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『仮面ライダー電王』感想3

◆第5話「僕に釣られてみる?」◆ (監督:坂本太郎 脚本:小林靖子
デンライナーで、新たなイマジンの匂いを感じ取るモモタロス。一方、仕事中の良太郎はトラックの荷台から荷物が落ちる事故に、サッカー少年・大輝と共に巻き込まれていた。良太郎と少年は病院へと運ばれるが、気絶した良太郎の体に謎のイマジンが憑依する……。
「大丈夫ですよ。今の感じは……検査入院で一泊です。一年に2,3回はあるんです」
良太郎入院の電話を受け、泰然自若、凄いぞ愛理さん(笑)
そんな愛理さんに近づく羽虫Aこと尾形(雑誌記者)、同じく羽虫Bこと三浦(オカルトマニア?)は、点数稼ぎをしようと病院へと向かう。
この二人の駄目な感じ度は実に徹底していますが、いつかフォローされる日は来るのでしょうか……無くても全然構わないけど。
三浦を上手く撒いて病室に辿り着いた尾形が目にしたのは……
「欲しいもの……愛、かな?」
病室でモテモテの良太郎であった!
姉譲りのフェロモンに覚醒した?!
看護師や入院患者に囲まれ、それを散らしに来たお堅い婦長も巧みな演技と流れるような嘘であっさり攻略する、青い目の良太郎(声:遊佐浩二)。
「気をつけた方がいいよ……言葉の裏には針千本、千の偽り、万の嘘。それでもいいなら……僕に釣られてみる?
その体には、新たなイマジンが取り憑いていた。
永井大も『未来戦隊タイムレンジャー』で、1話から二役やらされていましたが、5話にして3つ目の人格とか、基本の顔の造作がいいので言葉遣いと態度が変わるとモテても特に違和感がないとか、いちいち凄い。
青良太郎は巧みに尾形から財布を巻き上げると、病院を堂々と脱出。外で三浦と出会った所で、良太郎の体を取り戻そうとするモモタロスとの主導権争いが勃発し、三浦からは何らかの憑依体質?ではないかと誤解(でもない)を受ける。
?「この体いいよね……僕にも使わせてもらおうと思って」
M「ふざけんな! いいか、この体はな、最初っから俺の」
「僕のだよ」
気絶から回復し、双方を追い出す良太郎。そこにハナが駆けつけるが、二人は病院から現れるクラストイマジン(カニらしい)を発見。良太郎と一緒に病院に運ばれた大輝少年が、ある望みでイマジンと契約してしまったのだ。一方、良太郎からはじき出されたモモタロスと新たなイマジンは、デンライナーで向かい合っていた。
ナオミ「良太郎ちゃんの事だから、桃太郎の次は、浦島太郎かも!」
?「浦島太郎?」
M「こりゃいいや、おまえはウラタロスだ」
めでたく、新しい青いイマジンは、ウラタロスに決定。
……良太郎は要するに、『桃太郎伝説』が大好きだったのでしょうか(笑)
クラストイマジンを追う良太郎とハナは、イマジンが少年に襲いかかるのを見て、変身。戦うつもりはない、と逃げ腰のイマジンを、
カニが飛ぶな!」
と石柱で蹴落とすソード電王(笑) 落ちたところに必殺技を放とうとするが、入院騒ぎ→連続憑依、で良太郎の肉体が限界を迎え、その隙に逃げられてしまう。座り込む良太郎、そしてデンライナーに戻ったモモタロスは……ウラタロスと食堂車で取っ組み合いの喧嘩スタート。
チンピラ属性とスカシ属性で、どうにもそりの合わない二人のイマジン……勝つのはどっちだ?!


