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『超人機メタルダー』感想20

◆第35話「帝王・ネロスの正体は?」◆ (監督:伊藤寿浩 脚本:高久進
桐原剛造の顔をさらしてしまったクールギン、その正体は……ゴッドネロスの影武者だった!
ゴッドネロスの正体=桐原剛造と同じ顔を持つ男、それこそがクールギンだったのだ。
どうして影武者を仮面つけて最前線で戦わせているのかとか、別に桐原会長は敵組織に命を狙われていないのでは?とか、色々と疑問はありますが、前回、まさかの大どんでん返し?! と驚いて楽しめたので良し。
どう考えても影武者クールギンのお仕事はゴッドネロス様のマンガタイム中に会社の会議に出席している事っぽいですが。
影武者としての大きな不覚に、「ひと思いに切腹を」とか、急にはっちゃけ出すクールギンを押しとどめたゴッドネロスは、その命を賭けてメタルダーを倒すように命じる。
一方、桐原剛造と村木國夫の関係について調査を進める舞パパは、会長に直接インタビューのアポを取る。会長室で鳴り響く、蓄音機が素敵。会長役の俳優さんは実に格好よく、出番が少なかったのが惜しい。
同じ頃、福祉事業のニュースで桐原剛造の顔を認識した流星は舞パパから情報を得ようとするが、すれ違い。更にモンスター軍団の陽動に引っかかっている内に、舞パパはエレベーターで地下帝国へ連れ込まれ、ゴッドネロス様とご対面。そしてそこで遂に語られる、ゴッドネロス=村木國夫の秘密!
大戦中、古賀博士の助手をつとめていた村木は、博士に黙って独断で捕虜を超人機開発の為の生体実験に使用していたが、その事が明るみに出て戦犯として裁かれる。記録では絞首刑になった筈の彼が生き残った理由、それは……
「密かに関係者を買収し生き残った」
地味だ……!
リアルだけど、地味だ……!(笑)
その後、アメリカに渡って世界最大の犯罪シンジケートの一員になった村木は、完全な整形手術により桐原剛造という別人となって帰国。以後、着々と世界中の犯罪組織を傘下に収める事で自らの勢力を拡大すると、その莫大な資金力を背景に、現代科学の粋を集めた世界最大の秘密組織を造り上げる――それこそが、帝王ゴッドネロスを頂点としたネロス帝国!
あー……ゴッドネロス様って、物凄く真面目に秘密結社を作った人なんだなぁ。
なんか、ここに来て、ゴッドネロス様への好感度が凄く上がってしまいました(笑)
いや、物凄い悪い人なのは間違いないのですが、金も地盤も無い状態から一代で全世界規模の悪の秘密結社を築きあげるとか、男の夢の体現者ですよ、ゴッドネロス様。
ある意味では、勇者(メタルダー)に倒される事で、ゴッドネロス様の男のドリームは完璧に完結するのかもしれない。と考えると、ゴッドネロス様のこれまでの不可解な、本気のようでどこか手を抜いたメタルダー対策の裏に隠された真実が透けて見える……かもしれない。
舞パパを捕らえたゴッドネロスは、舞パパを用いてメタルダーを倒す為の策を巡らす……えー、ネロス様、その人質パターンは毎度失敗している事を、そろそろ認めてください。
舞パパの行方を追う流星一行の前には、復活の広島弁
再改造されて立ちはだかるゲルドリングは砲台を出してから逃げ出すなど、さすがの冴えを見せるが、そこへ救援に現れるトップガンダー。メタルダーvsゲルドリング&バンコーラ、トップガンダーvsクロスランダーの部下として登場後、ちょこちょこと出ていた二人。
クロスランダーの部下二人は、トップガンダーに投げ飛ばされて死亡(笑)
どうやら、山での修行の末、接近戦技を覚えた模様。
……そういえばこの前、「“殺しの美学”なんてもうどうでもいいし」って言っていたしなぁ。……こういう事だったのか。
メタルダーもバンコーラをGキックで打ち破り、久々の内蔵抜きからレーザーアームのコンボで今度こそ広島弁を撃破。
モンスター軍団、ここに壊滅。
と、ナレーションで念を押される(笑)
再改造ゲルドリングはなかなか頑張りましたが、いかんせん、前回の戦いで格付けが明確になりすぎていた上に、トップガンダー回で文字通りの再生怪人ネタをやってしまった為、いまいち盛り上がりきらず。突然、腕が光ったトップガンダーの方がインパクトが(笑)
後ここに来てメタルダーがやたらに強くなっている気がするのですが、当初の設定通り、感情回路のパワーアップにともなって、戦闘回路がパワーアップしているという事なのでしょうか。いっさい描写はされていないけど。
今更ながらトップガンダーの解説により、ゴーストバンクは地底深くを絶えず移動している、という事が判明。あちらこちらにある出入り口とか、意外と流星さんちの近くに出現したりとか、細かい謎は解けました。
ナレーション「メタルダーは、舞の父を、果たして救い出す事ができるだろうか?」
舞パパ、ここに来てまさかのヒロイン化!
少なくとも今、確実に娘よりはヒロイン度が高い。
舞さんはなぁ……OPとEDと前半の演出を見る限り、「人間と超人機の恋」という要素はもっと大きく盛り込みたかった気配はあるのですが、テコ入れの際に真っ先に削られた感。その分、“女の子っぽい描写”は増えたのですが、愛だの恋だのからは離れてしまいました。まあまだ数話あるので、急にクライマックスで盛り込むかもしれませんが。


