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『仮面ライダー電王』感想22

「おい良太郎。電車斬りはねえだろ、電車斬りは。格好わりぃんだよ」
(俺の必殺技パートなんとか、よりは、いいと思うけど)
故人曰く、どんぐりの背比べ。
お互いのセンスに不満をこぼしつつ、腰の入った剣の使い方を、良太郎に指導するモモタロス
「俺が憑いてなくても、これぐらいは出来なきゃなあ。……なんだよ」
「やっぱり変だよ。急にモモタロス達が僕に憑けなくなって」
……ああそれで、珍しく真面目に教えているという流れか。
望むと望まざるに関わらず、変化していく、時間、関係、世界――モモタロスの様子に、良太郎も何かを感じ取る。
夕焼けに染まる河川敷で向き合う二人、の絵はしんみりしていて良いのですが、鉄パイプを一生懸命振っているので、一歩間違うと「あー、君、ちょっとお話いいかな?」となりそうで、ドキドキします。
その頃デンライナーでは、頭の中に響く声に対して、お絵描き中のリュウタロスが苛立っていた。
「ボク、やらないからね。良太郎やっつけるのって、なんか……つまんないよ。もう一度命令したら、ボク怒るよ。いい? 答えは聞いてない」
かつて、「良太郎を殺したら時の列車の車掌にしてやる」と約束した、その声。
その主が、遂に、姿を現す――。
「怒るよ、だってさ……アレが。怒ってんの、俺の方だよなぁ、たぶん。めちゃめちゃ怒ってる気がする。俺、怒った顔してるだろ?」


◆第37話「俺、そういう顔してるだろ?」◆ (監督:田崎竜太 脚本:小林靖子


その男の名は、カイ。
外見年齢は、良太郎や侑斗と同じか少し上程度に見える、青年。
これまで存在を匂わされてはいたものの、影も形も見せていなかった、イマジンラジオのDJが、とうとう登場。謎めいた言動の青年の、正体、そして目的は何なのか――?
「そろそろ本当に片付けないと間に合わないし……おまえら、役に立たなさすぎ!」
カイの怒声に空の星のような形で集まっていたイマジン達はざわめき怯え、傍らに控えていたレオイマジンと、ヤモリの兵隊達が動き出す――。
物語がぐっと緊張感を増す中、デンライナーではウラタロスが死にかけていた。
風呂から流されて。
「ホント、頼むよ。流されるとかさぁ……僕、そういうお笑い系じゃないし。先輩ならともかく」
「なんだとぉ……?! カメが流されなくて、誰が流されんだよ?」
「あんたぴったりじゃない、モモだし」
「モモじゃねえ!」
やっぱりピーチイマジンなのか。
モモタロスとコチャンプが掴み合いを繰り広げる中、愛理の絵を完成させるリュウタロス。それを愛理に渡したい、良太郎から渡せば自分が渡したのと一緒、と言うリュウタロスだが……
「一緒じゃねえよ。姉ちゃんもおまえの姉ちゃんじゃねえ」
「何言ってんの、お姉ちゃんだよ」
「違うんだよ。俺達と良太郎は。……一緒じゃねえ」
モモさん、ちょっと荒れ気味。
こういう時のモモさんは、馬鹿だから口を滑らせるのではなく、優しさでつい言ってしまう、というのが巧い所。
結局、良太郎がなだめて二人でミルクディッパーに向かう事になるが、そこでは侑斗が、愛理さんとちょっといい雰囲気になっていた。
ブレンドに合わせてカップに凝ってみた、と愛理さんが出してきた変なカップ入りコーヒーを見て、何か色々吹っ切れたのか、笑い出す侑斗。
その姿に、つられて笑う愛理。
微笑み合う二人。
覗くデネブ。
「侑斗……」
かなり変質者。
タイミング悪く、そこへ絵を渡しにやってきたR良太郎、見てはいけないものを見てしまう。
「おまえ……なんでいつもお姉ちゃんと」
机の上をひっくり返して走り去ったR良太郎は、大荒れ。良太郎を奥底に押し込めると、デンライナー組とも接触を遮断し、とりあえず踊り出す。
……ダンサーズの皆さんも大変です。
だが、クラブで踊り狂うR良太郎の前になんとカイが姿を現し、突然始まるダンスバトル。
「おまえ面白いねえ?」
「おまえも面白いって気がする」
「へへっ」
「俺、そういう顔してるだろ? リュウタロス」
場所を変え、向き合う二人。
「なんでボクの事知ってるの? おまえ誰?」
「カイだよ、カイ。……あれ、名前言ってなかったっけな? どうだったっけなぁ……」
「そっか……うるさいのお前だったんだ」
R良太郎はガン電王に変身するが、そこへレオイマジンが姿を現す。レオイマジンを追ったガン電王の目の前に、先回りして姿を現す、と謎の動きを見せるカイ。
カイは見た目は特に奇抜ではなく、台詞回しや、カメラのフォーカスを一瞬ぼかすなど、演出で“ちょっと奇妙で不気味な感じ”を出していっています。
野上良太郎、じゃなくて、あれ、桜井侑斗だっけか? ちょっと驚かしてみるってのは、どう。おまえだって、桜井侑斗なら、殺りたいだろ?」
リュウタロスの心の隙間に忍び込み、カイは変身を解いたR良太郎に謎のカードを渡すと、姿を消す。
その頃、デンライナーの前には、巨大な建造物がが姿を現していた。
「そろそろ、分岐点に到着しそうですね。未来への」
それは、未来への分岐点の近くに現れる、時の列車のターミナル。
オーナーが大事な事を言っている中、
「なんか景色がいつもと違うなぁ」
コハナの北斗神拳もといデコピンを受け、後ろで首が180度回っているモモさん。
……なんか今回は、背景で次々とイマジンが死にそうになっています。
デンライナーはターミナルへと向かい、それを見たゼロライナーも後を追う形で駅に停車する。デネブもこの世界の詳細は知らないようで、ターミナルは初めて見た模様。オーナー、モモ、ウラ、キン、コハナは下車し、彼等の前にはオーナーそっくりの駅長が登場。
駅長は一人二役で、オーナーよりも甲高く変な抑揚で喋るのが特徴。二人は旧知の仲の様子で、また、デンライナーの食料品の類いはターミナルで積み込んでいた事も判明。
ひとり食堂車に残っていたR良太郎は、ゼロライナー組が下車したのを見て、こっそりとゼロライナーの中へ潜り込む。カイから受け取ったカードをパスに入れてゼロライナーのバイクにセットすると、勝手に動き出すゼロライナー! 更にゼロライナーはデンライナーに連結し、暴走した2台の列車は、ターミナルを離れて走り出す!
カイの口車にまんまと乗せられたリュウタロスは、ゼロライナーだけを暴走させるつもりだったが、カイは最初から、ゼロライナーもまとめて暴走させ、破壊してしまうつもりだったのだ。
暴走に気付いてデンライナーを追おうとしたイマジントリオの前に立ちはだかるのは、ヤモリ軍団。
即座にファイティングポーズを取るコチャンプ。
修羅はどこまでも修羅!
さすがにコチャンプはキンタロスが物陰に隠し、ここで珍しい生イマジンバトル。ウラはやはり、蹴りが主体な模様。一方、侑斗に見咎められて逃げ出したR良太郎の前にはレオイマジンが現れるが、パスはゼロライナーのバイクにはめてしまい、変身不能。追いかけてきた侑斗がゼロノスに変身してレオイマジンと戦う中、R良太郎を見下ろす、カイ。
「おまえもういらないからさ、消すよ?」


