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『爆竜戦隊アバレンジャー』感想3

◆第5話「アバレ治療!ジャジャジャジャーン」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久
謎の失踪扱いになっているカリスマ整体師。
父さん母さん、立派なフリーターになりました。というかこの人はどうして、律儀に「恐竜や」を手伝っているのか(答:いい人だから)。整体師の治療費はいつもニコニコ現金払いみたいですが、秘密基地作るのに手持ちの現金使いすぎた?
そんな「恐竜や」で、アバレピンクを目指し、筋トレに励むエミポン。
首を痛めた介さんの具合を見た幸人は、その凝り方から「他にも仕事をしているか?」と見抜くが、笑って誤魔化す介さん。そんな介さんは幸人に首を治してもらった後、「2,3週間留守にする」と店を放置して出かけてしまう。
やっぱり、土地とか株とか大豆とか転がしているのか? まあ、土地とか株とか大豆とか転がすなら自宅でも出来そうなので、あの風体と外出期間から想像するに、古本の背取りとか、していそうな気もする。
或いは、あの大きな鞄の中身は愛銃のレミントンカスタムで、凄腕のスナイパーとか、それでも可。
凌駕も子連れの割りに前職不明だし、らんるは存在が怪しげだし、アスカさんは街中で剣を振り回すし、あれ、「恐竜や」、もしかして結構、怪人の巣窟…………?
学校に遅れそうになったエミポンをサイドカーで駅まで送った(紫蘇町駅とか無駄に細かい)幸人は、男達に囲まれる。それは、かつて幸人が治療したF4レーサー・本多さやかの使いだった。レース中の事故でマヒした足を幸人は完全に治療した筈だが、その足がまた動かなくなったのだという。治療は完璧、もう一度治療してほしいなら金を払え、と幸人は出ていこうとするが、そこに巨大怪獣出現の報が入る……!
エボリアンの新たな侵略モンスター、ギガノイドが登場。
敵幹部の作曲家の方が作るこちらは、いきなり巨大。
ロックオンした対象にサイコロを投げつける事で、出た目の場所に転移させる?という能力持ちで街で大暴れ。
幸人はさやかの前でアバレブルーに変身すると、現場に駆けつける……いきなり躊躇い無く一般人の前で変身しましたが、あまりそういう事は気にしないスタンスなのか、アバレンジャー
サイコロの直撃を受けたブラキオが爆竜出撃の為のハッチを開けなくなり、アバレンオーを使えないアバレンジャーはピンチに陥るが、ギガノイド「運命」は仕掛け時計の時報の音を気にして、それを破壊すると一時撤退する。3人だけに戦いを任せている心苦しさに、爆竜の卵を探しに一人出ていくアスカ。ブラキオの状態をモニターした幸人は、サイコロの直撃で首の骨が歪んだ結果ハッチが開かなくなった事を見て取り、「二人分の治療をする」と恐竜やを出ていく。
ダイノガッツにより爆竜捜索中に、遂にジャンヌさんとニアミスするアスカだが、直接の接触はなし。そこへ1・2話で登場した伝説の鎧が襲いかかり、助けに入る赤と黄。圧倒的な剣技で赤と黄を追い詰める伝説の鎧だったが、突然苦しみだして撤退。そしてアスカは、爆竜の卵の回収に成功する。
一方、幸人はさやかとその愛車を強奪。彼女を助手席に乗せて走り出すと、街に出現したギガノイド「運命」を、録音した仕掛け時計の音で引きつけながら疾走する。