◆第36話「大反撃! 戦闘ロボット軍団」◆ (監督:小笠原猛 脚本:高久進
ゴッドネロス様、目から催眠光線を出す
凄いぞ整形手術
基本、椅子に座って指示を出したり改造実験しているだけというのもありますが、実はゴッドネロス様が変身以外で奇天烈な特殊能力を見せたのは初のような。見せて良かったのかはさておき。
催眠光線によりメタルダーへの殺意を叩き込まれた舞パパは、更にタグスキーの鎧兜を着せられる。
鎧を着たパパの絵が凄すぎ。
そしてチューボが鎧を着せるのを手伝うバルスキーさん、いい人すぎます(笑)
舞の家に叩き込まれた矢文の指示で、荒台ヶ原に向かった流星達の前に姿を現したのは、そのタグスキーパパ。
メタルダーを倒せ……メタルダーを倒せ……」
鎧から洩れる声に気付いたメタルダーはサーチによってその中身が舞パパ・信吾である事に気付く。メタルダーの必死の制止を無視し、剣を振って暴れるタグスキーパパ。
なんというかむしろ、
「娘に近づく虫を倒せ……娘に近づく虫を倒せ……」
みたいな。
そこへバルスキー率いる戦闘ロボット軍団、救援に駆けつけたトップガンダーが現れ、乱戦の中、砲弾の直撃を受けるメタルダー。舞と八荒をサイドファントムで脱出させ、トップガンダーが遅延戦闘で撤退を支援している間に、シルバーカークスへ退避して戦闘回路を修理するメタルダーだが、その頭上に機甲軍団の空爆が迫る。修理はなんとか間に合ったメタルダーだが、機甲軍団の砲撃の雨に、シルバーカークス、遂に崩壊。
ようやくネロス軍団が一斉攻撃で盛り上がって参りました。
トップガンダー、スプリンガーと共に崩壊する基地を脱出したメタルダーは虚ろに彷徨うタグスキーパパを発見。レーザー兜割りで気絶させるが、そこに姿を見せる戦闘ロボット軍団の強闘士ローテール。戦闘を監視していたローテールを警戒するトップガンダーに舞パパを託し、メタルダーはその後を追う。
ロ「私は女ロボット。戦いは好まない。二人でよく、話し合おう」
メ「望むところだ。その前に一つ聞きたい。君は何を狙っているんだ?」
ロ「何も狙ってはいない」
メ「本当か?」
信じるの信じないのかハッキリして下さい、メタルダーさん!
警戒を解きかけたメタルダーの背中に不意の肘打ちを食らわせようとするローテール

メタルダー回避

ローテール、崖から滑り落ちそうになる

ロ「メタルダー、私を引き上げてくれ」

直前の事は忘れて素直にローテールを引き上げようとするメタルダー

勿論罠で、飛んできた鎖がメタルダーの動きを封じる!
……と、ここに来て久々に、ぽんこつ大発揮。
動きを封じられたメタルダーバルスキーとその部下の挟撃を受けるが、部下はぞんざいに撃破。バルスキーとは水中戦にもつれこんだ末に、何とか退けるのであった。
ネロス帝国では、
「鎧聖バルスキー以下、全員戦死」
とゴッドネロス様から戦闘ロボット軍団壊滅のお知らせ。
……酷いよゴッドネロス様。
さすがにあれでバルスキーさん死んでないと思うのですが。そもそもローテール死んでないし。何やらローテールが集めていたデータを用いてバルスキーさん再戦! という展開だと思いたい。ゲルドリングと全く同じ川ネタを使っていたのは若干の不安ですが(^^; メタルダーも今回は川面をしげしげと眺めていたしなぁ(笑)
「後は、決戦あるのみ!」
ゴッドネロス様の檄に応え、ヨロイ軍団と機甲軍団が鬨の声をあげる!
いよいよ、長き戦いに決着の日、近づく。

ナレーション「風よ、雲よ! 心あらば、メタルダーにネロスを倒す秘策を教えてやってくれ」

どうしてここまで来て、そんなに人任せ。
中盤テコ入れ時に続々と新必殺技を繰り出してきたメタルダーですが、ここに来て基本の技に立ち返ったのは面白い、というかスタッフの意地みたいなものか。まあやっぱり、レーザーアームが一番シンボリックであるし、演出的にも格好いいのですが。
さあ来週、いよいよ配信ラスト!(多分)