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『大鉄人17』感想7

◆第13話「驚異!これがワンセブンの体内だ」◆ (監督:山田稔 脚本:上原正三
ブレイン復活のどさくさに紛れて脱出した佐原博士は剣持達と合流するが、そこにチーフキッドと大爪ロボが襲いかかる。博士達がピンチになった時に駆けつけた17だが、弱点の膝を破壊されており、大爪ロボットに大苦戦。博士は17を修理するべくサブマシンの発車口である足の先から17の体内へ入ろうと考えるが、大爪ロボットの爪が、17の足下に突き刺さる!
1クールのラストという事でか、17が本格的に苦戦。大爪ロボットの放つ熱線に焼き尽くされそうになり、これぞブレインプログラム最終章:灼熱地獄!
大爪を直接破壊しようと試みる剣持達だが、幼い頃に火事で炎にまかれたトラウマを持つ村中隊員は、またも炎の前で身動きが取れなくなる……と前々回の伏線を再起動、というか、本当にどうして、村中隊員はレッドマフラーに入ったのか(^^;
剣持達の手榴弾攻撃は失敗に終わり、結局、足が駄目なら背中から、とサブマシンで17の背後の格納庫から体内に入る事に。負傷を押して三郎に同行しようとする博士を、自分が行くと村中が押しとどめる。
「僕は大学で未来科学を専攻しました」
村中、博士の助手になりたくてレッドマフラーに入隊した事が発覚。
……あー、頭脳労働しようと思ったら、なぜか実働班に回されてしまったのですね。或いは、助手になるには才能も技術も足りなかったので、前線に回されたのか。
多分、後者
17の体内に入って修理、という展開は、無敵ロボットの文字通り“手の届かない場所”に人間が協力するという盛り上がるアイデアなのですが、脚本の流れが悪く、どうもぐだぐだ。戦隊シリーズは一時期、尺が短すぎて物語の展開に非常に困っている頃がありますが、今作こそ正直正味15分強ぐらいの中で展開した方が、テンポ良くなっていい気がしないでもない。
なんとか17の体内の修理箇所に辿り着いた三郎と村中だが、そこで突然、出火
炎を前に足を止めた村中隊員に
「17が生きるか死ぬかは、あなたにかかっているんですよ、村中隊員!」
と、やたら上からあおりまくる三郎(三郎くんは時々、台詞回しが非常に偉そう)。
そして外からは、なぜかオペレーターの可愛くない方の隊員(失礼)が、村中に声援を送る。
この世界で変なフラグ立てると死ぬから、気を付けて!
トラウマを乗り越えた村中は、見事に修理に成功。出力を取り戻した17は主題歌とともに反撃し、大爪ロボを見事に撃破する。完璧な筈のブレインプログラムが最後の最後で失敗した事に、驚愕するハスラーとゴメス。
そしてブレインさえも、
「なぜだ、私もわからん」
人間の意思が、ブレインの計算を超えたのだ!
こうして、17とレッドマフラー隊、最大の危機は去った。
しかし、よくよく考えると、佐原博士の疑惑は全然晴れていない
どうなる博士?! どうなるレッドマフラー?!
最後に博士、17を見上げて、
「フェニックスは炎の中から甦るといわれている。私は信じていた、ワンセブン」
いつ、信じていたよ?!


◆第14話「空中戦艦の中の少女」◆ (監督:若林幹 脚本:伊上勝
OPに、ナレーション追加。
「大鉄人ワンセブンは、自らの意思を持つロボットである。人類を守るために、巨人頭脳ブレインと戦うのだ」
特に言及されないので、博士の黒幕疑惑は、なし崩し的に流された模様。たぶん、前回の陸海空軍の総攻撃失敗による大被害で、偉い人の首がすげ替えられたりして、相対的に博士の発言力が上がったから!
新たなブレインロボット、空中巨大戦艦が登場。
砲台のごてごてついた宇宙戦艦ヤマトみたいなものを想像していただければ良いのですが、これがなかなか格好いい。
旅客機を撃墜し、第三航空基地を壊滅させた戦艦ロボ。17打倒の為に人間を乗せた戦艦ロボであったが、現れた17に砲弾返しのブリッジ直撃を受け、パイロットが死亡して撤退。
この戦闘をモニターしていた博士達、「17は人間のパイロットが乗っているのに気付いてグラヴィトンを使わなかったのか……」と言っているのですが、え? どうせパイロット殺すなら、グラヴィトンで丸ごとぽしゃんでも問題無かったような?
いまひとつわからなかったのですが、パイロット殺して済ませばエネルギー節約で効率的だと17が判断した? という事で良いのでしょうか。17がブレイン党の人間ならざっくり殺してもいいと思っている事が判明したり、やっぱり、ロボットに「愛」とか「平和」とか「友情」とか、簡単にインプットしない方がいいと思います!
だがこの一連の17の反応は、ブレインの思惑通りでもあった。
ブレインは作戦計画を次の段階に進め、17が殺せないパイロットとしてブレイン党以外の人間、それも特にレッドマフラー隊の身内を選び、佐原博士の次女ルミを拉致、洗脳する!
一方、呼び出しを受けた剣持はキャプテン・ゴメスと相対し、かつて自衛隊レンジャー部隊に所属し、グリーンベレーに出向して訓練を受けていた事などが発覚。
長い仇敵であり、それゆえに奇妙な友情に似たもので通じる二人。
ゴメスは、「全ては、ブレインに勝つ為の道具づくり」と、やがてブレインを支配してみせると剣持に告げ、姿を消す。
残されていたのは、一枚のメモと謎の発信機。
「これを使う時は俺の最後だと思ってくれ」
果たしてゴメスは、いかなる策略を練っているのか?
というかこの二人は、土壇場に来てどうして変なフラグを立てるのか?!
そしてルミを搭乗(操縦はブレインが直接指示)させて現れた戦艦ロボに、攻撃する事のできない17は一方的なダメージを受け続ける。果たしてルミの、17の運命や如何に?!