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『特捜エクシードラフト』感想15

◆第29話「さらば、光の戦士」◆ (監督:小西通雄 脚本:宮下隼一)
勝を人質に取ったカルロス東郷は愛に1枚のFDを渡し、本部のコンピューターに入れるように脅迫する。勝の命の為、仲間にもそれを告げる事が出来ず、やむなくFDを使ってしまった愛は、東郷の乗っていた車のナンバーから割り出した小針電子工学研究所へと単身向かう……。
珍しく、愛からアプローチしたのは良かった所。
エクシードラフト、隊員の個人情報、外にだだ漏れすぎ感はどうしてもありますが(^^;
既存の戦隊シリーズなどでは、なぁなぁで許される範囲で良いかとは思いますが、改めて、警察組織を背景とするレスキューポリスシリーズでは、その辺りはもう少し気を遣って欲しかった所です。『ウインスペクター』の香川竜馬は、現場レベルでは特に隠していないものの、大々的に中身をオープンにしている感じではなかったのですが、『ソルブレイン』以降は中の人員を外にオープンにしすぎだと思います(^^;(※ウインスペクターには、藤野純子を広報用スケープゴートにするという、えげつない事をしていた疑惑がありますが)。
また、小山良太(なぜか香川優子ではなく)が人質にされた回では、それをチームとして切り抜ける展開を上手く盛り込んでなんとか誤魔化していたのですが、その辺りの要素を、FDを使ってしまう前の段階で、出来れば取り入れて欲しかったです。
研究所へ忍び込んだ愛へ迫る激しい銃撃。密かに後を追っていたデビット秋葉が愛を助けるが、二人は炎上する工場に閉じ込められてしまう。一方、FDが火を噴き、宇宙のシムを含めて暴走しだす本部コンピュータ。隼人達はその場を本部長に託し、工場へ。
宇宙ビームも跳ね返す特殊合金の扉をあっさり破壊する、バリアス7のブレイクレーザー、恐るべし。
例の日曜工具(名前忘れた)の価値が、あっという間に凄まじい勢いで下落しています(^^;
二人は無事に救出され、愛は勝が拉致された事を告げる。それに対して、厳しい言葉を投げる秋葉。
「甘いな。こんな失態を演じているようでは、ヤツを押さえる事は永遠に不可能だ」
その言葉に、同じ立場なら俺だって……! と文句を言う耕作と拳、たしなめる隊長。だが耕作は収まらない。
「しょせんあんたは人間じゃない。家族愛や兄弟愛がわかるわけがないんだ!」
いや前回、その異星生命体の家族愛がキーだったんですけどね……(笑)
要するにこれは、男の嫉妬なのです。隊長と妙に通じ合っている秋葉に対し、耕作と拳がジェラシーの炎を燃やしているのです!
隊長は本当に、男にモテるなぁ!
しかし……
「ああ、俺は人間じゃない。だがわかる。ヤツは、カルロス東郷を名乗っているあいつは……あいつはこの俺の弟だ」
本部に戻った面々は、FDに収められていたウィルスによって、本部のコンピューターが全て支配下に置かれ、更にそれが世界中に拡散しつつある事を知る。このままでは遠からず、あらゆるコンピューター、そしてそれに制御されている各種兵器などが、東郷の意のままになってしまう!
……これは愛さん、人質とかやむを得ない事情とか関係なく、今回で解雇・降板ではないでしょうか。
慌ててFDを抜こうとするトライジャケットの3人。
しかし火花を撒き散らしながら、抜けないFD。
かつてない最強の敵、FD!
東郷と小針電子工学研究所の繋がりから浮かび上がる、小針圭三博士。コンピューターウィルスの研究に取り憑かれた彼が事件に関わり、東郷と行動を共にしているなら、どこかでウィルス汚染されたコンピューターに接触してモニターしている筈。その逆探知をする為に、レッダーがキーボードをたぐりよせ、ブルースとキースが火花から愛を守る。更に秋葉が宇宙パワーで3人をガードし、逆探知に成功する愛。東郷達の居場所を突き止めたエクシードラフトは、C地区ポイント7の廃工場へと突貫する!
