はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『特捜ロボジャンパーソン』感想1

◆第1話「謎の新英雄(ニューヒーロー)!」◆ (監督:小西通雄 脚本:宮下隼一)
OP、円形のトンネルの壁から天井を疾走する車、の絵はなかなの迫力で格好いい。
ジャンパーソンのデザインは……その内、慣れる……だろうか。
海外旅行でかかった新種の伝染病で緊急入院した少女・由美。国内にはこの病気に対抗するワクチンが無い為、海外から緊急輸入が行われる。事件を報道するテレビジャパンのキャスター・若林アキ、
「これからワクチン輸送車は東洋医科大学付属病院に向けて出発します」
という台詞をしっかり言い切ったのは、なかなか凄い(笑)
一方、2億円を強奪して逃亡する銀行強盗事件が発生。緊急配備されたパトカーで犯人を追うのは、自称“桜田門バットマン”こと小森好二郎警部と、その部下、高井戸志郎。
傍若無人な感じの上司と無体を受けながらも付き従う部下、とこの二人は少々コミック的なキャラ付けになっており、70年代的な、物語のテンポを崩しまくる滑ったコント展開とかやられたら困るなぁ……と思ったのですが、そこまでは暴走せず。
「ここがお前の終点だ!」
と格好良く逃走車の前に立ちはだかる小森警部だが、いきなりバズーカで撃たれる(笑)
「伏せろ!」
と部下をかばって、意外といい人だ(笑)
しかも、
「追うぞ!」
と刑事としての根性も見せた!
強盗犯・蛭田は、ワクチン輸送車と報道のバンを停車させると、若林さんを人質に、ワクチン輸送車に乗り換えて逃走。走って追いかけてきた小森警部達はTVクルーを追い出して報道のバンでその後を追跡する、と若干のドタバタ系要素も、悪くない感じで入りました。
蛭田の乗った車にはワクチンが積まれたままであり、その接種タイムリミットはあと1時間!
“少女の命が危ない”という、わかりやすい要素をシンプルに使う事で、サスペンスとしてもオーソドックスに展開。
若林からワクチンの話を聞いた蛭田は、むしろ警察が手を出せない為に好都合、と車を港へ走らせる。“組織”を裏切り、逃亡資金の為に銀行を襲ったと言う蛭田……その時、いきなり歩道橋の上から逃走車の屋根に飛び移る男!
一瞬ヒーローかと思ったら、世紀末が似合いそうな黒い鎧にスキンヘッドの男は、素手のパンチで車の屋根を突き破り、更に腕の先からは金属の刃が! それは、蛭田を狙う暗殺ロボットであり、すっかり巻き込まれて大変な事になる若林さん。更に2体の暗殺ロボットが、ワクチン輸送車を追う小森達の車に併走する形で登場する。
レスキューポリスシリーズにあってもおかしくないような導入でスタートを切り(演出のテンポはあげていますが)、視聴者を油断させた所で、ここで畳みかけるようにトンデモワールドへ加速。2体のロボットは銃を撃ちまくり、流れ弾で大爆発する、ガソリンスタンド、高架橋、雑居ビル! もはや逃走車、というより人間台風状態のワクチン輸送車は物凄い数の機動隊とパトカーに囲まれる事になるが、暗殺ロボット軍団、それらも強引に突破。
と実に派手な、1話らしい1話。
停車したワクチン輸送車(蛭田)を狙う暗殺ロボット軍団は民間人も気にせずに銃を撃ちまくり、街は大騒ぎで、阿鼻叫喚の地獄絵図。
たかが裏切り者一人始末するだけだったのに、宇宙からの侵略者が地球に宣戦布告してきたレベルの大騒ぎに。
そして、少女の命を救うワクチン接種まで、タイムリミットはあと30分……
「最悪だ、絶望だ、神も仏もないのか!」
「助けてぇ、誰か、助けて!」
――その時、響き渡るサイレン。
地平線から姿を見せる、黒と紫という若干イカれた配色のスーパーカー
風を切るJPカード!
車の中から出てきたのは、ジャンパーを着たずんぐりむっくりロボット?
いや、脱いだ!
そして、ゴーグルはめた!
最初、ロボット刑事Kとジライヤとロボコップを亜空間合体させたような少々危険なデザインで、どうなる事かと思いましたが、ゴーグルはめたら多少マシになりました。
教えてくれ 君は誰だ?