「おまえ確か、レモン色が好きだったな」
「え?」
「たった今おまえは、アバレモンに決まった」

幸人さん、見た目そんなに好きではないのですが、キャラクターは圧倒的に面白いなぁ(笑)
だが逃走中、障害物に突っ込んだ幸人は足を負傷。さやかを無理矢理に運転席につけると、足が動かないと言う彼女に、恐怖心を振り払って本能のままに走れ、と諭す。ギガノイドの巨体が車を踏みつぶす寸前、さやかはアクセルを踏み込み、間一髪で走り出す車。彼女の足は確かに完治していた……だが、事故の恐怖心を乗り越えられずにいただけだったのだ! とここはベタな荒療治。
個人的には実は、治療中に幸人さんにときめいたさやかさんが、足が動かなくなったと偽って幸人を呼びつけたパターンに違いないと勝手に物語を捏造していたので、本当に心的外傷だったのかとビックリしました(笑)
さやかの運転で港にひきつけられたギガノイドに絡まるワイヤー。そしてその一方の端には、なんとブラキオ
敵巨大メカの動きで、恐竜の首を整体するという、素晴らしく馬鹿馬鹿しいネタ
さやかの足、ブラキオの首、二つの整体を鮮やかにやってのけた幸人はアバレブルーに変身するとトリケラバンカーで治療の最後の仕上げ(ツボ刺激?)。アスカ達も合流し、アバレンオーでギガノイドを撃破するのであった。
巨大ワイヤーの用意に関して、「アメリカ国防総省のお偉いさんにちょっとした借り」があると理由付けしたのは、無理にしなくても良かったかなぁ……理由付けをしようという姿勢自体は悪くないですが、理由そのものが適当すぎるというか、その調子でやると既に充分便利キャラな幸人があまりに便利キャラになりすぎるので。
ただ、ビルの上から顔を出したアメリカさん風3人組が無言でサムズアップ、というシーンは面白かったです。
話としては、ここまでで一番面白かった。最初から巨大、という敵を出した上で、その巨大さをいかしたブラキオ整体ネタ、に繋げた馬鹿馬鹿しさはお見事。最初から巨大メカ、という扱いの難しいネタを用いながらそこにがっちりドラマを組み込んでくる辺りもさすが。
そして2話にして、もはやひねキャラでも何でもなくなっていた幸人さんが、いい人街道驀進中
というかこのパーティは、純然たるいい人、が多い。まあ全員、社会的に自由すぎる感じなので、その辺りのバランスという面もあるのでしょうが。すっかり「恐竜や」のバイトに収まっているけど、らんるはともかく、凌駕なんて子持ちの癖に前職の気配が全く無いしなぁ。本当に何して暮らしていたんだ、凌駕。


◆第6話「アバレアイドル老け娘」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:浦沢義雄
凌駕が大ファンだというアイドル、リリアンと元同期、実はかつてアイドルをしていた、とらんるが爆弾発言。サインが欲しいという凌駕を連れてTV局へ向かうが、そこをトリノイド・ザクロバキュームが襲撃。巻き込まれたリリアンは、若さのエネルギーを吸われ老婆と化してしまう。
「こりゃ面白い。作戦変更だ。アナザアース中の娘から若さをバキュームして、老け娘だらけにしてやる」
え……なぜ、女性限定……?
熟女専……?(おぃ)
ザクロバキュームは街へと駆けだしていき、とりあえずリリアンを恐竜やへ連れて変える凌駕とらんるだが、老婆になった自分にショックを受けたリリアンは、「あたしは生ゴミよー」と叫びながらゴミ清掃車に突撃をかけ、平手打ちでそれを止めるらんる。
物凄く困る、清掃局の人達
一方その頃、前回入手した爆竜の卵を抱えながら、河原で黄昏れていたアスカはおもむろにハーモニカを吹き出した所を、伝説の鎧に襲撃され、慌てて逃げまどう羽目に。
大量の若さエネルギーを吸い取ってパワーアップしたザクロバキュームに苦戦する赤と青。
合間にエボリアンの本拠のシーンを挿入して軽いコメディを挟むのは、いかにも浦沢脚本といった感じ。
自分を心配して恐竜やへ残ったらんるの姿に、彼女がただアイドルを辞めたのではない事を知ったリリアンは、「恐竜のようなスターになる」と空元気ながらも立ち上がり、その姿へ、戦いの場へ赴く黄。3人揃ったアバレンジャーはザクロバキュームを撃破し、吸い取られた若さは無事に人々の元に戻るのであった……。
最後は、爆竜達もリリアンにサインを貰って、大団円。
……
…………
………………ん?
その頃、すっかり存在を忘れられていたアスカさんは、長石階段で鎧に追い詰められていた。
……あー、ごめんなさい、私も忘れていました。
危うしアスカ! という所で、次回へ続く。
んー、リリアンとらんるの過去の因縁が有りそうでさして無く、リリアンの立ち直り方も友情とかあまり関係ないので、この二人を同期アイドル、とかにする必要性が全く無かったような。単なる導入の為の設定だけになってしまい、少々残念。