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『世界忍者戦ジライヤ』感想13

◆第21話「聖忍アラムーサ・怒りの手裏剣を放て!」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:寺田憲史
首都圏各地で、車のガソリンが消滅し、後には手裏剣が残される、という怪事件が次々と発生。街は大パニックに陥り、首都圏の交通はマヒしてしまう。哲山によれば現場に残された手裏剣は、砂漠に住み代々神に仕える聖忍一族が用いる“月の怒り”という特殊なもの。だが、神に仕え、自然を尊ぶ聖忍一族が、どうして世間に無用な混乱を起こすのか…………はい、妖魔一族に騙されてましたー。
聖忍アラムーサ(そこはかとなくコンドールマン)に「文明に冒された日本人を救う手段」だと吹き込み、聖忍法でガソリンを消滅させていた妖魔一族は、ガソリンを確保したければ……と東京都知事に50億を要求。
正直、日本の経済活動に深刻なダメージを与えているので50億では安すぎるというか、一歩間違えると国家が傾くレベルだと思うのですが、特撮史的に見ても、かなり日本に致命的なダメージを与えた作戦のような。
実行犯、一人なのに(笑)
聖忍アラムーサを誘き出す為に、ガソリンスタンド新装の芝居を打つ、闘破達。都知事に50億の支払いを飲ませた妖魔一族はもはや用済みのアラムーサをジライヤにぶつけ、激突する二人。
アラムーサはサンドブリザードで磁光真空剣を砂鉄で覆い、重力虚脱の術で空中浮揚、更に額からビームを放ってジライヤを苦戦させるが、闖入した妖魔一族の煽りを聞いている内に、「あれ? おかしくね?」と気付きだしてしまう。更に、ガソリンスタンドを経営するケイの友人の父親の怒りのタイヤ攻撃、そんな彼らを攻撃する妖魔一族の姿に、ようやく自分のしでかした過ちに気づく。
「はははははっ、ばれたら仕方がないアラムーサ」
紅牙の投げた毒サソリ・サンドスコーピオンからジライヤをかばって刺されたアラムーサは全身が砂化。しかしそんな状態でも彼は己の過ちを償う為に、妖魔一族が50億を手に入れようとしている事をジライヤに教え、50億円を手にうはうはの妖魔一族の前に立ちはだかるジライヤ。
「心優しき聖忍を欺し、我々の大事な金を奪う毒斎、このジライヤが許さん!」
……間違ってはいないけど、正義のヒーローの台詞に「金」の一文字が入ると、何故か間抜けです。
一方、哲山のもとに運び込まれたアラムーサは薬湯による治療を受けると、ガソリンを消し去り社会を大混乱に陥れた自分を親身に心配してくれる日本人の姿に感激し、生きる気力を取り戻して毒を打ち破る。
砂化の毒は、虚ろな目で砂風呂に入っている、としか表現できない間抜けな映像なのですが、妙に格好いい挿入歌とともに劇的に復活。どういうわけかアラムーサ、やたらに女子高生受けがいい(笑)
その頃、毒斎と激突するジライヤ。
毒斎様の蹴りが入った!
更に、手甲が可変するギミックでジライヤスーツを切り裂く毒斎様。
これがッ、50億のッ、力だッ!!
絶好調の毒斎様ですが、えー……戦闘で見せ場あったの、1話以来……?
紅牙の放ったサンドスコーピオンに囲まれて大ピンチに陥るジライヤだったが、その時、女子高生の涙で復活したアラムーサ、そして恵美破が駆けつけ、形勢不利とみて妖魔一族は撤退。血税50億は無事に守られ、首都圏のガソリン不足も解消されるのであった。
「国に帰ったら、文明を一族で見直します」
と去って行くアラムーサですが、「文明」という言葉の使い方が終始おかしくて、なんだか不思議なやりとりに。おそらく、「自然」の対義語として「文明」を使っているのでしょうが、色々おかしい。
また、妖魔一族に欺された世界忍者がジライヤと戦う、というのはこの作品では一つのパターンと化しているのですが、そこに何のひねりもない上に、いくら何でもアラムーサの性格と行動が適当にすぎます。“ころっと欺されてしまう浮き世離れしたキャラクター”として描きたかったのでしょうが、うまく表現できたとは言いがたい。
旧来の敵味方のパターン構造に囚われず、物語のプロットで奇をてらえる所に魅力がある作品だけに、これだけひねりがなく、世界忍者の人物造形も外しては、ちょっと苦しい。まあ20話もやってくると、段々とバラエティ性を保つのも難しくなってくるかとは思いますが、頑張ってほしいところ。