◆第6話「サギ師の品格」◆ (監督:坂本太郎 脚本:小林靖子
チャンプ降臨
取っ組み合うモモタロスとウラタロス、まとめてキング・ハナにしばき倒される。
電王・フラワーフォームとかあったら、最強疑惑。どんなイマジンも、素手ごろで一撃です。
ウラタロスは良太郎が「特異点」だと知って取り憑いた事を認め、流れで特異点について聞こうとする良太郎だが、ハナに後回しにされる(笑) 果たして、特異点の持つメリットとはなんなのか?
ハナはそれとなくはぐらかしているのか、単純に「自由」なだけなのかわからないのが、キャラ造形の上手いところ(笑) 基本的にひどい。
良太郎をデンライナーで休ませ、ハナは一人イマジンを追うが、クラストイマジンは次々と大輝のチームメイト達を襲い、少年達は大輝の病室に運ばれてくる。病院に辿り着いたハナの前から走り去る大輝は、かたくなにイマジンとの関係を否定。
そして……ウラタロスはデンライナーで身の上話を始めていた。
「僕はね、あの時の砂の中にいたんだ……。ひとりぼっちで、何年も何年も……」
あっさりと、ほだされる良太郎、モモタロス、ナオミの3人(笑)
良太郎の善意につけ込んだウラタロスはU良太郎となって街に繰り出し、お楽しみ。デンライナーに連絡を取ったハナは、それを聞いて大激怒。
「馬鹿! 馬鹿モモ! あんた達イマジンが2007年に来たのはついこないだでしょ! どうして何年もさまよえるのよ!」
「……あ」
騙された事に気付くモモタロスとナオミ。この間、がしっっっと大輝少年の腕を掴みっぱなしなのが、なんか怖いよチャンプ。
ミルクディッパーに立ち寄り、尾崎と三浦を翻弄したU良太郎は、ハナと合流。(契約者なら知ってるけど)と嘘をついてハナを遊園地デートに引っ張っていこうとするが、あっさりと看破される。
良太郎とモモタロスが引っかかりやすいのはともかく、ハナが最初からウラタロス耐性が高いのは、単純に人格の問題なのでしょうか? イマジン嫌いで信用していないから?
「人生を面白くするのは、千の真実より一つの嘘だよ」
「真実から逃げるのを嘘っていうの。私そういうの、大っ嫌い。卑怯でしかないもの」
「卑怯って楽しいよ」
「最っ低」
チャンプとU良太郎の口論に我が身を重ねた大輝は、イマジンと契約した事を告白。
「ごめんなさい……俺なんだ。俺が怪物に、願い事したんだ」
去年の少年サッカー地区予選決勝、決定的なPKを外してから控えに落ちた大輝は「レギュラーに戻りたい」と望んでしまった。その望みを聞いたイマジンは、大輝と同じチームのレギュラー選手達を襲っていたのだ。
「怖かったんだ……怪物も、お姉さんの事も」
直球で言われ、ちょっと傷ついた顔をするハナ(笑)
ヒロインと少年との関わりという事で、通常なら綺麗なお姉さんへの甘酸っぱいときめきとか発動しても良さそうなところですが(愛理さんなら多分、発動していた)、そんな気配は微塵も生じない、さすがチャンプの貫禄。
戦わなければ生き残れない!