小針博士はメイン悪役でもありませんが、如何にもなキ○ガイ科学者で、いい感じ。
エクシードラフトは勝を救出し、激突する秋葉と東郷。レッダーは小針博士にウィルスの拡散を止めさせようとするが、実はそこには恐るべき秘密が隠されていた。なんと、FDの中に入っていたのはコンピューターウィルスではなく、東郷の意識生命体の一部。東郷を殺さない限り、拡散を止める事は出来ないのだ。
その言葉を聞き、東郷に組み付いた秋葉は相手のエネルギーを押さえ込むと、もろともに撃つように、とレッダーへ宇宙メリケンサックを託す。
「いこう……帰ろう……遠い昔の、俺とおまえに」
かつて犯罪により両親を失った、秋葉と東郷。長じて、同じ哀しみを受けるものが少しでも減るようにと秋葉はポリスとなり、哀しみを受ける側ではなく与える側へと東郷は犯罪者となった。
兄の言葉、もろともに罪を精算しようとするその行動、抱きしめ合う愛と勝の姿……なにかを取り戻した東郷は秋葉を引きはがすと、エネルギーを解放して、自爆。後にはただ、宇宙メリケンサックだけが残されるのであった。
珍しい、エンディング曲ギターソロ。
秋葉と東郷の会話シーンは中身は悪くない気はするのですが、おっさんとおっさんが抱きしめ合って耳元で囁くという絵面にどうしても乗れませんでした(^^;
なんとかこう、抱きしめない方向で出来なかったのか(笑)
こうして東郷は消滅。事件を解決した秋葉は、宇宙へと帰還する。
青「宇宙は任せた」 (訳:さっさと帰れ。隊長に近づくな)
黄「地球は任せろ」 (訳:地球には来るな。隊長に近づくな)
赤「元気でな。また会おう」
時空を超えた友情と嫉妬が、地球と宇宙のポリスを繋ぐのであった。
折角の、一線越えたトンデモネタなので、もう一回ぐらい出てきてもいいかなぁ、無理かなぁ。


◆第30話「狙われた護送作戦」◆ (監督:三ツ村鐵治 脚本:増田貴彦)
食い逃げ犯・森山保(35)を東京地検まで護送する事になったエクシードラフト。実は森山は、武器密輸の疑いで内偵が進められていた北辰工業から、毒ガスの方程式の収められたFDを盗み出した疑いが持たれていた。その為、地検が直接取り調べを行う事になり、道中で武装マフィアの妨害が予想される事から、エクシードラフトがこの任務を命じられたのだ。
隼人と拳が囮を担当し、耕作が森山を別ルートで護送する事になるが……そこに出てくる、怪しすぎる地元の警察署長(笑)
どのぐらい怪しいかというと、裏でダッカーと繋がっていそうなレベル。
実は署長は森山が故意に食い逃げ(軽犯罪)で捕まった事を見抜いており、彼が盗んだFDを金にする為の仲立ちをしよう、という密約を結んでいた。署長の仕掛けた発信器により護送ルートを特定され、襲撃を受ける耕作と森山。
もうすっかり、見ている方も慣れっこになってきてしまいましたが、バズーカやショットガンを平気で撃ちまくってくる武装マフィアを相手に、拳銃と通信機を失ってしまった耕作は、取引をしようとする森山を抱えて、川にダイブ。一方、同じく襲撃を受けた隊長達はそれを陽動作戦と見抜き、連絡の取れない耕作の元へと急ぎ向かう。
川から上がった耕作は森山の案内で街へ出ようとするが、森山の足は生まれ故郷の寂れた村へと向かっていた。4年前、建築デザイナーになるという夢を捨てきれずに、妻子を置いて村を飛び出した森山だったが、夢破れて挫折、転落。そんな村山の過去語りにほだされた耕作はつい手錠を外してしまうが、森山の体当たりに崖から落とされそうになる。妻子の家へ向かう森山だったが、既にそこには、妻子を人質に取ろうとする署長の手が回っていた。
いくら寂れた村とはいえ、平気で銃を撃ちまくるマフィア達。
いざとなったら、村ごと焼き払いそうです、この人達。
「助けてくれ! さっきは悪かったよ!」
手のひらを返した森山は耕作を助け上げるが、今その人、拳銃も通信機も無いから大して役に立ちませんよ!
一方、乗り捨てられた耕作の車を発見する隊長達。そこにバズーカ攻撃を受けるが、逆に襲撃班を撃退し、敵アジトの位置を突き止める。
「そんなバカな」……って、この世界で一番驚かれるのは、車が飛ぶ事である、という微妙に受け止めがたい現実(笑)
敵アジトに追い込まれた耕作達、炎上する廃工場で鉄骨の下敷きになる耕作。森山は靴の裏に隠していたコインロッカーの鍵を取り出すが、盗んだFDの中身が凶悪な毒ガスの方程式だと教えられ、逡巡する。自分の命を賭けてでも、それを悪の手に渡す事を止めようとする耕作……その時、隊長達が突貫してきて、武装マフィア&手を組んでいた署長は御用。
うーん、どうせ突貫してくるのは決まっているわけですから、エピソードの中でそこへ向けて、演出と脚本でしっかり山谷をつけてほしい所。また、話の流れは“妻子への想い”をメインに、せいぜい“田舎への愛憎”を取り込んでいるぐらいだったのに、最終的な逡巡の焦点が毒ガスについて、になるのは、いささか唐突。物語としてはそこは、持ってきた流れと上手く合わせなければなりません。最終的な焦点を毒ガスに合わせるのだったら前半からそれについて振っておくべきだったし、それをしないなら、最後の説得を家族がらみにするべきでありました。
組織を逮捕し、改めて東京地検へと向かう前に、エクシードラフトは森山を一目家族に会わせてやろうとする。
家へと一歩を踏み出し、しかし地面に目を落として、歩みを止める森山。
「やっぱり、このままじゃ会えません……」
その視線の先にあったのは、息子の書いた七夕の短冊であった。
「お父さんが、けんちくデザイナーになれますように ゆうた」
「いいのか、これで」
「息子には、綺麗な体で会いたいですから」
森山を乗せ、その場を去って行くバリアス7とスクラムヘッド。
丁度その後ろを見送るような形ですれ違って帰宅する、一組の母子。息子はバリアス7とスクラムヘッドに歓声をあげ、母親は首をかしげる
「でもなにか、事件でもあったのかしらねぇ?」
再生を胸に誓う男を乗せ、エクシードラフトは、東京へと走り去っていく……。
このラストは良かった。
ラストだけ良かった、というか。
短冊見て家族に会わずに帰るだけだと、単なるちょっといい話なのですが、妻子とすれ違わせる事で、何ともいえない余韻を描き出しました。
目新しさのないシナリオに加え、順々にイベントをこなしているだけ、という連動性がなくテンポの悪い演出だったのですが、ラストシーンは素晴らしかった。