◆第22話「花咲け!美しきくのいち忍法」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:九鬼隆)
女子高生不良軍団を容赦なく叩きのめすケイちゃんに、山地家の血を見るの巻。
絡まれていた資産家の少女・小川さつきを助けたケイは彼女と友達になる……て、導入が地上げ作戦の回と一緒なんですが(^^;
何故かその後を追っていた妖魔一族は、ケイに叩きのめされて逆恨みに燃え上がる不良女子高生軍団と手を組んで、なにやら悪巧み。
どうやら、父と兄に勝てないので、標的を妹に変更したらしい毒斎様(笑)
……もう貴方、小物すぎて最高です。
さつきの誕生パーティに招かれる事となったケイだが、着ていくお洒落な服が無い事に思い悩む。
ケイ「着るものは無し、プレゼントする金は無し」
闘破「うちはごぞんじ貧乏忍者」
哲山「身分相応のお付き合いをしなさい」
正義って、儲からないものですね……(涙)
そんなケイの様子に、洋服をプレゼントしてやろうと、日雇いのバイトを計算する闘破。28、000円を稼ぎ出すと、ケイにこっそりと服をプレゼント。
は良いんですが闘破さん、いくら義理の妹とはいえ、乙女のクローゼットに勝手に服を入れるのはどうかと思います。
おめかししたケイの姿に
「ケイ、母さんも綺麗だったが、おまえはそれ以上だ」
珍しく、親ばかぶりを見せる父さん。
母親に触れるのも、珍しい(というか初?)。
ところがその頃、ケイを待っていた小川家は不良少女軍団とカラス天狗軍団によって占拠され、再登場した化忍パルチスがさつきに変装してケイを待ち受けていた。そんな事とはつゆ知らず、車でケイを小川家へ送っていった闘破と学だが、その帰路、ブラックセイバーのセンサーで車体に時限爆弾が取り付けられている事が判明。慌てて周囲に被害の及ばない河川敷へ車を走らせるが、そこで爆弾が爆発、二人は炎の中に姿を消してしまう……。
一方、パルチスの変身を見破ったケイ(さつき母に化けたところを見破るのですが、理由は説明されず。髪飾りに注目しているような演出があったので、同じ髪飾りだったとか?)だったが、さつき一家を人質にとられ、囚われの身となってしまう。
ジライヤと学は爆死し「磁光真空剣とジライバスターは手に入れました」というカラス天狗からの報告と、ケイを捕まえた事で調子に乗った毒斎様、「ボードを持ってやってこい」と、山地家へ電話。
「娘可愛さに必ずここへやってくる」
と高笑いするのですが、哲山はそんな甘い男ではないと思います。
そこへ磁光真空剣とジライバスターを持ってやってくるカラス天狗。毒斎がそれを受け取ろうと手を伸ばした時、一閃する刀、それを受け止める毒斎。身を翻したカラス天狗は、ジライヤの変装であった!
ここは話の展開としては読めた上で、一瞬の逆転の演出が非常に格好良かったです。
恵美破も捕縛を脱し、更に、哲山が参上。
完全武装で(笑)
まあ学も武装しているので、学から二人が無事だったという報告を聞いた上で……という事なのでしょうが、でも哲山は、そうでなくとも完全武装の上でもっとえげつない奇襲をかけてきたと思います。
なお、闘破と学が無事だった理由は「車が頑丈だったから」という、身も蓋もないもの。
父さんと学は小川家を逃がし、ジライヤ、恵美破に、毒斎様、紅牙、烈牙、パルチスが入り乱れての乱戦に。
紅牙さんと烈牙、すっかり恵美破以下の戦闘力で落ち着いてしまったなぁ(^^;
色々と出来る紅牙さんはともかく、烈牙はほぼ、カラス天狗に毛の生えた雑用係状態。
ジライヤはパルチスの変化の術に不意を突かれてアーマーを切られるなどするものの、プロテクターを身につけての反撃で妖魔一族を撃退。毒斎様は身代わりの術で磁光真空剣・真っ向両断を回避すると、退却していく。

「まだまだだジライヤ! 忍法の奥は深い! そう易々とおまえら若造に討ち取られる俺様ではないわ! ははははははは!」

駄目だ……駄目すぎて、面白い。
なおパルチスも、ごく自然に一緒に退却。
追おうとしたジライヤであったが、「闘破にもしもの事があったらどうするの」というケイの言葉に、深追いを止めるのであった……と、ケイちゃん、ようやくヒロインフラグを多少進めました。前回もちょっとヒロイン位置だったし、この辺り、ケイちゃん強化キャンペーンかなにかだったのか。
そしてさつきの誕生パーティは無事に行われ、「ケイとさつきの友情は、これからも長く続くだろう」……レオタード忍者に瞬間転身とかしたのに、引かれなくて良かった(笑)
……まあ、不良女子高生軍団もカラス天狗を普通に受け入れていたし、割と一般人が奇天烈な格好の世界忍者と普通に会話したりしているので、この世界では電車の中吊りに「君も紙忍にならないか? 経験者優遇」ぐらいの広告は出ているのかもしれません。
ところで今回、毒斎様の声を演じる飯塚昭三さんの演技が少し変化しているのですが、妹を狙うというあまりにあまりな作戦内容に、少し毒斎様の演技の方向性をシフトしたのでしょうか……より小物っぽく。とはいえ毒斎様は、“声は大物・行為は小物”がいい所なので、できれば前の方向性がいいなぁ。
……それとも次回、君は生き残る事が出来るか?
そおいえば前回、不自然な(おぃ)見せ場がアッタシナァ…………。
たぶん大丈夫だとは思うのですが、毒斎様大好きなので、書いている内に割と心配になってきたゾ(笑)
そんなわけで次回、スミス博士を狙うCIAからの刺客(たぶん)、鉄忍参上! 突破も参上! 妖魔一族の立場はどっちだ?!