15話、リンゴちゃんの貞操の危機(笑……ごとでもない)を救う、弟くん。
そして語られるユリの過去、遂にモモカ登場。
回想シーンのユリパパはリアルに怖すぎて、軽く悪寒。
Aパートが非常にきつい展開だった分か、Bパートは、ナツメvsユリの戦いなど、少しゆるい感じのシーンを織り交ぜながら展開。
この辺りは、幾原監督の演出が柔らかくなっている気がします。13年前だったらもっと、畳みかけるようにきつい話になっていて、見ていて気持ち悪くなる所まで行ってしまった気がする。いやAパート充分に気持ち悪いんですが、それを受けてBパートで意識的にゆるめたバランス感覚は、非常に評価したい。
今作はその辺りで、かつてに比べて行きすぎていないのが、個人的には嬉しくて助かる所。
……まあ、こちらもこちらで、受け止め方が変わっている部分はあるでしょうが。
そして明かされる手帳とモモカの秘密。
劇中でパラダイムシフトが発生する事により、視聴者にとっての作品そのものもパラダイムシフトさせてしまうという、すさまじい二重構造。
“既に世界は改変されていた”という要素を持ち込む事で、極端な話、これまで積み重ねてきた物語そのものが壮大なイリュージョンであったかもしれない、という強烈なひっくり返しなのですが、ここまで思いっ切りやられると、いっそ気持ちがいい。
……まあ、ユリさんの回想シーンが、事実であった、としてですが。
厳密な所として、任意の事実を組み替える世界のパラダイムシフトなのか、モモカと任意の人物を並行世界へ移動させる力、なのかは微妙にわからないのですが、ユリさんのニュアンス的には後者なのかな……? 前者だとすれば、ユリさんがユリパパに改造される世界が改変された事になり、後者だとすれば、ユリさんがユリパパに改造される世界はそのまま残っている、という事になります。
とするこれはもしかして、運命の乗り換えられた後に取り残された人々の物語、という事になるのか。
そしてタブキ先生の指の傷はどう絡むのか。
16話、ナツメの過去を辿りつつ、一休み的な回。
ペンギン様、久々の登場。
久々の登場が、メイド苛めか……(笑)
色々やりすぎて、フグ辺りはどこまでどう受け止めていいのやら(^^;
17話は、もう一つ、繋ぎの話。
……んー、ちょっとこう、演出に昔の悪い病気が出てきたかなぁ。
エレベーターは、わざとだとは思うのですけど、この方向に濃くいかれるとどうも苦手で、このまま後半戦がこういう路線には進まないでほしい所ですが、さて。
18話、タブキ先生の事情。指の傷は、ユリさんの回想シーンでモモカが絆創膏貼っていた辺りと同じような感じだったので何かあるのかと思ったら、少々勘繰りすぎでした。
モモカ姉さんは、凄いジゴロっぷりだなぁ。
やたらめったら作画が良かったのもありますが、今回は、はったり抜きで、正攻法の良く出来たエピソードでした。
許す者という立ち位置になったリンゴちゃんに対して、許さない者としてタブキ先生が登場。こうする事で、罪と罰、というテーゼが際立つ。
他、以前にもちょろっと出た「こどもブロイラー」なるものが再び登場。普通に考えればタブキ先生のイメージ映像ですが、さて。
サンシャイン(をモチーフにしたビル)の地下にある(った?)とすると、巣鴨プリズンのイメージも出てきますが。