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『クロスボーン・ガンダムゴースト』(長谷川裕一)3巻、感想

月面でリガ・ミリティアの3機のVガンダム、リア・シュラク隊を撃破したクロスボーンガンダム・ゴースト。しかしその前に、サーカスの一騎当千機――サウザンドカスタムが立ち並ぶ。カーティス・ロスコは、そしてフォント・ボーは、この危機を乗り越える事が出来るのか?!
順調に3巻目。
割とマイナー系のコミックスも配本のある本屋へ行ったら、平積みでタワーになっていてビックリしたのですが……大好評大増刷……というわけではないような気はするけど(^^; 何しろそこは、『ジーザス〜砂塵航路〜』も新刊平積みされていたという、本当に謎配本の本屋なので。……でも売れてたらいいなぁ。人気だったらいいなぁ。
前巻のゴーストvsVガンダムに続き、今巻では遂にゴーストとサーカスが激突。長谷川系トンデモMSのサーカスですが、『Vガン』世界だとこんなのも有りかという気がしてくるので、恐ろしい。
2巻では、サーカス旗艦とザンスカールのバイク戦艦が並んでいるのを見た主人公に、
(だが……これは? 一体なんなのだ? 目の前に広がる、この光景は? 一体? 輪のついた戦艦とテントを張った戦艦が並んでいる様は、まるで何かの悪い冗談に付き合わされているかのようだった)
としれっとモノローグさせたりしているし(笑)
戦闘シーンは良くも悪くも『ガンダム』っぽくはないですが。
この辺りはどう評価するか分かれる所かとは思いますが、原典『クロスボーン・ガンダム』の時はそうでもなかったですが、今作ではかなり開き直って、戦闘シーンは長谷川アクション物として構成されています。その為、MSっぽさは全体的に薄め。基本的に、どこまでもいっても振り回し系打撃アクションというか。
なお、主人公の語り形式を強調する為か、モノローグが多い(今作は徹底して、“歴史の裏にあったかもしれない御伽噺”の回顧のような形を取っている)のは、今作の大きな特徴。ちょっとやりすぎて、読みにくい箇所もありますが(^^;
内容は引き続き快調。
前作といえる『鋼鉄の七人』が長谷川色が強く出過ぎた結果、「クロスボーンガンダムの皮をかぶった古典的スーパーロボット物」となってしまったのに対し、<『Vガンダム演義>、としての要素が作者を適度に抑制しているようで、作者得意のパスティーシュとして良い形で転がっています。
特に今巻では、『Vガンダム』のある意味で象徴といえるギロチンの要素をうまく取り込み、今作の一つのキーとして消化した第11話が実に名編。
この辺りのテクニックと、テーマ性の持ち込み方が、本当に巧い作家です。
表紙のMSも登場し、遂にあれがあれして、あれも素顔を出し、盛り上がってきて次巻も楽しみです。