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『未来戦隊タイムレンジャー』感想14

◆CaseFile.23「ビートアップ」◆ (監督:小中肇 脚本:山口亮太
予算200万円(?)の夏祭り納涼大会の運営を任されて、張り切るタツヤ。4人に仕事を割り振って順調に進めていたが、突然の停電が発生。調査に向かったタツヤは、電気を食べるロンダーズの怪人と接触、戦闘にもつれ込む。
怪人は、エネルギー窃盗犯ウーゴ。電気が大好きで圧縮冷凍3年という軽犯罪者に思われたが、実は恐ろしい秘密を持っていた。
電気を求めて暴れ回るウーゴが準備中の夏祭り会場を滅茶苦茶にしてしまい、タツヤが剣の一撃を決めた瞬間、大爆発が起こり、タツヤは重傷を負って病院に運び込まれる。
ウーゴの正体は、マーシャル星人。電気を食い、衝撃を受ける事でそのエネルギーを周囲に発散、しかも一度衝撃を受けると暴走状態になり、ひたすら電気を食い続けた上に、最後は大爆発を起こしてしまうのだ。
……マーシャル星人の世界は、大変そうです。
なんか、稀少生物みたいな扱いなのか?
病院で眠るタツヤ、アヤセとドモンは祭の準備の再開に、シオンは情報収集と壊れたタツヤのクロノチェンジャーの修理に、ユウリはタツヤの様子を見守る為に待機と、それぞれ動き出す。そこを訪れた納涼大会の主催者、山下社長は、自分が浅見社長の元秘書であった事をユウリに語る。病室の外の会話に気が付いたタツヤは、大きな仕事が舞い込んだ裏が父絡みだと知って、ショックを受ける……その頃、ロンダーズはウーゴが電気を食う事で停電した街で、こそ泥に励んでいた
相変わらず、時々ロンダーズがお金をちゃんと稼いでいるのは、いいバランス。
敵の目的を“金儲け”に設定した事で、敵サイドが負けっぱなしにならずに適当に部分的成功を得るのは、今作の設定の大きな長所。
翌日、浮かれすぎた自分を反省したタツヤは病院を抜け出し、滅茶苦茶になった納涼祭の会場で山下社長と出会う。
「大事なのは出会い方じゃない。その人とどんな信頼関係を築けるか、という事だ」
オヤジのコネを必要以上に嫌がるタツヤに、山下社長から大人の意見。
まあタツヤは若さ故といえばそれまでですが、必要以上に依怙地になっているので、そういうものを受け入れていく、人間的なステップアップは適度に織り交ぜていく必要があり、巧いタイミングだったと思います。
それだけ言って帰っていく社長。
何しに来たんだ社長
その頃、暴走を続けるウーゴは、発電所へと向かっていた。制止に入る桃・青・黄が蹴散らされた所で、スクーターにまたがって現れるタツヤ。スクーターに乗せた発電器という目の前の餌でウーゴを誘う事に成功し、発電所から引き離す。思わず、「おまえの目的は違うだろ!」と横からはたきに出てくるギエンさん。
ギエンさん、ついさっき、「今のウーゴはひたすら電気を求めるだけの生ける屍も同然!」とご満悦だったので、作戦の裏を見事にかかれてしまいました。
ダメージを与えると衝撃波を放つウーゴに手を出しかねるタイムレンジャーだが、その時シオンが、修理したタツヤのクロノチェンジャーに強化武装アサルトベクターをセッティングして駆けつける。
アサルトベクター、その威力は、ベクターハーレーの、30倍
……シオンくんが、サバを読み過ぎて、よくわかりません。
よくわかりませんが、エネルギーの消散能力を持つアサルトハーレーの一撃で、ウーゴの溜めた電気エネルギーを吹き飛ばす事に成功。真っ白になったウーゴはギエンが巨大化させるが、タイムロボベータによって無事に圧縮冷凍される。
ううーん……パワーアップイベントと絡めたわけですが、折角のこの怪人の設定なら、パワーアップイベントは別の回にして、むしろロボ戦を一回抜いて、合体武器で圧縮冷凍するという展開でも良かったのではないか。衝撃ダメージを与えられないからこそ、圧縮冷凍という特殊性を活かす、という展開にして、ついでに一度ぐらい、合体武器による圧縮冷凍を成功させても良かったかとは思うのですが、ロボ戦抜きは、スポンサーが許してくれなかったか?
先日、《アクセルストップ》のパワーアップの仕方を誉めたところで、今回のアサルトベクターはかなりぞんざいなパワーアップになってしまい、展開としては残念でした。
戦い終わって、無事に開かれる夏祭り納涼大会を楽しむ5人。タツヤの元を、山下社長が訪れる。

「その目、常に前向きで、若い頃の社長にそっくりだ」
「あんまりオヤジに似てるって言われたくないですけど、一つだけ似てるとすれば……それは……」
「それは?」
「俺もオヤジも、いい仲間を持ったって事ですかね」

元父の秘書である山下社長をそれとなくヨイショ。
なんか急に、凄く厭らしい感じの処世術を身につけたゾ
一段ずつステップアップどころか、エレベーターで三つぐらい上の階まで行ってしまいました。
これが、浅見の血のなせる技なのか……?!