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『仮面ライダー鎧武』第1話感想

何か揉め事があると、流行りの遊びで対決して解決するという、凄く児童向け販促アニメな世界(笑)
例:「デュエル・スタンバイ!」「ミニ四駆で勝負だ!」
だけに、そのロックシードバトルにおいて、プレイヤーと怪物の関連性が全く描かれなかったのは残念。おそらく本編中であまり意味を持たないので流されたのでしょうが、ロックシード持ったらバトルステージが広がって勝手に戦闘始めるだけというのはちょっと面白くありません。所持者が多少の指示を出すとか、所持者の何らかの能力が反映されているみたいとか、この先に何の意味が無くてもいいから、想像を広げる土台としての“ゲームの要素”は入れて欲しかった。
一方で、変身アイテムや装備のギミックに気付く流れ、というのはかなり丁寧に描写されたのですが、やればやるほど、いやそこで、オレンジをベルトにはめないだろう、となってしまうのは、バランスの難しい所(笑)
これはロックシードが主人公にとって既知のアイテムであり、使い方を知っているが故に、ベルトにはめる、という発想の飛躍が不自然になる、というものなのですが、かといってロックシードを未知のアイテムにしたくなかった、というジレンマで生じた苦肉の策か。
ここに関しては形状よりもむしろ、「ベルトも錠前屋から手に入れたので、ロックシードと何か関係があるのかも」という、推測からの気付きの方が自然だったかな、とは。
これは、細かくやらなければ気にならないけど、細かくやるので気になる、というリアリティ・バランスをどこに置くか、という話です。
全体の流れ・意図としては、ギミックに気付いてくという流れそのものは良く、まあこういうのは、玩具の発達があるから、細かく出来るようになったという面もあるのだろうなぁ(再現性、という点で)。
そして、食 わ れ た!
というか
火 星 人 刑 事
時代が遂に、安永航一郎に追いついた!(追いつかなくて良かった)
鎧武の造形色は割と暗めのオレンジ、というのは面白い。
フルーツ、という要素を持ち込みつつ、色彩を抑えめにする事で、総合的に「鎧」の部分を外さない、渋めの造形となっております。
アクションは、素人っぽい戦闘、を強調したので、面白さが出てくるのはこれからか。
個人的には1話からばしっと格好いい方が好きなのですが。
前作は初期から比較的ヒーローとして成立していたので、ばしっと来ましたが、今回は「ヒーローになっていく」路線といったところでしょうか。正直そんなにバトルとしては面白くなかったので、今後に期待。まあ、平成ライダーは全体の傾向として、怪人がスタイリッシュすぎる、というのもあるのですけど。戦隊との差別化なのでしょうが、もうちょっとモチーフ剥き出しでギミックのわかりやすい怪人と戦闘してもいいとは思う。
怪人の正体はなんとなーく見えますが、さて、どうなるか。
総合して、1話の出来としては、可も無く不可も無く。
初回のインパクトよりは、細かいギミックと、ロゴマークを入れての細かい演出などで、箱庭世界の描写を強調した造り。この箱庭世界というのはやり方次第で非常に面白くなると思うので、この先の見せ方と転がし方に期待です。
また、主人公が、“大人”との端境期で惑っている、というキャラ造形はこれまでにない感じで面白く、「変身」という言葉をそこに繋げたのも面白い。
主人公をストレートに正義漢にしたのも、良いと思います。
どうすれば正義をより多くの人の為に使えるか悩んでいる正義漢、というのは、のちのち毒に転びそうだけど(^^;