◆第38話「電車の中の電車王」◆ (監督:田崎竜太 脚本:小林靖子
そーいえばチャンプはOPには健在。むしろ、コチャンプがいないのか。
「おまえ……自分がイマジンって事、わかってる?」
「黙ってよ! おまえ本当にうるさいし嫌い。殺ってもいいよね。答えは聞いてない!」
リュウタロスの召喚に応じ、時空を超えるダンサーズ!
……と思ったのですが、この後の展開を見ると、ターミナルで逃げだした途中で扉をくぐって、R良太郎と侑斗は現在へと出てきていた模様。ミルクディッパー出てくるまで気付かなくて、ちょっと混乱してしまいました(^^;
カイに襲いかかるダンサーズだったが、なんと逆洗脳され、R良太郎を攻撃。どうやらリュウタロスよりも上位の洗脳能力を持っているようで、さすが、今一番ラスボスに近い男。
「俺が今一番消したいのは、おまえだから。俺、そういう顔してるだろ? リュウタロス」
変身できないまま良太郎の体で戦い続けるわけにもいかないとR良太郎は逃げだし、ダンサーズに追われる。ゼロノスもなんとかレオイマジンを退け、その後を追う事に。
一方ターミナル内部では、割と強かったヤモリ兵達に、イマジントリオは劇場版で使われた個人武器を取り出して勝利。
なおそれぞれ、

