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『特捜ロボジャンパーソン』感想12

◆第14話「爆破寸前の友情」◆ (監督:小西通雄 脚本:中野睦)
今日も今日とて悪のロボットをパニッシュ中のジャンパーソンだったが、逃げられてしまう。損傷を負い、逃亡するロボット・U2(外見は割と格好いい30がらみ)は、ジャンパーソンの攻撃によるショックか記憶回路に変調を来し、階段から落ちた少年・正彦を助ける。記憶を失い、自分が何者かを忘れるU2……その背後には、ジョージ真壁からU2の破壊指令を受けた《ネオ・ギルド》の最新型暗殺ロボット・ドールマンの影が迫っていた。
自分を助けてくれたU2を「おじさん」と慕い、家から工具箱を持ってきて修理を手伝う正彦少年。《ネオ・ギルド》のロボットであった記憶を失っているU2だったが……そこへヤツが! 正義の鉄槌が! 振りかざされるジャスティック!
廃工場で修理中のU2に問答無用で襲いかかってくるジャンパーソンが、超ホラー。
正彦少年の視点で、いつも圧倒的な暴力にさらされる悪漢達の気持ちが味わえます(笑)
記憶を失ったと主張するU2と、それをかばう少年の姿に、何がどうなっているのかと若干の困惑を見せるJPさんだったが、ラスボスはいつだってクールでドライ。
「おまえは特殊工作用ロボット・U2だ。町中で私が発見して、攻撃を加えた」
一方的だ……!
「わからない……何も覚えていない……」
「君は帰れ」
これから残酷シーンの時間だから。
「やだ、ぼく、おじさんと一緒にいる。おじさん、僕を助けてくれたんだ。だから僕だって、助けてあげたい」
「駄目だ、帰るんだ」
もう少し粘るかと思われた少年、意外とあっさり帰る(笑)
だがそこへ現れたドールマンが正彦を人質に。ジャンパーソンはU2を囮につかって正彦を救出すると、ドールマンと激突。ここで投降する素振りを見せたU2を遮蔽物にして地面に伏せたジャンパーソンが背後から射撃、というのは映画っぽいアクションでなかなか格好良かった。まあ、間違えてU2に当たっても問題ないし、というJPさん視点含めて。
正彦を連れて外に逃げ出したU2は記憶が甦り始める……それは、ジョージ真壁の指示で、どこかに時限爆弾を仕掛けたというものだった。その場所は思い出せないが、爆発の時刻は午後2時ちょうど。
宇宙パワー(違う)を発揮し、変身したドールマンを蹴散らしたジャンパーソンはその情報を聞くと、スカイジイカーを用いて上空から爆弾を捜索する。《ネオ・ギルド》に持たされていた発信器を破壊し、廃工場で待機するU2と正彦……損傷に苦しみ(やったのJPさんですが)、悪のロボットであった自分の行為に苦悩するU2に、父の形見であるBMWのエンブレムを見せて励ます正彦。
滑らかさは少し物足りないですが、正彦がU2をやたらに慕うのを、お約束だから、とせず、父を早くに失っていた、という背景とからめたのは悪くない所。惜しむらくはこの展開なら、冒頭でいじめっことエンブレムを奪い合いになるシーンでエンブレムをもう少し強調しておいてほしかった。何を争っていたのかわかりにくい絵だったので、てっきりもう、その話は無かった事になるのかと(^^;
そんな二人の会話を聞きつけ、廃工場へ飛び込んでくるドールマン。正彦は渡されていた通信機でジャンパーソンを呼び、久々にスカイジイカーの機銃炸裂。ぽんこつ《ネオ・ギルド》製のドールマンがラスボスにかなうべくもなく、ジャンデジックとジャンバルカンの二丁拳銃モードで、ドールマンは撃滅されるのであった。
ドールマンの脅威は去った。だが、時限爆弾はまだ発見できず、タイムリミットまであとわずか。
「俺の心臓部を切り開いて、記憶回路をハッキングしてくれ。俺の為に大勢の人間が死ぬ……そんな事は我慢できない」
U2は弱った体(やったのJPさんですが!)を押し、自らを犠牲にしてでも、と情報の入手を要請。その熱意にジャンパーソンはU2のコントールチップにアクセスして直接ハッキングを試みる。それにより明かされる、数々の爆破活動に勤しんできたU2の過去……そして、ジョージ真壁の指示により今回爆弾が仕掛けられたのは、渋谷の国際会議場! 残された時間は後わずか、立ちはだかる暗殺ロボット軍団を蹴散らし、会議場に急ぐジャンパーソン。だが、バラバラになった筈のドールマンの右腕だけが動いて、指先から放つビームでU2を攻撃。U2は正彦をかばってビームを受け、正彦はジャンパーソンを呼び戻そうとするが、U2はそれを止める。
「戻ってくるなジャンパーソン! 俺は、俺はどうなってもいい、爆弾を止めるんだぁ!」
「あと2分……勘弁してくれU2。許さん、ネオギルド!」
切り替えた怒りを、速攻で都合良く転嫁するJPさん。
「勘弁してくれ」という語彙が、妙に面白い感じに。
会議場の前で警戒していたロボットを瞬殺したジャンパーソンは、仕掛けられた爆弾の解除に成功。
……散々引っ張ってきた肝心の爆弾解除が指でスイッチ押すだけだったのはちょっと……(笑)
そしてU2は、最後に正義の為に生きた事を誇りに思いながら、機能を停止する。
死体を前に号泣する正彦に、正彦がハッキング中のU2へお守り替わりに握らせていたBMWのエンブレムを手渡すジャンパーソン。
「正彦くん。このエンブレムの中に、U2の思い出が生きている。正彦くん、辛いだろうが勇気を持って、悲しみを乗り越えるんだ。U2もきっと、それを望んでいるよ」
なんかまた、心にもない綺麗事でまとめて誤魔化した。
明らかにどこかの誰かがジャンパーソンのOSをアップグレードしていますが、いったい誰なんだ(笑)
エピソードとしては程よくまとまっていたのですが、ケビンの回とコンセプトが被り気味で、《ネオ・ギルド》編が早くもパターン化しているのは、気になるところ。「造られたロボットの悲しみ」は通しテーマという部分もあるのでしょうが、どちらかというと、人間ではやりにくいネタをロボットに仮託した結果、似たようなテーマになってしまった、という感が強い。一昔前ならU2のポジションは普通に人間だったと思うのですが、そこでワンクッション置かないと話が書きにくくなっている時代、みたいなものをどうも感じます。
後まあ、悪のロボットが記憶を失うと正義のロボットになる、というのはロボット性善説なのかもしれませんが、「正義」と「悪」という概念の扱いが10年ぐらい戻ってしまって、物足りない所ではあります。ややこしく踏み込みすぎた前シリーズを踏まえてシンプルにしようという事ではありましょうが、もう一歩立ち止まって考えてほしいなぁ……という部分の脱皮には、00年代を待つ事になりますが。
袋小路を嫌がったらまた別のいつか来た袋小路に突入してしまった、というのはこの時期の一種閉塞感かもしれません。