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『五星戦隊ダイレンジャー』感想5

◆第9話「うぬぼれるなッ」◆ (監督:坂本太郎 脚本:藤井邦夫)
「おー、どうちたどうちた 晩ご飯、いっぱい食べたろー?」
動物に幼児化して話しかける大五さん、謎めいた気配に表に出ると、そこで一枚で孔雀の羽を拾う……。
遂に、大五さんの職業判明!
今まで散々、無職扱いして本当にすみませんでした。
ペットショップで働いているシーンが描かれましたが、ここまで見るとメンバーの中でも時間の自由がきく感じなので、店員というよりもしかしたら、経営者なのかもしれない。
翌日、海岸で瞑想していた大五は、不思議なクジャクの姿を見る。
「俺の気に侵入したのは誰なんだ……」
謎のクジャクを気にする大五であったが、街では、街角の鏡を覗いていた女性が次々と消失するという怪事件が起こっていた。
裏で暗躍するのは、ゴーマ怪人・鏡化粧師。自分の美貌にうぬぼれる女性を吸い込んでエネルギーにする能力を持ち、6000年前の戦いにおいて、ダイ族の勇者・クジャクを倒した使い手でもあった。
そんな鏡化粧師、街角でトラップ待機していたところ、髪を整える男を飲み込んでしまい、気持ち歩くなって吐き出す(笑) どうやら、男はエネルギーに出来ない模様。なお一瞬、和さんかと思いました(笑)
そこへ現れ、現代の人間の惰弱さをののしる3幹部。前回に引き続き、ガラはゴーマの中では超もてもて。どうやら典型的な、ゴーマ美人、らしい。そして3幹部は本当に怪人からの扱いが粗雑で、ここまで仮称で「3幹部」と呼んでいましたが、だんだん「幹部」扱いがそもそも間違っている気がしてきました。
ただ、「3バカ」と呼ぶほど間抜けな行動をしているわけではないですし(大した役にも立たないが、さりとて邪魔もしない)…………えー……「3悪」? というと別作品のイメージが強くなりすぎますし……やっている仕事に一番ふさわしそうな名称を考えると……
「3事務員」
これだ。
以後しばらく(作中での役割が明確になるまで)、シャダム・ガラ・ザイドスの3人は、当感想では「3事務員」で行こうと思います。
あれでザイドスさんは書類整理の達人で、怪人の活動成果などを毎日まとめて、ゴーマ本社に報告書として送っていたりするのです。
数日後、女性を飲み込む鏡化粧師と接触し、戦闘になる大五/シシレンジャー。ゴーマ流・化粧拳に苦戦するが、仲間の助けもあり、鏡化粧師は退却。大五はその背に、わずかな虹色の気を見るが、それは大五にしか見えないものであった……。
未だスポットが当たらない可哀想な和さんことキリンレンジャーは、酔拳使ったり、頭突きで飛び込んできたり、アクションは面白いので、早くスポットを当ててあげてほしいです。
飲み込んだうぬぼれパワーを破壊エネルギーとして放つ、化粧拳・うぬぼれ返しによって、高層ビルの爆発など大被害を受ける街。大五は鏡化粧師の居場所を見つけ出すべく、瞑想によって気の中に入り込んできたクジャク接触。それに導かれ、鏡化粧師のもとへとたどり着く。

「黙れ鏡化粧師! 若い女性を次々と餌食にし、罪もない人々を傷つけるのはもう許さん!」

大五さん、超格好いい。
連係攻撃で鏡化粧師の妖力を打ち破ったダイレンジャーは分身攻撃に追い詰められるが、その時、「シシレンジャー打て! 私の気めがけて打て!」という声がシシレンジャーの脳裏に響き、虹色の闘気めがけて、天幻星・ロッドアローが炸裂。鏡を砕かれた鏡化粧師は巨大化するが、大連王で一刀両断。
こうして鏡化粧師に取り込まれていた女性達は解放され、その中に、一人の拳士の姿があった――その名を、クジャク。6000年前の戦いにおいて鏡化粧師に取り込まれたものの、生命を司る孔雀明王の力によって長きに渡って生き続けてきた、ダイ族の勇者である。彼女は果てしない囚われの時間の中で自らの気の同調者を探し続け、それこそが大五、彼が手に入れた孔雀の羽こそ、クジャクからのメッセージにして、二人の気を結びつけるものだった。
6000年ぶりに復活したダイ族の勇者、クジャク。彼女は果たして、敵か、味方か?!
怪人(と付随した作戦)は1話完結だが、ゲストキャラを引っ張って前後編、というちょっと面白い構成。


