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『快傑ズバット』感想10

◆第15話「哀しき母の子守唄」◆ (監督:小西通雄 脚本:長坂秀佳
子供に囃し立てられて石を振り上げる婆さん
VS
それに対抗して石を掴む子供達
70年代の世代間闘争は恐ろしい……。
嫌われ者の嘘つき婆さんの家出した娘が、悪の組織の用心棒として帰ってきた!
というわけで、今作初の女用心棒、死の曲独楽使い・駒太夫姐さん、真っ赤なミニスカート姿で登場。
画面手前で大写しになるコマ! とか、登場時のインパクトが凄かったです。
街で暴れるチンピラ集団・狼党の殺害現場を目撃してしまった嘘つき婆さんは狼党に消されそうになるが、そこを早川に助けられる。早川に倒された駒太夫(駒子)は母親と和解。しかし用心棒に裏切られたままでは面子が立たないと、その身辺に狼党の魔手が迫り、娘に関わらないでほしいと狼党に乗り込んだ婆さんは捕まってしまう。
「用心棒に裏切られたら、オレもおまえたちも首領Lに殺されてしまうぞ!」
さすが悪の大組織ダッカー、人事のチェックも細かく厳しい。
東条率いる警察による狼党本部の家宅捜索も虚しく、婆さんは見つからず、早川に匿われていた駒太夫は母親を助けようと飛び出していってしまう。それを追う早川だが、婆さんを人質にされて抵抗を封じられ、今日も殴る蹴るのエネルギー充填タイム。
前回に続いて、「警察の捜査が届かない」「敵の組織が巨大」「それでも立ち向かう早川」という構図が強調されているのは、ズバットと東条(警察)の関係性が明示された事で、一応の理由付けを用意してズバット(早川)のヒーロー性を担保しつつ、東条のトンデモ刑事度を緩和する意図でしょうか。
……何もかも遅すぎますが。
それにしても早川にしろ東条にしろ首領Lにしろウルフガイ(狼党ボス)にしろ、終始、「ばばあ」「ばあさん」と、酷い扱い。OPのクレジットによると一応、すえ、という名前があるようなのですが。
捕らえた早川とすえ婆さんの前に時限爆弾をセットすると、狼党は街を焼き討ちに出撃。
「あと1分で爆発する」時限爆弾を、早川の前で握りしめて見せつけてから出撃していくウルフガイ、意外と熱い(笑)
「この街は、灰になった方がいい!」
そもそも何をしたいのかわからないレベルで、世紀末救世主伝説的な無法を働こうとする狼党一味だったが、それを止める一人の男。
「待てぇ!」
ちょっとふらふらしながら、早川登場。
燭台の炎でロープを焼き切って脱出する、みたいな事を推測させるシーンはあるのですが、その後は明確に描かれなかったのは、カットされたのかされていないのか。
早川の前に再び立ちはだかる駒太夫だったが、「既におふくろさんは助けた」という早川の言葉に一味を裏切り、凶弾に倒れてしまう。怒りの早川もまた、ウルフガイ軽機関銃の弾丸を浴びて倒れる、だが――!
どうも、一度やられたフリをするのが、癖になってきているらしい早川、ズバッカーでズバット参上!
車に乗ったまま倉庫の中で狼党を追い回す(笑)
ズバッカーに追いかけられ、必死に逃げまどう狼党を次々と蹴散らし、時間の都合でウルフガイへの尋問は適当に。こうして街は救われ、「ズバットさーん」とお礼を言おうとする街の人々を見ながら早川は、東条の「駒太夫の命は取り留めたよ」の言葉に満足し、復讐の旅路を続けるのであった……。
次回以降もこのパターンになるのかはわかりませんが、劇中で“お約束”のオチを、少しずつバージョンチェンジしていく、というのは面白い。東条が、後にズバットの共犯として捕まっても言い訳出来ないレベルでずぶずぶになっていますが。
今回、高い所のロケーションにこだわっているので田中監督かと思ったら、3回連続の小西監督。70年代の作品はしばしば、今見ると全くよくわからない演出ローテだったりしますが、東映の中である程度、監督のローテーション制が確立したのは、いつぐらいからなのだろう。