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」
Aパート最後にようやく登場したジャンパーソンは、紫ベースという割と衝撃的な配色。
……とはいえまあ、シャリバンの赤とシャイダーの青、メタルダーの青と赤、ファイヤーの赤とブレイバーの青、と考えると、赤+青新世代のメタルヒーローとして当然の帰結……なのか?!
ジャンパーソンは敵ロボの武装を認識するとノーガードで跳ね返し、ダッシュして手持ち武器を取り上げるとパンチ一発で叩きのめす。
回転して地中に潜り、相手の足下から飛び出して投げ飛ばす。
相手の攻撃を空中浮揚でかわし、光線銃ジャンデジックで撃破。
と大暴れ。
ジャンデジックを取り出す際の動きなどは滑らかではなく、モーター音を出しながら段階的に動いて、ロボットぽさを強調。
敵ロボットも簡単にやられずに車を投げつけてくるが、それも弾き返すジャンパーソン。
燃える車を手で持ち上げて叩きつける、というアクションシーンはなかなかの迫力。
なんか色々振り切れたのか、小西監督も気合いの入ったパイロット版。
戦闘はビルの内部にもつれこみ、ジャンパーソンはバックレットコントローラで壁の向こう側をサーチすると敵をビルから叩き落とし、そこから空中での銃撃戦。対して、火を噴く敵ロボ、爆雷を放つ敵ロボ。
……ジャンパーソンも凄いのですが、敵ロボもかなり凄い(笑)
最後はジャンデジック乱射で撃破……したかと思われたが、首だけになっても動く敵ロボットはジャンパーソンの腕に噛みつき、しかし最後は引きはがされて爆発。ジャンパーソンはワクチンを必死に守っていた若林と、強盗犯を爆発寸前の車から助け出すが、薬のタイムリミットはあと5分……もう駄目なのか、その時、無言で若林からワクチンを奪い取ったジャンパーソンは、愛車ダークジェイカーに乗り込む。だが、走り出したダークジェイカーに迫る、本当にしぶとい敵ロボの火炎弾。
ジャンパーソンさんは強いのですが、この1話を見る限り、“追い打ちを入れる”とか“トドメを刺す”とかいう機能がついていない模様。
ダークジェイカーはジャンパーソンの乗り込む飛行ユニット・スカイジイカーと、単独で動く地上ユニット・ランドジェイカーに分離し、スカイの機銃とランドのビーム砲で今度こそ敵ロボを完全に撃破。ジャンパーソンはワクチンを通信カプセルで病院に届け、由美ちゃんは無事に回復するのであった。
後日、逮捕された蛭田が、自分が抜けだした組織について自供する……その名は、<ギルド>!
蛭田の始末に失敗した<ギルド>のアジトでは、組織の支配者・ベン藤波が怒りを燃やしていた。人間そっくりのロボットを密かに社会に侵入させていく事で日本を、ひいては世界の乗っ取りを企む<ギルド>は、その障害として突如現れたジャンパーソンに逆恨みの照準を向ける!
市山登(現:市山貴章)さんが、こんな凄いデザインで悪の組織のボスをやっていたとは、知りませんでした。
ドラマ重視に偏っていった《レスキューポリス》シリーズから打って変わって、原点回帰的な大アクション祭。
しかしその中で、TV局や警察の存在を前に出し、社会的な事件と絡めるという、ハイブリッドな構成。街を破壊して回る暴走車と強力なロボット、という組み合わせは『ウインスペクター』1話に通じるものもあり、意識した上で、更にトンデモにしてみた、という部分もあるのかもしれません。今後どう転がっていくか全くわかりませんが、インパクトは強烈。
細かい所では、一歩間違えると意図した以上に嫌な感じになってしまうTVキャスターを、終始何よりワクチンの心配をさせる事で、印象が悪くならないようにしたのは、良い配慮。警察コンビの方はまだまだ未知数ですが、あまり嫌な感じにならないで描かれるといいなぁ。そしてやりすぎてコメディ要素が滑りっぱなしにならなければ(笑)
次回、「ギルドとのファイナルバトル!」
え? あれ?
サブタイトル、「俺が正義だ!!」
……なんでしょうこの、危険すぎる匂いは(笑)


◆第2話「俺が正義だ!!」◆ (監督:小西通雄 脚本:宮下隼一)
ジャンパーソンを敵と見定めた、悪の組織<ギルド>。そののロボットは、深く静かに社会に潜行していた……飛行機のパイロット……新幹線の運転手……更には国会議員……社会の様々な階層の人々が、周囲にそれと気付かれずに、人間からロボットに入れ替わっていたのだ。
ある日、小学生の透は、道で時計に似た妙な機械を拾う。怪しげな男二人組の話を聞き、思わずそれを持ち去った透少年が道行く人々に機械の光をかざすと……警官、ファーストフードの店員、遊園地を楽しむ家族の父親……人間に擬装したロボットの正体が、透には見えるようになる!
