの壊滅やら東京でビルが吹っ飛んだりした事などは、全て隕石の仕業という事になっているらしく、変な人が「これはロケットの破片だ」とか言っていたり、子供達がUFO基地を探していたり、といったレベルの騒ぎにとどまっています。
そんな中、怪しいトラックの一団が、高速道路の地下へ向かっていくのを見た子供達。
運転席に怪人じみた素顔のままで座っているマクー構成員
仕事早いが、緩みすぎだ、マクー
偶然、基地に繋がるダストシュートに落ちてしまった子供達は、そこから逃げだそうとするも途中で見つかり、ピンチ! という所にジープでさっそうと現れる一条寺烈。
ちなみに、この前のシーンではミミー(アシスタントの女)と一緒にどこか山の方へ隕石に調査?に行っていたのですが、それが何故、タイミング良く都心で子供達のピンチに駆けつけられたのかなどは、120%不明。この辺り、『BLACK』が可愛いレベルで、時空間も辻褄も一切無視です。
物語の方はなんですが、大葉健二のアクションの冴えは、一見の価値あり。
そしてそこから、
生身アクション→蒸着!→蒸着プロセスをもう一度見てみよう→スーツアクション→魔空空間発動→サイバリオーーーン!→↓魔空空間ではベム怪獣は3倍の力を持つのだ!→魔空空間バトル→レーザーZビーム→電子星獣ドル登場→マクー上級構成員とチャンバラ→ギャバンダイナミック
と怒濤の展開。
物凄いサービスで、これは、子供の頃見たら、興奮しただろうなぁ。
#2「盗まれた日本列島」
日本近海で、タンカー「大日本丸」が消失。
事件を追うギャバンが母船で空から探っているのを見て、必死で壁にはりついてやり過ごすハンターキラーさん。
一方その頃、日本政府に対して、犯罪組織“アルファ”から、「ダイアモンドを詰めたロケットを宇宙空間に飛ばせ。さもないと、大日本丸を東京上空で爆発させるぞ」というかなり誇大妄想な脅迫状が。
インターポール長官まで来日するも、何の役にも立たず、各国の協力を得てダイアモンドを集め、言われるがままにロケットを飛ばす事に。
この辺り、要求を疑うとか揉めるとかインターポールが何かするとかいう描写は全く無しに、鬼のような早さで展開します。
そして勿論、犯罪組織“アルファ”を名乗って、ダイアモンドを詰めたロケットを宇宙に飛ばさせて回収するのはマクーさん。
トランク一杯のダイアモンドで大はしゃぎのマクーさん。
これに気をよくしたボスは、
「日本政府がどれくらい我々の言うことを聞くか試してみよう」
そう、一度屈すると、テロリストの要求はどんどんエスカレートしていくものです。

「富士山をアルファの所有物にしろ」
エスカレートしすぎな上に、意味不明です。
そして特に揉める描写もなく、あっさり富士山の譲渡書類をロケットで打ち上げそうになる日本政府ですが、乗馬クラブで働きながら女とイチャイチャしていたギャバンがこの陰謀を察知。宇宙空間でマクー戦艦を撃退し、事なきを……「この借りは、10倍、いや100倍にして返してやろう。東京上空でタンカーを爆発させるのだ」
ギャバンの独断専行で、東京大ピンチ。
その後ギャバンは、発見した敵基地を強襲。怪人を撃破するも、何故か帆船に改造されて、基地を飛び立ち東京を目指す大日本丸。無線操縦の通信機と共に脱出した上級構成員を追い、海上で戦うギャバン。着ぐるみのままの、モーターボート上でのバトルはなかなかの迫力。上級構成員を倒したものの、大日本丸は自動操縦で東京上空へ。間一髪、ドル(巨大なドラゴン型の、サポートロボット)のかぎ爪で大日本丸を引っかけたギャバンはそのまま宇宙へと上昇し、宇宙空間で大日本丸の爆破に成功、東京に平和が戻るのでありました。
……というか、大日本丸が2回ぐらい東京のビルにぶつかっているので、結構な被害があったと予想されます。
ここまで見て分かった事は、銀河連邦が地球を軽視しているわけではなく、宇宙刑事一人が圧倒的戦力、という事。ドルの鼻面に乗ったまま、平然と大気圏突破するし。
光栄は是非とも、『宇宙刑事無双』を出すべき。