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『世界忍者戦ジライヤ』感想16

◆第27話「闘破の敵は磁雷矢」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:九鬼隆/小池剛)
ケイちゃんの学級費の為に蕎麦屋でバイトに励む闘破めがけて迫る手裏剣。またも新たな敵なのか……闘破はこれまでの数々の戦いを思い出す……と何故か、戦闘シーンの回想。
「今日は命がけのバイトだなぁ」
と出前に向かう闘破に、またも不意の攻撃。
「ボードを守るこの俺が、出前の蕎麦一つ守れないでどうする」
と華麗に宙返りでそれをかわす闘破だったが、出前先の玄関で三度目の攻撃、ムチに足を引っかけられて蕎麦をひっくり返してしまう。
「二度ある事は三度ある言うぞな。なめよったらいかんぞ」
そこへ姿を見せたのは、野性味溢れる謎の男(演:大葉健二)。
闘破の攻撃をかわした男は姿を消し、蕎麦屋のバイトをクビになった闘破はすごすごと武神館へ帰るが……なんと道場の中にジライヤの姿! ジライヤスーツを「勝手に拝借」していたのは、先ほど出会った謎の男。その名を、伊予野二郎(いよ・やじろう)。四国から瀬戸大橋を渡って腕試しにきた、という野二郎は闘破にジライヤスーツを賭けた勝負を挑む。
ケイと学の見守る前で、野二郎に挑む闘破だが、圧倒的な運動力と体捌きの前に、なす術もなく敗北。
相手が悪い。仕方ない。
「約束じゃけん、ジライヤスーツと磁光真空剣は、土産にもろうて帰る」
…………あ、あれ?
磁光真空剣については一言も触れていなかった気がするのですが。
遡って、問題の発言を確認してみました。
「もしワシが勝ったら……(中略)……このジライヤスーツは土産にもろうていくぞ」
触れてないっっッ!
一言も、触れてないっっッ!
恐るべし、これが忍者の詐術かッ。
ショック状態でまるめこまれた闘破だったが、スーツと刀を手に立ち去ろうとする野二郎に「もう一回だけチャンスをくれ」と頼み込み、なんとか再戦の約定を取り付ける。とはいえ、野二郎は恐るべき強敵。思い悩むところへ「闘破、おまえは負けたのじゃ。もはやジライヤの資格はない」と、不意に現れてダウン状態への追い打ちをかけるスパルタ哲山えげつない。
自室に引きこもった闘破を心配したケイと学……ケイは一冊の日記帳を闘破の前で広げてみせる。
「これは、勝利の日記でしょう」
闘破、几帳面に戦闘日記をつけていた事が判明。
しかも、予想外な達筆。
そういえば、家計簿もつけていました。
そこから、序盤の回想シーンへ。どうやら今回、半分総集編だった模様。
ジライヤとしてケイちゃんを助けた時の事を思い出す第1話の回想シーンでは、毒斎様が哲山を負傷させるという、今では夢でも考えられないシーンが(笑)
……今思いついたのですが、1話の毒斎様こそ哲山と匹敵しうる真の毒斎様で、2話以降の毒斎様は何らかの理由で、へたれな影武者にすり替わっているのかもしれない。これぞ、驚愕のお面トリック!
とか夢とか希望の成分を少し増してみたい。妖魔サイドに。
回想シーンのBGMはEDで、
「そうとも おれはジライヤ」
という歌詞のところで回想シーンから戻って闘破の顔のアップになるところは、演出としてはまりました。
続けて、学が磁光真空剣を奪われて、紅トカゲから取り戻す回……と回想シーンは続き、それぞれの回想ごとに別々の挿入歌をかける、という回想&挿入歌祭り。こうして続けて並べると、『ジライヤ』の挿入歌は、なかなか格好いいものが多いです。
「しかし違う、何かが違う。……だが俺も男だ。野二郎にここまで虚仮にされて、おめおめ引き下がれん」
戦闘日記を手に 世界中の変態忍者 数々の戦いを思い返した闘破は、これまでの自分を乗り越えるべく、修行を決意。
「野二郎に勝つには自然に帰って野生の特訓、また特訓をするしかない」
古式にのっとり、山に籠もった闘破、自ら視覚と聴覚を封じて危険な特訓に励む……そして、対決の日が来た。
それぞれ木刀を構え、激突する闘破と野二郎。



仲間がいる 敵がいる  夢を取り合う ライバルたちも
一度負けた 悔しさは  次には勝つ 強さに変えろ
飛び越えろよ 昨日のお前を  明日は もっと広いのさ


ここで流れる、OP2番の歌詞が、激はまり。
山ごもりの成果を見せるも、野二郎の繰り出す多彩な忍術、鋭い体術に徐々に追い詰められていく闘破は、このまま普通に戦っても勝てないと、特訓の時と同様に自ら視覚と聴覚を封じる捨て身の策に打って出、返し技を炸裂させる。
この一撃を受け、目隠ししている闘破が気付かぬうちに、こっそりとジライヤスーツを身につける野二郎。
真剣も抜いちゃう(おぃ)
気配の変化に野二郎がジライヤスーツを身につけた事に気付いた闘破、目隠しを斬られて目を開き、振り下ろされる磁光真空剣に斬られる寸前、刀の間合いの内側に入って当て身を食らわせ、見事に磁光真空剣を取り返す。
「磁光真空剣!」
「待った!」
レーザー刀の輝きを見て、野二郎、降参。
野二郎に邪悪なものは感じなかったのか、あっさりと刀を納める闘破。
危うく、生身で生身を斬り捨ててしまう所でした。
連れだって道場に帰った二人を迎える山地一家。
哲山「野二郎くん、ありがとう」
野二郎「宗家」
そう、実は野二郎は元戸隠流一位の実力者であり、全ては、哲山の差し金だったのだ!