◆第10話「あァ復讐の女神」◆ (監督:坂本太郎 脚本:藤井邦夫)
6000年前……3事務員の一人ガラを仕留めかけたクジャクは、瀕死のガラに優しさを見せてしまった事から彼女の罠にはまり、己のうぬぼれに溺れた一瞬の不覚を突かれて鏡化粧師の虜となった。
瀕死状態で接触した敵を「まるで女神」と持ち上げて罠にはめるガラの特技はどうやら、スキル:《宴会部長》
長きに渡る虜囚の身から解放されたクジャクは、一時、大五の案内で鳥と戯れ安らぎを得るが、その前に憎きガラが姿を見せる。復讐者と化したクジャクは猛然とガラに襲いかかり、怯える動物たちを見てそれを止めようとした大五、割とマジ攻撃を受ける。ガラを追って姿を消し、仲間達がクジャクに非難を浴びせる中、大五はつぶやく。
「見事だ……クジャク、見事な拳法だ」
……え? そこ?
そんな中、巷にはゴーマ怪人・サクラ子爵が出現。正気を失わせるサクラの花びらで、花見客が次々と凶暴化、その混乱は街へと広がっていく。
乱闘を止めようとして割って入ったダイレンジャーの面々、相手に殴られて、思いっきり殴り飛ばす将児(笑)
そこへ姿を見せたクジャクは、人々がサクラ子爵に操られているのを見て取ると、クジャクの羽で次々と攻撃、人々を強制的に気絶させていく。それを止めようとした大五に、「情けがいつか仇となる」と言い残し、再び姿を消すクジャク。優しさを捨てなければゴーマ一族に勝てないのか? 迷いを見せる大五に、導師は「情けを持って戦いに勝ってこそ、真の戦士だ」と珍しく真っ当な助言を与え、大五は迷いを振り切るのであった。
クライマックス戦闘は、ガラvsクジャク、サクラ子爵vsダイレンジャー
ようやくまともに戦闘したガラ、クジャクとほぼ対等という事で、それなりの強さではある模様。前回、オーバースペックすぎる駄目人間が出てきたせいで、戦闘力ヒエラルキーが少し読みにくくなっておりますが(^^;
大連王>>>>>>>>ノコギリ大僧正>>駄目人間/導師>>>>>3事務員>一般怪人/ダイレンジャー
ぐらい?
ノコギリ大僧正は不意打ちで致命傷を与えて相打ちがせいぜい……という事で、相当に強い扱いなのかとは思われます。
闘志に燃える大五は回避技、獅子拳・無明無心と、新たな必殺技、ダイレンロッド・孔雀斬りにより、サクラ子爵を撃破。圧倒的な主人公補正により、一人で怪人を倒してしまいました(あれ?)
巨大化した子爵は、大連王が疾風怒濤で一撃の元に成敗。
これで大連王は、3戦連続瞬殺。
何が恐ろしいって、戦闘らしい戦闘になっていない、のが恐ろしい。
そしてクジャクはガラと相打ちとなり、いずこかへと姿を消す……。孔雀の羽を通した大五の叫びはクジャクに一瞬届くが、復讐を捨てられぬ彼女は、大五の言葉を受け入れずに去って行くのであった――。
まかり間違えば始末されてしまうのかと思ったのですが、引いてくれたのは良かったです。
何もかも引きすぎて、前後編使った割には、何も解決していない話にはなってしまいましたが(^^;
今作は、こういう路線で行くのかなぁ……。
尺の短い戦隊に色々詰め込んで、無理のありすぎる展開になるよりは落ち着いて見られる所はありますが、あまりに割り切った伏線展開は、1話1話の面白さを減じるというデメリットも間違いなくあり、徐々にバランスの取れてくる事に期待。
にしても、
「レッドだけどリーダーではない」
というのは他でも見ますが
「レッドだけど主役ではない」
って初?(待て)
ホント、途中で死ぬのではないかという疑いの消せない、大五さんのすさまじい主役ぶり(笑)
ただでさえ主人公台詞連発の所に、本格的なロマンス発生でますますブースト。しかも周囲からロマンス認識なのに、現状の本人の動機が
「いつかおまえと試合をしてみたい」
とか、熱すぎます。
さて次回、今度こそ和さんのターンに違いないきっと大丈夫!
………………「愛するナツミちゃん、俺はやるぜ!」
あ、あれ?!