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『未来戦隊タイムレンジャー』感想12

◆CaseFile.21「シオンの流儀」◆ (監督:諸田敏 脚本:小林靖子
巷で流行りの元気になるドリンク、パワースプリッティー
その正体は、30世紀で流行のネオアルコール飲料であった。
修理業の委託まで任される馴染みの電気屋が出来ているシオンが、仕事帰りに興味を引かれて買ってきたそれを飲んでユウリとアヤセがその事に気づき、製造している工場へ向かうタイムレンジャー。だがそこには既に、ドルネロが先手を打って待ち受けていた。
自ら人間に変身し、現代人の工場を資金源の製造に活用しているドルネロ様。
まさに、インテリヤクザ
ドルネロ様の人間形態が出てきた最大の理由は、あの着ぐるみだと動けないからでしょうが(笑)
ドルネロの放った用心棒・ハイドリッドは、凄まじいスピードから繰り出す剣技で、ドモンを瞬殺。続けて残りの4人も切り伏せ、5人は次々と変身が解ける程のダメージを受けてしまう。
更にドルネロにパワースプリッティーの原液をかけられ、シオンを除く4人は、酩酊状態に陥ってしまう。なんとか事務所まで撤退する事には成功したが、地球人にことのほか作用するらしいパワースプリッティーの成分により、完全に酔いの回った4人は、単なるダメな酔っぱらいの集団と化す
タックを「昔飼っていた犬と似ている」となで回しまくるタツヤ、事務所のテーブルで何故か「川の流れのように」を熱唱するドモン、そんなドモンにティッシュで花吹雪を振りかけるアヤセ、ひたすら笑いながらタックを叩き続けるユウリ……
もう地球は駄目かもしれない
生体構造の違うハバード星人である為にパワースプリッティーの効果が出なかったシオンだが、一人では勝ち目がないと、4人が正気を取り戻すまで行動しないようにタックに制止される。だがその間にロンダーズを放っておくのかと、反発するシオン。更に、自分では無く他の4人の誰かだったら同じ事を言うのか、と問われて口ごもるタック。
タック、意外とシオンを軽く見ていた事が発覚
一人で役に立たない度だったら、圧倒的に、ドモンだけが残った時絶望的だと思うんですけど。
僕一人でも、出来る事をやってみせると、意志を強く見せるシオン。
このシーンでは、事務所の片隅で机をバリケードに対策を検討するシオンとタックの後ろで、延々と乱痴気騒ぎの音が入ってきているのが、秀逸。
今回、どうせやるならとことんまで、といった感じで、シオン以外の4人は、ずっと酔っぱらっています。
そして、こういうネタの時は、半端をしないで、やりきった方が、断然、面白い。
故にベストチョイス。
自作の兵器を持って工場へ突撃するシオンだが、ハイドリッドに返り討ちにあう。それでもめげずに更なる改造作業を行うシオンの姿に、作戦への協力を約束する、落書きだらけのタック。
ただ結局、圧縮冷凍には5人必要なので、限られた戦力の保持という点から考えても、本当はタックの、「5人揃うまで待機」という姿勢の方が正しく、一歩間違えたらという事を考えると、タックによるシオンの説得失敗は非常に失策。いかに優秀なサポートメカといえども、シオンの“男の子の心理”を読み損ねたのが、機械の限界というところでしょうか。
タックの協力を取り付け再び工場へ向かったシオンは、玩具のトラップでハイドリッドを出し抜きパワースプリッティーの原液を駄目にする事に成功。そして一騎打ちにおいて、クロノチェンジャーにつけた新機能《アクセルストップ》を発動、ハイドリッドのスピードを上回り、見事に敵を撃破する。
実は先日の無謀に見える突撃は、《アクセルストップ》を調整する為にハイドリッドのスピードなどの細かいデータを得るのが目的だった!
スーツの耐久力を犠牲にする代わりに数秒だけスピードを引き上げる《アクセルストップ》――便利使い出来そうな新能力ではありますが、それを唐突に出してしまう事なく、開発調整の段階を踏んだ上で物語にも絡めた所は巧い。
シオンは一歩間違えると(間違えなくても)超便利な博士キャラになってしまう部分を持っているので、そのシオンの新兵器開発にそれなりの苦労とリスクを伴わせたのも、世界観全体が締まる事になって、秀逸でした。
巨大化したハイドリッドは、「しょわぁ!」の声とともにタイムシャドウが半殺し。前回、ブラスターマドウには叩きのめされたシャドウですが、ヘルズゲート囚人ランクでなければ、格上の模様。最後は、タイムロボアルファとタイムシャドウが合体し、シャドウアルファ登場。酔っぱらい達がうずくまる中、シオンが新必殺技を見事に発動させて圧縮冷凍。
……うーん、ロンダーズファミリー側から見ると、ギエンの悪戯のせいで、必要以上にタイムレンジャーの巨大戦力が上がってしまったという、真相知ったら実に笑えない展開だなぁ(笑)
タイムレンジャー相手にかなり優位に立ち回ったハイドリッドが、シャドウにあそこまでざっくりやられてしまうとは(^^;
まあ、ファミリー的に、巨大化した後はどうなっても知らない、的な感じもありますが。
戦い終わって、宴の始末に勤しむ駄目なオトナ4人。
シオンについてアヤセ
「実は俺達の中で一番頼りになるかもな」
やっと気付きましたか。
はっきり言って、その事実から目を逸らしていただけですよ、あなた方。
「かもじゃない。事実その通りだ」
と、タックもシオンの軍門に下りました。
そしてにこやかに、宴会を振り返るシオン。
「みなさん楽しそうでしたよ。記念に写真撮っときました」
ひきつり、写真を廃棄させようと群がるオトナ4人、という、素晴らしいオチ。
コメディとシリアスのバランスが取れ、ちょっぴりパワーアップのおまけもついた、秀逸なエピソードとなりました。
そしてタイムレンジャーの面々では、
やっぱり、シオンが一番黒い。
或いは
シオンだけが黒い。