まあ、道場に入り込んでジライヤスーツを身につけていたりいつの間にか磁光真空剣を持ち出している時点で哲山の関与は(視聴者には)読めるわけですが、それにしても、山地哲山汚いえげつない。
野二郎が戸隠流の人間だと知ると、先の「どさくさ紛れに磁光真空剣もいただいていく話術」も、違った重みを持ってきます。
汚い、戸隠流、汚い。
真相がわかって和やかなラストシーンで、背後から打ちかかる学の不意打ちを鮮やかにかわしてみせ、最後まで格好いい所を見せる野二郎。
敢えてビッグゲストを招く事で、その存在感の濃さにより“新規分は基本的には、ひたすら戦っていただけ”という事を感じさせずに話の中身があったように見せる、という鮮やかな総集編(それほど回想シーンが長かったわけではないですが)。回想への入り口という形で闘破と家族の繋がりを改めて描いたのも作品らしさを出せて良かったですし、なにより、音楽の使い方が素晴らしかった。
実にいい、総集編でした。
こっそりと、主人公の変身なし、変身したのはゲストだけ、とお約束破りを入れているのも面白い。
「夏休み、遊びに行っていいぞなもし?」
次回、まさかのこのまま四国編?
……と思いきや海ではなく山へ向かうようですが、なんだろうこの、芸能系週刊誌みたいなサブタイトル(笑)


◆第28話「あぶない戸隠流・闘破は誰の子?」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:高久進
大物忍者T・Yに大スキャンダル?!
忍者界激震
みたいな。
闘破が養子である事は1話で明確に言及されておりますが。
というわけで、今回の舞台は、信州・戸隠村
戸隠流忍法発祥の地であり、現在では信州ちびっこ忍者村や戸隠流忍法博物館などの施設がある観光地……しかしそれはあくまで表向きのカモフラージュ。戸隠流の忍者達は、現代でも連綿と活動を続けているのである。
そんな戸隠村の長老(先代宗家)から急報を受け、「遂に来るべき時が来た」と闘破をともなって村へと向かう哲山。ケイと学は 財政的都合で 妖魔一族から武神館を防衛する為、お留守番。
17年前――戸隠流忍者の血統に連なる千代という忍者が、甲州忍者で邪悪忍法の使い手、杉谷悪之坊の襲撃を受け、千代と乳飲み子を守って、夫の半蔵は死亡。若き日の哲山(髭が無い! どうやらこちらが素顔の模様)らが駆けつけて悪之坊は退くが、千代も既に致命傷を負って長くはなかった。
悪之坊が狙っていたのは、千代の一族が代々守り伝えてきた、大宇宙の秘宝パコへと繋がるボード。宗家の命で哲山は、ボードと、千代の忘れ形見である子供を預けられ、男の子を養子にすると、忍びの道を叩き込む。
そう、それこそが山地闘破。
17年前、ボードを狙う杉谷悪之坊に殺された半蔵と千代の夫婦こそ、闘破の実の両親なのであった。
今再び、杉谷悪之坊が戸隠村周辺に姿を見せた。長老と哲山は17年前の出来事を闘破に伝えると共に、母の形見として残されたガラガラと手鏡を闘破に渡すのであった。
と、そろそろ半分だしみたいな勢いで、いささか唐突に明かされる、闘破が哲山に預けられるまでの顛末と、両親の仇、杉谷悪之坊。
悪之坊さんはこの前のシーン(長老からの電話のきっかけ)で、崖が大爆発して出現したので、てっきり若き日の哲山らの戸隠流忍法で封印とかされていたのかと思っていたのですが、回想シーンでもの凄く普通に退却していたので、この17年間、何をしていたかは謎です。もしかしたら、戸隠流と戦う為に、地道に戦力集めとかしていたのかもしれません。
両親が命を落とした古戦場で、墓参りをする闘破に襲いかかる悪之坊の軍団。
墓の前で形見の手鏡を取り出したところで鏡に敵の姿が映って襲撃に気付く、というのは三ツ村監督らしい小粋な演出。
カラス天狗とはひと味違う悪之坊軍団の連携攻撃と、悪之坊のミサイルキャノンに危地に陥るジライヤ。駆けつけた哲山が華麗な立ち回りで悪之坊を退けるが、ジライヤは深傷を負って長野市の病院に運び込まれる……。
悪之坊は、戦隊の幹部みたいな衣装ながら、武器は片鎌槍、となかなか面白いデザイン。ついでに付けている飛び道具がやけに強力(威力としては、バルスキーさんの切り札だったハンドキャノンを思わせる)でしたが、哲山は存在自体が凶悪でした。
今回も父さんは格好良すぎ。
特殊な血液型の為、輸血ができない闘破……哲山は東京のケイに柳生麗への連絡を頼み、長野に駆けつけた麗から輸血を受ける事で、闘破は持ち直す。その夜、悪之坊軍団が病床の闘破を襲うが、それは麗破の仕掛けた囮であった。
「闘破の為、邪悪な忍法集団を、斬る!」
変なテーマ曲で、貴忍・麗破、久々の登場&活躍!
