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『爆竜戦隊アバレンジャー』感想11

◆第21話「アバレ恋!キロキロ」◆ (監督:坂本太郎 脚本:浦沢義雄
アスカがアナザアースに連れてきた最後の爆竜、アンキロベイルスの反応が確認され、それぞれ探しに行くアバレンジャー達。その頃、何故か壬琴の別荘?で働いていたヤツデンワニはエボリアン帰参の手土産の為にアバンレンジャーを倒そうとして街で暴れ回るが、らんるの軽蔑のまなざし恋に落ちてしまう
衝撃のアバレキラー登場編から一転、浦沢×坂本コンビによる、ギャグ回。
これまでの浦沢ギャグ回の中では、一番面白かったです。
ヤツデンワニ役の声優、津久井教生が激しく怪演。
ヨダレをたらしながら迫られて、ひたすら嫌がる、らんる。
ヤツデンワニのぼえーな歌で人々が苦しむシーンでは、出前の蕎麦が地面で跳ねている、という細かい演出が面白かった。
身を隠して素直に協力してくれないアンキロベイルス(ひねくれた性格のために友達が少ないらしい)と通信ブレスで喧嘩するアスカだったが、ヤツデンワニから逃走中のらんるが、たまたま発見。「もっと楽しく暮らしたいキロ」とやる気のないアンキロに、その覚醒に気付いたトップゲイラーとアバレキラーも「俺達でいただこう」と迫る。
謎の滝からの出撃シーンでは、
「このワクワクが、生きてるあかしテゴ」
と、もうすっかり、身も心も染まってしまったステゴ。
毎日愉快に過ごす街角 僕は僕は帰れない
アバレンオーとキラーオーは、ヤツデンワニそっちのけでアンキロ争奪戦を開始し、「俺ってキャラが薄いのかなぁ……」と落ち込むヤツデンワニは、地上から、らんるを応援。アスカの「おまえなんか、大嫌いっだぁぁぁぁぁ!」という絶交宣言が応えたのか、アンキロはアバレンオー陣営に与し、アバレンオーベイルスへと爆竜コンバイン。爆竜必殺ダブルトルネードで、何とかキラーオーを撤退させるのであった。
今回のアスカさんはアバレンジャー3人がアンキロを探し回っている間、何故か恐竜屋で通信ブレスで会話しているだけ、と安楽椅子探偵気取りでえらく省エネ。そしていきなりブチギレ。……猛将系だから、仕方ない(のか?)。どうも、浦沢さんがアスカを使いにくそうなのは、気になる所ではあります。
退却時、
「ヤツデンワニ、帰るぞ」
と、なぜかわざわざ拾って帰るキラーさん。
なんだかんだで、小間使いとして便利?
その内また出てくるのだろうか……。


◆第22話「娘たちのアバレ歌」◆ (監督:坂本太郎 脚本:荒川稔久
キラーオーで暴れ回り、バキケロとディメノコを捕まえたアバレキラーは「こいつらはゲームの商品だ」と言って姿を消す。更に壬琴はヤツデンワニを使ってエボリアンに電話し、トリノイドを発注。ミケラは嫌がるが、それを承諾するデスモゾーレ様。
それから2週間……恐竜やに連絡してくる壬琴。
ごきげんよう諸君、ゲームの時間だ」
壬琴の提案したゲームは、バキケロとディメノコを捕獲した樽にしかけた時限爆弾のタイムリミットまでに、それを阻止するという事。ただし、そこに至る場所はバリアーで封印されており、その解除の為には解除装置を仕掛けたトリノイドを倒さなくてはならない。期限は3日、凌駕達はトリノイドを探そうとするが……そこで舞ちゃん衝撃の「毎日毎日うぜーんだよ」発言。
ぐ、ぐれた?!
実はその頃世間では、子供達の心情を過激に表現し、「うぜーよ」が決め台詞の、プリプリロックという歌、それにあやかった微炭酸ドリンクうぜーよが大流行していた。そして同時に、凶暴化し、超能力を発動させる子供達。これはトリノイドの仕業に違いないと調査を始める凌駕達だが、歌を歌っている少女アイドルグループ・プリプリンセスシスターズはマネージャーにやらされていると言い、マネージャーはレコード会社の指示だと言い、レコード会社は協賛のドリンク会社の指示だと言い、ドリンク会社はマネージャーからもちかけられた企画だと言い、証言は堂々巡り。そんな中エミポンが、プリプリンセスシスターズが出ているのはTV夕焼けの番組だけだと気づき、アバレンジャーはTV夕焼けの社長室へと乗り込む。
「子供達の未来がかかってるんだぞ!」と社長に食ってかかる幸人さんは本当に子供好きで、当初のひねキャラの面影が、もはや分子レベルで存在しません。
この前のシーンから、アイドルの収録スタジオにいきなり突入している赤と黒とか、TV局の社長室にアバレンジャー襲撃とか、いったい誰のどんなコネ状態なのですが、やはり介さんか、介さんが裏で手を回しているのか……?!
荒川脚本にしては筋もテンポも非常に悪い。
社長の証言で屋上の電波塔に向かったアバレンジャーは、電波塔を乗っ取っていたトリノイド・ムカデンパンジーを発見し追いかけるが、その前にアバレキラーが姿を見せる。
キラーvsレッドが、一騎打ち。

「あんまり人間を信用すると、失敗するぜ」
「信じる気持ちがなかったら、世の中はどうなるんです!
「刺激が増えて、面白くなるんだよ」

予定通りではあるのでしょうが、凌駕が、キラーと対比する形でキャラが立っていく、というのは面白い。
レッドとキラーは相討ちとなり、アスカ達はムカデンパンジーを撃破。だが……倒したと思ったムカデンパンジーは、バーミア兵が偽装した偽物だった!
「本物はまだ、ぴんぴんしてるぜ。まだ世の中、全然元にもどっちゃいない」
高笑いするアバレキラー、凶暴化し超能力を振るって喧嘩する子供達、囚われの爆竜達の爆破タイムリミットまで、あと1日――。
最後に子供達の超能力バトルで世間の混乱を描くなら、前半からもう少し派手に、世間の変貌を描いて良かったと思います。多少は描いているけど、それ程のインパクトは無かったので。プリプリロックを歌わせるぐらいなら、他に尺の使いようはあったような(笑) ……まあ、こういうネタ、好きなのだろうけど。
本筋と別の所では、東京の街を彷徨う白い少女のシーンが伏線として挿入。親子連れに視線をやるなど、意味深なシーン。
あと、ヤツデンワニが、また出るどころか、キラーとエボリアンの仲介役になってしまいました(笑) まさかの、セミレギュラー化……?!