という、『ゼイリブ』展開。
そうこうしている内に、怪しい動きを察知されたのか、擬装市民ロボットに囲まれて逃げ出した透少年は、たまたま警察の捜査現場に紛れ込んで難を逃れる。なんとそこは、ジャンパーソンによる無差別殺人事件の現場であった! 真っ黒に炭化した死体の数々……小森警部はジャンパーソンを逮捕してやると意気込むが、そこにやってきた若林は、「何か理由があった筈、もしかしたらこの前の暗殺ロボットの仲間では?」と主張。
若林さん(ヒロイン?)は、前回命を助けられた事もあり、“正義の味方”としてジャンパーソン特集を組もうとするなど、ジャンパーソンに肩入れモード。TV局のデスクに「ジャンパーソンが無差別殺人事件を起こしたからこんな特集は没!」と原稿を突っ返されるのですが、むしろ事件を起こしたタイミングだからこそ、「ジャンパーソンは正義か悪か?!」みたいなセンセーショナルな特集で視聴率稼げるよーな(笑)
学校へ向かった透少年だが、今度は教師に機械を取り上げられそうになり、先生もロボットなのか?! と再び街へ逃亡。機械は転んだショックでか動かなくなってしまい、声をかけてくる人々が全てロボットに見える透は必死に逃げ惑う。遂に透が教師に追い詰められたその時、
風を切るJPカード!
「逃げろ!」
普通に喋った!
なんかもっと片言で、一方的に自分の事しか喋らないのかと思っていました(笑)
一応、コミュニケーション機能が、ついていたのか。
果たして教師も正体はロボットであり、JPさん、問答無用でパニッシュ! 更に透少年を狙っていた他の市民ロボットも消し炭にしまくるジャンパーソンだったが、これにより<ギルド>に捕捉される。
それにしてもJPさんは、武器の威力を調整してロボットであるという証拠を残すぐらいの融通は利かないのか(笑)
利かなそうだけど!
倉庫に逃げ込んだ少年はまたもロボット軍団に囲まれるが、そこへ刑事コンビと若林がやってきて、パトカーに保護される。その後からやってくる、ダークジェイカー。そして更に後ろからやってくるパトカーに乗っていたのは……ジャンパーソンを追っていた刑事コンビと若林。透少年を乗せたパトカーに乗っていたのは、<ギルド>のロボットだったのだ!
説明するのが面倒くさいJPさん、とりあえず、周囲を取り囲むロボットを次々パニッシュ!
ジャンパーソンに撃たれた市民ロボットは吹き飛んだ後、残った頭部などが、更に爆発。……なるほど、ジャンパーソンが手加減できないのかと思っていたのですが、消し炭になるのはロボットである事を隠す為の、市民ロボットの偽装機能だった模様。どちらにせよジャンパーソンに、“うまく証拠をあげて社会に真実を曝そう”みたいな意識は、欠片も無さそうですが。
キルゼムオール!
市民ロボット達を蹴散らしたジャンパーソンは透を追ってダークジェイカーで走り出し、警部達も慌ててその後を追う。
「来い、来い、ジャンパーソン、おまえの墓場へ!」
しかしそれは、<ギルド>のリーダー、ベン藤波の罠であった! 透を追うジャンパーソンを待ち受けるロボット軍団、人質にされる透、風を切るJPカード!