翌日、哲山は目覚めた闘破と麗に、二人の血にまつわる秘密を告げる。
遙か昔、地球に飛来した秘宝パコ――それには、パコを地球まで導いた、異星人のパイロットが乗り込んでいた。そのパイロットは地球人の娘と結婚し、子孫を残す……そう、闘破も麗も、パコをもたらした異星人の血を引いていたのだ!
サブタイトルの「闘破は誰の子?」なんて鼻で笑って吹き飛ばす勢いで、正味15分で次々と明かされていく闘破の秘密。おまけに思わせぶりだった麗の秘密。もっとも麗は闘破よりは訳知りっぽかったですし、ここまでの言動と行動を見る限りでは、自覚的に宇宙忍法を使っていたようにも見えましたが……謎の特殊能力だと思っていたけど、宇宙人の血の為という事は知らなかったという事なのか。
だが、衝撃の真実はそれだけにはとどまらない。
闘破が受け取った母の形見であるガラガラ、その中に隠されていた古文書の示す社の中に保管されていたのが、ジライヤスーツと磁光真空剣(言及されていないけど多分ジライバスターも)であった。
そう、ジライヤスーツとはもともと、宇宙人のパイロットスーツだったのだ!
今ここに、世界忍者宇宙が繋がる、ゴールデントライアングル。
一気に、「レーザー刀」の秘密も解き明かされてしまいました。
やっぱりパコは、バード星人による産業廃棄物の不法投棄ではなかろうか。
衝撃の事実が次々と明かされたところへ、長老が悪之坊に襲われたという知らせがもたらされる。両親の事、宇宙の事、レーザー刀の事、自分のルーツを知ったジライヤは決意も新たに、「加勢は無用、俺が一人で倒す!」と悪之坊との戦いに挑む。
「母さん……見ていてくれ。たとえ肉を斬られようとも……奴の骨を断つ!
戸隠流正統、ジライヤ!!」
超立体的で格好いいジャンプから、ジライヤvs悪之坊の戦闘は開幕。
戸隠村を駆け回り、アスレチック施設などで激闘を繰り広げるが、さすが古強者、悪之坊の槍の一撃がジライヤの胸を貫く! だが致命の筈の一撃は、ジライヤが懐に忍ばせていた、母の形見の手鏡を割って止まっていた。母の形見に命を救われたジライヤはプロテクターを装着、悪之坊の片鎌槍を叩ききり、磁光真空剣・真っ向両断! 見事に悪之坊を討ち果たし、両親の仇を討つのであった……父親の事も少しは触れてあげて、闘破!
次回予告から記憶喪失ネタかと思わせておいて、戸隠流ルーツの地で、闘破が自分のルーツを知る、という展開は良かったです。
色々、もの凄く、何もかも唐突でしたけど(笑)
ラストは、ちびっこ忍者村の様子を見ながら、幼き日の修行の日々を思い出す……て、闘破、ちびっこ忍者村で修行していたの? 背景のアスレチック施設の子供達、遊びに来た観光客だとばかり思っていたけど、もしかして、全国各地から集められた忍者の卵?!
な……なんて堂々とした、少年兵訓練施設なんだ!
この完璧な偽装、武装テロ組織も真っ青です。
こうして、日本の治安を守る為、日々、戸隠村で忍者が量産されているのですね。
つくづく恐るべし、戸隠流。
それは抜けた毒斎様も、世界有数の悪の組織を個人で築き上げるわけです。相手が悪すぎる為に小物感ばかり目立つ毒斎様ですが、戸隠流の工作術を存分に使っているに違いありません。
次回……も、回想シーンの匂いがぷんぷんするのですが、果たしてどうなのか。
ダイビングスーツを加工しただけっぽい世界忍者(シルバーシャーク
再利用世界忍者(マクンバの兄)
そして回想祭……と、予算節約キャンペーン中?
逆に、次回あれだけのメンバーが勢揃いしたら凄いですが。