「俺の必殺技・モモタロスバージョン!」
技名なし(ロッド投げからスライディングキック)
「ダイナミックチョップ・生」

と、電王時に準じた必殺技で撃破。
その間に、列車は絶賛暴走中。
取り残されたナオミは絶賛ヒロイン中。
オーナーと駅長は、巨大チャーハンで対決中。
そして、なんとデネブがゼロライナーに食らいついていた。
今一番、ヒーローに近い男、まさかのデネブ!
急浮上する、デネブ×ナオミ!!(しません)
オーナーと駅長がナオミほったらかしで余裕のチャーハン対決で閃くスプーン捌きなど見せているのには、ある理由があった。現在、彼等の居るターミナルは、駅でありまた、未来への分岐点を監視する場所。その先にどんな未来があるかは分岐点を超えてみなければわからず、ターミナルには主に分岐点を探す為に自ら移動する能力を持っており、暴走する2台の列車を駅そのものが探していたのである。
電車の暴走シーンは、回ったり跳ねたり潜ったりと、ジェットコースター的に展開し、ナオミとデネブが体を張って、内部の大騒ぎを表現。そして遂に行き止まりの岩壁に激突しようという寸前、ターミナルの一部が変形して超巨大な列車となって走り出し、暴走車を背後から飲み込む事で、強引に停車させる。
駅が変形して超巨大な列車になるという、ストレートに子供の喜びそうなギミック。ただ、周囲に対比するものがないので、デンライナーに追いつくまで、実際にどれぐらい大きいのか伝わりにくかったのは、少々残念。
こうして何とか2台の列車は回収されるが、カイがターミナルの能力について知らなかったのか、知っていて、失敗したら失敗したでいいやと思っていたのかは、特に本人の言及が無い為、不明。
その頃、ミルクディッパーに逃げ込んできたR良太郎を見て、それが良太郎ではないと、確信を得る愛理。
「あなた……良太郎じゃないわね。……どなた?」
それでもとにかく傷の手当てをしようとする愛理だったが、R良太郎は、背中を向けた愛理の態度を誤解してしまう。
「違うんだ……ボクのじゃ、ないんだ」
伸ばした手は、切なく空を切り、届かない。
店を飛び出したR良太郎を追う侑斗。
「……しょうがないだろ」
勝者の、言葉!!
…………いや実際には、侑斗にとっても愛理は届かない存在であり、どちらかといえば、同病相憐れむという視点で聞くべきなのかもしれませんが、リュウタロスからすると、完全に追い打ちですよ! リングアウトしたところに椅子を投げつけられた気分ですよ今!
そんな黄昏のフェロモン罹患者達の前に現れる、カイとレオイマジン。
リュウタロス)
「良太郎、起きてたの?」
(ちょっとどいてくれる)
本気声の良太郎は、強引にリュウタロスを追い出すと、自らカイの前に立つ。
「君が誰だろうと今はいいよ。ただ、僕が邪魔なら、君が直接来て。僕は絶対に逃げない。だから、二度とリュウタロスに近づかないで」
リュウタロスを物のように扱うカイに、怒りを見せる良太郎。タイミング良くデンライナーが滑り込んできて、ソード電王へと変身する。対するカイは、レオイマジンを倒したらもうリュウタロスには構わないと告げ、大きく日付の書かれた手帳をめくると、2006年1月19日を選び、自らの体に時間の扉を開いてレオイマジンを過去へと跳ばす。
2006年1月19日にはカイが存在し、その体を使って出現するレオイマジン、それを見つめる桜井侑斗。カイの肉体は砂となって消え、暴れ始めるレオイマジンの前にソード電王がやってくるが、やはり憑依は解けてしまう。良太郎はライナーフォームへと変身し、モモタロスの教えを思い出して、腰の入った一撃をきめると、電車仮面剣でリュウガンを起動。今ひとつ、どの程度のイマジンパワーが機能するのかはわかりませんが、鮮やかなステップでレオイマジンの攻撃を回避すると、必殺技を放って撃破。
今回は微妙に突きっぽくなり、お茶の間を震撼させる叫びは無し。
良太郎がライナーフォームの力を少し使えるようになると同時に、ゼロノス/アルタイルフォームがフルチャージを当てても倒しきれなかったレオイマジンを粉砕した事で、ライナーフォームの強さが裏打ちされました。
戦い終わって、暴走であちこちガタガタになってしまったデンライナー車内を修理するイマジン達。そんな中、リュウタロスを止めきれなかった事を謝る良太郎に対し、体育座りのリュウタロスが口を開く。
「ごめんな……さい」
「え……」
リュウタが謝りよった……」
「嘘……」
リュウタロス……」
「いーーーや! 全然聞こえなかったな。小僧! もう一回、でかい声で、ちゃんと言え!」
最低な人が、一人居ます(笑)
なおモモさん、工具で机直していたり、密かに大工スキルを発揮。
囃すモモタロスを踏みつけ、明るく振る舞いながら食堂車を飛び出したリュウタロスは、通路に出た所で膝を丸め、結局渡せなかった愛理の絵を広げ、見つめるのだった……。
“未来への分岐点”と、それぞれの登場人物の分岐点、をかけたとおぼしき今回、とうとうイマジンの黒幕的存在が登場。侑斗には「でも……おまえ、人間だよな」と言われるも、自ら過去への扉を開いたり、イマジンを従えていたり、謎だらけ。今の所は電王/ゼロノスの排除が目的のようですが、「間に合わない」とはどういう意味なのか? いよいよ物語は、最終章へと走り出す――!
今回とうとう謝り、分岐点でこちら側へ戻ってきたリュウタロスですが、愛理への気持ちは伝わるのか、渡せなかった絵はどうなるのか、気になるところです。近年はほとんどアニメ見ていないのでこれまで特に印象が無かったのですが、鈴村健一は、巧いなぁ。