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『特救指令ソルブレイン』感想3

◆第5話「怪人がくれた勇気」◆ (監督:小笠原猛 脚本:増田貴彦)
革度、下がる
玲子さんが、黒革を脱皮。
大樹とかぶって画面がてかりすぎだったし、色彩が華やかになって、この方がよろしいのではないでしょうか。純子さんもそうでしたが、女性レギュラーの衣装を毎度変えるのはいいと思います。1エピソード単位なので、エピソードによっては3日連続で同じ服着ている事になる、とかのネックはありますが(^^;
深夜3時、黒服の集団に囲まれて拳銃で撃たれる中年の男が、まるで獣――狼男のような姿に変身すると、黒服達を蹴散らして夜の闇へと逃走していく。この狼男の目撃事件を捜査していた大樹は、捜査中に山口という少年と出会う。
彼はその狼男が「ボンドさん」でないかと言う。
自分が何をやりたいのかわからなくなって学校に足が遠のいていたある日、不良グループ仲間入りの儀式としてホームレス狩りに参加した少年はしかしそれをする事が出来ず、逆に不良グループに暴行を受けた所をそのホームレスに助けられ、仲良くなる。自分を「ジェームス・ボンド」と名乗る中年男性(ごく普通のサラリーマン風日本人)に、「やりたい事がないのは、君が何もやってないからだよ」と諭される少年。
何かに追われているらしいボンドさんはある日、車を見て脅えて逃げ出し、その時に落とした紙を少年は拾っていた。それは、未来食品開発という会社のモニター契約書であり、大樹はさっそく会社の調査に向かう。
実はこの未来食品では、元・遺伝子工学研究所の主任研究員であった九条社長のもと、最強の生体兵器を作る為の生体実験が繰り返されていた。ボンドさんはその実験施設からの逃亡者であり、未来食品の刺客に追われていたのだ。追い詰められ、再び狼男化したボンドさんは追っ手を蹴散らすと、未来食品の施設へと突撃。狼男化する薬品を投与されていた男達を解放し、研究施設は狼男大パニック状態。そこにソルブレインが駆け込み、ジャンヌさん、ちょっと活躍。そして今日も普通に火事場に突撃の増田。
九条を殺しかけたボンドさんだが、ブレイバーの説得により、山口少年との交流の思い出が甦り正気に戻る。そして山口少年はボンドさんの言葉を胸に、再び学校へ通うように、なるのであった。
……なんかまるっきりただのあらすじになってしまいましたが、良くも悪くも特にこれといって無し(^^;


◆第6話「バクダンと落語家」◆ (監督:小笠原猛 脚本:扇澤延男)
相談があると言われて、同級生の落語を聞きに行く玲子、と社会勉強でついていく戸川とソルドーザー。その同級生・三遊亭金太の落語は全く受けておらず、客の反応は非常に冷たく、戸川などは寝ている始末。
三遊亭金太役は三遊亭金時(おそらく本職の落語家)、ロケは新宿末広亭
なお聞いた話だと寄席の客は、リアルに割と厳しいらしい
出番を終え、食事の約束をする玲子と金太(玲子さんは多分、その気も無いのに誰にでも優しくて、主にモテない複数人から誤解されているタイプ)だが、突如、拉致される三遊亭金太。実は彼は、石丸化学という一流企業の一人息子であった。その母は、5年前に夫の死後、一人で会社を切り盛りしてきた豪腕の持ち主。石丸家で犯人からの電話を待つソルブレインだが、一千万円の要求を受けた石丸母は、「何か大きな事の出来る人間の声ではない」とざっくり電話を切ってしまう。
果たして、根は善人らしい犯人達は、金太に家庭の事情を聞き、落語が下手だと言う金太に、いや面白かった、と励ます始末。一方、自分の落語を誉められた金太も「誘拐してくださって、どうもありがとうございます」と、緊迫感はゼロ。結局犯人グループは気絶させた金太を石丸家の近くに送り返し、金太は金太で、誘拐などされていない、と犯人をかばう。
犯人の一人がわざとらしく悪役顔なのですが、首筋に一発で金太を見事に気絶させるので、実際に何か怪しげな組織に居たという可能性も否定はできない(笑)
翌日今度は、同じ犯人グループが、工場の爆破を予告。電話を受けた金太は「やめさせる」と飛び出していき、気絶する前にアジトの窓から見えたガスタンクを探す。
誘拐事件を追っていたソルブレインは、犯人グループが、熊谷金属の社長一家だと目星をつける。もともと石丸化学の下請けだったが5年前の社長交代時に契約を切られた熊谷金属は借金が積み重なって一千万、その返済期日が迫って思いあまった末に今回の誘拐事件を起こしたのであった。
石丸家へ向かったソルブレインは、爆弾を仕掛けるという電話があった事を聞き、現場の工場へと向かう。道すがら、金太が大学を辞めて落語家を志す事にした真の理由を母に聞かせる玲子。
父の死後、会社を切り盛りする母親が夜中に一人で泣いているのを見た金太は、自分が笑われる事で皆の辛さを紛らわせる仕事をしたい、と落語家を目指したのであった。
苦労する母親の姿を見て辿り着いた結論が、大学やめて落語家になる、という選択肢は激しくオカシイ
いや、とっぽい天然、の金太のキャラクターとしては間違っていないのですが、見ている側としては、とてもおかしい(笑)
熊谷一家のアジトにたどり着いた金太は「犯罪者になってほしくない」と一家を止めようとし、金太の言葉に社長も思い直すが、
「実は……もう仕掛けちまったんだ、時限爆弾を」
ただしそれは、「一番奥の倉庫にぼやがでる程度」というつつましい火薬の量だった……が、一番奥の倉庫は現在薬品倉庫となっていて、ちょっとした火でも大爆発が起こってしまう。慌てて止めに行く一家+金太だが、その目前で爆弾は爆発。薬品に引火し、豪快に吹き飛ぶ倉庫。正直、本当に「ぼや程度で済む火薬」量だったのか、けっこう怪しい。
倒れる鉄骨の下敷きになった一家+金太は、駆けつけたソルブレインによって救出される。倉庫の外に引っ張られてきた一家を前に、現場へやってきた本部長に頭を下げる石丸母。
「お騒がせいたしました。古い倉庫の取り壊し作業も無事に終了いたしましたので、お引き取り下さい」
そして彼女は、作業費用の名目で、熊谷金属に一千万円を払う事を約束する。
誘拐事件と爆破事件、二つの事件を無かった事として呑み込もう、という彼女の態度を受け入れる本部長と、大樹達。
ここで、松田がごねる、というのは実にいい。
なあなあでただ大団円になるのではなく(石丸母は、長期的視野で一千万は回収すると思われますが)、別の価値観を挟んでおくというのが素晴らしい。またここで、ドーザーが「若旦那、ご隠居の言う通りですよ」と、落語に影響を受けた、という序盤のネタをオチにきかすのも秀逸。
大樹の「これでいいんだ。事件の真相を暴くのが、我々の仕事ではない。人の命と、人の心を救う事。それが仕事なんだ」というのは、強調しすぎてしつこくなった感はありますが。まあ、仕方ないかこれは。
前作『ウインスペクター』の水準から最も期待していた扇澤脚本(逆にここで外されると辛い所だった)ですが、キャラクターも巧く使っていて、面白かったです。特に玲子さんにスポットをあてつつ、うまくドーザーの個性を表現したのは良かった。次回予告がおかしげな時は……という伝統芸も炸裂(笑) 今作も、扇澤脚本には期待して良さそう。