「ごめん……あたし、こういう喋り方しか。怒ってるんじゃないんだけど、ごめんね」
「俺も、ごめんなさい」
大輝の案内で残りのレギュラーの元へ急ぐ良太郎達だが、既にその少年もクラストイマジンの襲撃を受けていた。契約は完遂し、クラストイマジンは2006年10月15日へ。良太郎達はデンライナーで過去へと向かうが、ここでウラタロスの処遇をどうするか、という問題が発生する。
「問題は、パスがあるかないか、です」
チケット或いはパスを持っているのなら、デンライナーを利用して構わない。しかしそうでないのなら……ウラタロスは時間の中を永遠に彷徨う事になる。
良太郎の体で好き放題、嘘だらけのウラタロスをどうするのか? 決断を迫られる良太郎。
「わかりました。ウラタロスは……このままで」
ウラタロスが大輝の前で嘘をつき、ハナと口論してみたのせは、大輝から真実を引き出すための嘘だったに違いない。そう信じる良太郎は、
「確かに嘘は悪いけど……人の為に嘘をつけるなら、悪いイマジンじゃないかなって、だから」
とウラタロスを受けいれ、列車は2006年に到着。クラストイマジンは大輝の過去を手に入れ、ハサミを投げてスタジアムを破壊しようとするが、投擲されたハサミを到着したデンライナーが跳ね返す。
モモタロス、いくよ」
(ああ。おまえって本当に妙な奴だぜ)
「そうかなぁ……」
デンライナーを背景にサイドから「俺、参上!」。
目的意識が高いのか、戦闘に自信が無いのか、今回も逃げ腰のクラストイマジンに問答無用で襲いかかるソード電王(チンピラ)。一方、チャンプは良太郎のウラタロス弁護を「無理ありすぎ」と一刀両断していた。
ハナ「どうしてそんなふうに思えるかな……あれで本気だし」
ナオミ「良太郎ちゃんって、なんか凄いですよね」
聞くとはなしに聞きながら、若干落ち込むウラタロス。
「釣った魚に助けられて……格好ワル」
戦闘は今回もソード電王の圧倒的優位に進んでいたが、クラストイマジンは海に逃げ込んだと見せかけて、ソード電王を海中へと引きずり込む。
「やべぇ! 俺、泳げねぇ!」
思わぬピンチに追い込まれ、意識を失うモモタロス。追い詰められた海中の電王@良太郎に、ウラタロスは呼びかける。
「僕の嘘は、嘘のための嘘なんだから。でも、僕が泳げるのは嘘じゃない」
フォームチェンジを促され、ベルトの青いボタンを押す良太郎――電王の装甲が可変し、電王・ロッドフォーム誕生!
つまりこれは、亀の恩返しなのか。
「おまえ……僕に釣られてみる?
顔としてはむしろ、ソードより仮面ライダーのフォーマットに忠実なロッド電王。武器は杖……というか、槍? 釣り竿のイメージも混ぜているのでしょうが、突き攻撃がメインで、ジャベリンぽい。
「貴様、卑怯だぞ!」
「よく言われるよ」
ヒーロー、卑怯を肯定する(笑)
ロッド電王の投げロッド攻撃はクラストイマジンの体を貫くが、イマジンは暴走して巨大化。
「釣った魚はでかく見える……だけじゃないか」
ロッド電王用の青い電車がデンライナーに連結し、一斉攻撃。
今更気付いたけど、デンライナーの攻撃は、犬・猿・雉か。で、浦島だから亀と。
電車火力地獄は巨大クラストイマジンをあっさり撃破し、過去の改変は防がれる。わずかに変化した現在では、ベンチから元気よく声を出す大輝少年の姿があった
そして……
「てめぇ、カメ鍋にするぞ」
「モモ缶にしてあげようか?」
どこまでも、相性の悪いモモとウラ。
だが、そんな二人も……
「「うまい」」
何故かナオミのコーヒーがお気に入りなのであった。
と、良太郎とモモタロスの関係がまとまった所で、新キャラ&フォーム登場。この辺りは、作品の特色を出す為に、まず見せていく、という形か。
3−4話の出来が良すぎたので少々物足りない所はありましたが、これは前が傑作回だったので、仕方ない。良太郎の二段憑依という、新しい要素もありましたし。あと、私がどうも、坂本監督の演出とテンポが合わない、というのも有るかとは思います。
5話冒頭で提示された「良太郎の仕事」については、謎のまま。
映像を見る限り、行っていたのは「同じ本を複数冊購入して、自転車でどこかへ移動」(この最中に事故に巻き込まれた)なのですが……ここから想定されうるお仕事は……運び屋?