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」
とりあえずこのくだりをやっておけば大丈夫、みたいな。
「カードが飛んでくる」という演出は、「風車が飛んでくる」とか「爪楊枝が飛んでくる」みたいなもので伝統に則っておりますが、シンプルゆえに格好良く、また瞬間的に空気を切り替えるスイッチとして効果的。
今作で凄いのは、カードの意味が全く語られないという事ですが。
正直なところ、主題歌に歌われていなかったら、まっっったく意味がわかりません(笑)
逆に言うと、主題歌の歌詞に入れてしまう事で、劇中で説明無しでも通せるという、恐ろしい力業。
正義の裁きを下そうとするジャンパーソンだったが、特殊合金の鎖で四肢を囚われ、集中砲火を浴びてしまう。追いかけてきた小森警部達もピンチに陥るが(若林さんは、2話連続で、なかなか派手なアクション。小森警部は通算5回目のゴミ箱芸)、ジャンパーソンはスカイジイカーを呼んで鎖を破壊すると、ロボットも撃破し、警部達も救出。しかし、突然の地割れに透が飲み込まれてしまい、それを追って<ギルド>の地下本部へ突入する。
待ち受けるベン藤波と暗殺ロボットは透を人質にジャンパーソンを始末しようとするが、ジャンパーソンの謎の足引っかけ空中乱射攻撃により、あっさり蹴散らされてしまう。更に本部のコンピュータが破壊された事でデータに不具合が生じ、地上各地で機能を停止する市民ロボット達。
……物凄い勢いで追い詰められる藤波さん。
なんというか、呼び込んだ相手が悪すぎました。
ジャンパーソンは透少年を救出し、ロボット軍団とバトル。スカイジイカーが暗殺ロボットを吹き飛ばし、ランドジェイカーが謎の巨大装置をスクラップにして、変な光線を放ったベン藤波も、ジャンパーソンの必殺射撃を浴びる。
前傾姿勢になって相手を「サーチ!」し、光線銃に数字が浮かび上がった後(前回と違う数字だった)、相手を撃つというジャンパーソンの必殺攻撃は、いまのところ通常の射撃と何が違うのか意味不明。まあ、「意味不明」と言ってしまうとジャンパーソンは全てが意味不明なので、身も蓋もないのですが。
ベン藤波は壮絶に自爆、ジャンパーソンもろともに果てようとするが、ジャンパーソンは吹き飛ぶビルから透少年を連れてあっさりと脱出に成功し、ここに悪の組織<ギルド>は、たった2話で壊滅してしまうのであった。
死して屍拾うものなし!
ジャンパーソン・フォー・ジャスティス!
機能を停止したギルドのロボット達は回収され、ロボット刑務所に収監。
……て、この世界にもあるのか、ロボット刑務所(^^; 今回の展開を見る限り、人間に擬装できるレベルのロボットは特殊なようですが、それなりに高性能なロボットは刑務所が必要なレベルで存在するという世界観なのでしょうか。なんだか前作の設定に少し引きずられてしまったような感じもしますが、ジャンパーソンも“存在が意味不明”な所を除けば、ロボットとしては“それほど奇異ではない”設定なのか?!
そして、
「特捜ロボ・ジャンパーソンは、正義のヒーローである」
ナレーション、強引に断定(笑)
次回、3話にして「世紀の決戦」。
この勢いで、どこまでいくのか『ジャンパーソン』。
基本のやっている事が全く同じなので、1話ほどのインパクトは無い2話でしたが、3年続いた《レスキューポリスシリーズ》の事を忘れさせるにはこれぐらいの荒療治が必要なのか、という壮絶な1−2話。
ただひたすらに圧倒的な暴力で行使される正義
ジャンパーソン・イズ・ルールブック
正義とは何か?
罪とは何か?
人の心を救うとは何か?
俺が正義だ!!
レスキューポリスシリーズ》がはまってしまった行き詰まりを打ち破る為に思いっきりハンマーを振り回したら、空いてはいけない穴に突き抜けてしまった、みたいな。
何が凄いって、
「フォー・ジャスティス」

「俺が正義だ」
の間には結構な距離がある筈なのに、劇中の主人公よりも過激な台詞をサブタイトルで宣言しているという(笑)
そして、一切説明無し。
戦隊シリーズなどでは、1話−アクション&インパクト、2話−説明展開、というのが黄金パターンですが、2話にいたっても、JPさん、基本・無言。
そして、バトルの匂いを嗅ぎつけてやってくる為、周囲の人にも追求する余裕がありません。
挙げ句、成敗完了すると、速攻で帰宅。
付け入る隙が無い!
そんなJPさん、本日の語録。

「逃げろ!」
「そうだ」
「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」
「跳べ!」
「隠れろ!」
「サーチ!」

……自分の事以外は基本、小学生に命令しかしていない……(笑)
もしかしたら、「ジャンパーソン・フォー・ジャスティス」より長い言葉は喋れないのかもしれない。
んー、神出鬼没・正体不明・問答無用・傍若無人・会話があまり成立しない・一応ジャスティって、何かにイメージ似ているなぁと思っていたのですが、あれか、黄金バットか!
とりあえずこの世界観で、どんな扇澤脚本が炸裂するのか、楽しみです。