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『ヤマト2199』2話、どうもピントが合わず

凄く面白くなかった(^^;
んー、1話はそんなに悪くなかったのですが。
Aパートが顕著なのですが、物語ありきではなく、場面ありきになってしまって、場面転換が非常に淡泊。ドラマの流れがなくて、「はい、これいきまーす」「次いきまーす」「このシーンも必要なので見せまーす」みたいな。
予備校のテキストで教科書の重要事項だけチェックしている感じというか(しかもバラバラの教科の)。
観光ツアーでハイスピードで名所巡りだけさせられているというか。
それも、東京タワーの次にエアーズ・ロック、その次にキャプテン翼銅像、次はピラミッドでその次は札幌時計台で次に醤油工場の見学、みたいな。
劇の流れが全く出来ていない。
一番よろしくなかったのは、“視聴者にとっては超兵器”であるヤマトを、“視聴者にとっては戦闘機乗り”でしかない古代と島が、初見でさして躊躇いなく動かしてしまう事。
今作におけるリアリティの設定がその辺り、というのならそれはそれで構わないのですが、しかし1話からここまでの描写を見る限りでは、そういう志向とは受け止められませんでした。リアリティの基準をどこに置くかというのは、演出の積み重ねの中でそれとなく示されなければなりません。問題は、リアルかどうかではなく、物語における説得力があるかどうか。
無論、合理的に考えれば操作系統は既存の兵器と合わせている事かと思いますが、そこは台詞や演出で補強されるべきでありましょう。例えば島に「中は○○と同じだな」みたいな事を一言言わせるだけでも、全く印象は変わります。
加えて、沖田館長が泰然自若すぎて、出航直前にメインクルーの多くを失ったという切迫感が伝わってこない。
沖田が崩せないなら、他のキャラクターに不安を煽らせるなど、出来た筈。そしてその不安と切迫感が描かれないのならば、メインクルーの死亡そのものが、古代を要職に就かせる為の都合の良い展開に過ぎません。
誤解されないように書いておくと、“都合の良い展開”そのものを否定するわけではありません。不慮の事故で主人公が抜擢される(これにより、主人公である、という事も示される)、それはいい。しかし不慮の事故が起きたならば、不慮の事故であった、という事は演出されるべきであり、それが描かれないのなら、古代にしろ島にしろ最初からヤマト乗組員として訓練を受けていたという方が、すっきりとします。
それら合わせ技として、遊星爆弾の迎撃後、沖田が古代を誉める所が、今なにか誉められる事をしたのだろうか? というレベルでピンと来ない。誉められるような事をしたならば、誉められるような事をしたように見せなければなりません。
“初めて乗った宇宙戦艦で敵の長距離砲撃を迎撃した”というのは字を並べると確かに凄くて誉められていい事なのですが、それが物語/映像の演出によって伝わってこない。
〔迫る遊星爆弾→世界各地から供給される電力→ヤマト発進→寸前で迎撃成功→ブリッジクルーに認められる古代〕
という流れを意図していると思われるのに、古代に当たるべき焦点が散漫。
勿論、古代が認められていく為のシークエンスはここではなくて、3話以降にも色々あるという可能性はありますが、それなら「古代が誉められる所は不要」で、「ヤマトすげーーー」の方に焦点を合わせれば良かった筈。
また、これは指揮系統をしっかりさせる為に人心掌握の1手段として沖田館長が意図的に古代を誉めた、という見方もできますが、それはあっても“裏の意味”であるべきなので、“表向き”の流れは自然に演出されなければなりません。
加えて、挨拶を無視して館長の下へ向かった古代に対して怒っていた雪が、迎撃シーンの後で柔らかい表情になっているカットを入れたのは、古代に対する全体の感情を反映した演出と考えるのが妥当であり(個々の感情は勿論また別として)、上記の意図があるなら、このカットは不要(雪の個人的感情なら、次の話で態度の軟化を見せればいい)。
つまり、物語の流れとして合わせたい焦点と、演出の見せ方がちぐはぐ。
で、古代とヤマトと両方に焦点を合わせるのには、沖田周りも島周りも古代周りも、全て演出の積み重ねが足りない。
だから、全体としてクライマックスが散漫。
勿論これらは好みの問題があって、私が今作の演出とピントが合わない、という事なのですが、なまじ『翠星のガルガンティア』2話がドンぴしゃだった後に見てしまっただけに、このボタンのかけ違い具合は、少々辛い。
あとは、3話次第。