はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『爆竜戦隊アバレンジャー』感想27

◆第49話「突入!アバレ最終決戦」◆ (監督:坂本太郎 脚本:荒川稔久
仲代壬琴とトップゲイラーは宇宙に消えた……だが、デズモゾーリャは滅びた。
戦いの終わりを噛みしめる面々。
しかし、嫁の帰ってこない男が一人。
「もう、次元の扉は開かない」。
マホロの覚悟を汲み、「あと3億9812万5千円、稼がなければ!」と幸人に負わされた借金のネタを持ち出して気丈に振る舞うアスカであったが、その時……アナザアースの空に<侵略の園>が出現。そこから発進したアノマロカリスの大部隊が地球の空を覆い尽くす。それこそは、かつてダイノアースが侵攻を受けた時と同じ、闇の200日の訪れ。全天を覆い尽くすアノマロカリスによる砂漠化光線の前触れであった。
そしてその中心に位置するのは、暴走するデズモゾーリャの残留思念と合体した侵略の園・究極体、デズモゲヴァルス!
とうとう、侵略してくる太○の塔みたいになってしまったデズモゾーリャ様、執念のデズモガッツで最後のアナザアース大侵攻。
内部に閉じこめられたままのマホロを救うべく、デズモゲヴァルスへの特攻を決意するアスカは、いざとなれば中の二人もろともに破壊してほしいと告げ、アスカに殴られる。
「地球も救う、おまえたちも助かるんだ。だから言うな、そんな水くさい事を」
凌駕ではなく、あえて幸人が友情パワー丸出しの台詞を口にするわけですが、幸人さんは、遂に転んだ、のではなくて、基本的にずっと転びっぱなし、な為にそれほどのインパクトはありません(^^; どうせなら、冒頭で触れた借金ネタに絡めた方が良かったような。
総出撃するが、デズモゲヴァルスに蹴散らされる爆竜達。アバレンオーが食い止めている間にアスカはデズモゲヴァルスの中に潜入し、戦闘中にらんるもそれに続く。デズモゲヴァルスの圧倒的なパワーにアバレンオーも苦戦し、赤:アバレンオー、青:マックスオージャ、という組み合わせで挑むも、その勢いを留める事は出来ない。
一方、バーミア兵を蹴散らしてマホロ救出に成功したアバレブラックだが、その前にデズモゾーリャの怨念が姿を変えた暗黒の鎧が立ちふさがり、二人まとめて串刺しに。死を覚悟する二人であったが、駆け付けたらんるの「赤ちゃんが待っている」「笑ったら口元がアスカそっくりだから、アスカの子に間違いない」という言葉に、迸るアスカとマホロのダイノガッツ!
……あー、一応そこ、本人達も気にしていたのですね(笑)
アスカとマホロは自分たちを貫く槍を消滅させ、今、内と外で最後の戦いが始まろうとしていた。


◆最終話「アバレた数だけ」◆ (監督:坂本太郎 脚本:荒川稔久
マホロ救出班の前に立ちはだかるデズモ鎧、圧倒的な破壊力を見せるデズモゲヴァルス、そして迫る全地球砂漠化のタイムリミット……
そんな中、シェルターの中で凌駕達の勝利を信じて立ち上がる舞ちゃん。
「どうしたんだい舞ちゃん?」
「お遊戯の練習する」
卒園式のお遊戯の練習を始める舞ちゃん。
舞ちゃんの為にも死ぬわけにはいかない、と吠える凌駕。
マックスオージャが動きを封じている間にアバレンオーのドリルがデズモゲヴァルスの装甲を貫き、脱出に成功するアスカ達。そのまま、黒&黄vsデズモ鎧、赤&青vsデズモゲヴァルスの変則ダブルマッチへと雪崩れ込み、
「今こそみんなのダイノガッツをあわせるブラ」
と、最後も壮絶に勢い任せ。
黒&黄の謎のダイノガッツ波動拳で鎧を撃破。
巨大メカと爆竜揃い踏みによる、スーパーダイノガッツ砲でデズモゲヴァルスを撃破。
終戦が、巨大メカとスーツの2局展開で、戦隊メンバーも2:2に別れるという変則構成なのですが、最初から変則構成を貫いている作品とはいえ、最終決戦はもう少しスタンダードでも良かった気はします。全面的に勢い任せというのもありますが、分割してしまった事で、もう一つ、盛り上がりが伸びなかったような。
倒れたかに思えたデズモゲヴァルスであったが執念のデズモガッツで立ち上がると、アバレンオーとマックスオージャを引き込み、大爆発。それに巻き込まれ、凌駕と幸人は閃光の中に姿を消す……。
――そして半年後。
アバレンジャー達が居なくなってすっかり静かになった恐竜やであったが、なぜかヤツデンワニが居着いていた。
と、ここからエンディング。
樹らんるは、レーサーに。
「先生」の秘書になった今中笑里は、インドから一時帰国。
そして伯亜舞は、凌駕とともに世界中を巡る旅をしていた。
あの時、デズモゲヴァルスの自爆に巻き込まれそうになった凌駕と幸人は、電撃ドリルスピンによって地中に潜る事で、爆発を回避していたのだ。
「先生」三条幸人は、もう一つの地球へと旅立っていった仲間達の事を想う。
アスカ、マホロ、そして爆竜達はデズモゲヴァルス出現の際に開いた次元の扉でダイノアースへと帰っていった……アスカとマホロの愛の結晶、
「ミコト」
と名付けられた子供とともに。
今日は、半年ぶりのアバレンジャー同窓会。
ダイノアースへ戻っていた仲間達を除く全員が恐竜やへ集うが、そこに思わぬ珍客が……壬琴、リジュエル、アスカ、マホロ、謎の少女、のそっくりさんが次々と来店。これも何かの縁、と皆で鍋を囲む事になる……で大団円。
横ちゃん含め、主要キャラ総出演。
他にゲストキャラから、アバレモン(笑)と大リーガーが登場。……なぜか二人とも、幸人さん絡み。
そして、時間経過を表現したかったのはわかりますが、パーマをあてたらんるの髪が大変な事に。
後に『ゴーカイジャー』のアバレ回で、“夫婦になった幸人とエミポン”を登場させて、スタッフ・キャスト一同から「え?????」という反応を受け、荒川稔久は「いや、あのエンディングはそのつもりで書いた」と宣ったそうですが、書いた本人しかわからないと思います(笑)
どうにも結局最後まで、盛り上がりの段階を積みきれない作品だったなぁ(^^; 勢いは勢いで構わないのですが、勢いの土台作りが足りなかった為に、終盤すべからく唐突な感じだったのが残念だったところ。抜群に格好いい主題歌を流すと大抵誤魔化せてしまうのですが、物語としては、食い足りない感じで終わってしまいました。
最終盤、アバレキラーの最期と、子役(舞ちゃん)の力でしか、真っ当には盛り上げられなかった、というのが、作品の完成度の不足であったと思います。前半から意欲的に散りばめていた伏線が、中盤以降にむしろ散漫さの原因となってしまいました。
もう少し詳しくは、最後に総括で。