はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2022〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『仮面ライダーブレイド』感想1

(※サブタイトルは存在しない為、筆者が勝手につけています。あしからずご了承下さい)
◆第1話「剣崎、住所不定になる」◆ (監督:石田秀範 脚本:今井詔二
後半良くなった、と聞いたので、本放送時に序盤で脱落した『仮面ライダー剣』に再挑戦。
1話、うむ早速、危険なほど面白くないぞ!
この面白くなさは、なかなか凄い領域。
冒頭、砂浜をバイクで疾走する仮面ライダー、てかてかした照明の中で殴り合う、もう一人の仮面ライダーとコウモリ怪人。
あえて「変身」やライダー登場の衝撃をクライマックスに持ってくるのではなく、ごく普通に仮面ライダーが戦っている(そこに存在している)というのをやりかったのでしょうが、結果としては非常につまらない入りになりました。
変化をつけてくる事自体は評価したいのですが、変化していればいいというわけではなく、そこは面白さを求めたい。
そして続けて、ただでさえ多い登場人物を画面上に全部いきなり置いてどさっと見せてしまって、誰が誰やら全くさっぱり、更に後半は何故かひたすら、これもまとめて立っているライダーが、踏ん張ってひたすら素振りをしているだけ、という、シリーズ歴代でも最悪といっていいのでは、というOP映像。
今見てもこのOPは、どうしてこうなったのか理解に苦しむ出来。
あまりに酷い。
(※教えていただいた所によると、徐々に細かく変化していくそうで、それ前提の作りだった模様。ただし、だからいいというわけではない)
コウモリ怪人との戦闘は、敵がコウモリだから暗い洞穴戦なのでしょうが、乱反射させた青い照明が非常に見づらく、かなり辛い。狭い洞窟の中でバイク走らせて銃撃、とか戦闘のアイデアそのものは悪くなかったのですが。
そして、
「おまえの歯が立つ相手じゃない」
と、先ほどまで一方的にたこ殴りにされれていたのに、急に強気になるギャレンさん。
ギャレンさんは謎とか伏線とか通り越すレベルで、終始意味不明。
主人公の滑舌が今でもネタにされる今作ですが、演技とかアフレコがどうというよりも、台詞そのものがあまりに酷い。
状況も感情も、全てを台詞で説明してしまう作りで、根本的に脚本(台本)のレベルが酷すぎます。
例えば、中盤の喫茶店で、小太郎と姉の家族が会話する所で
「それ、亡くなった兄さんのカメラじゃない?」
さて、この場に居るのは、弟、姉、その娘、そこに「ただいま」「おかえり」という台詞でやってきた青年、の4人であり、この後の流れを見ると全員「兄が亡くなっている事」は知っていると考えるのが自然です。
では、「亡くなった兄」という台詞は誰に説明しているのかといえば、視聴者に説明してしまっている。
これはいっけん劇中の登場人物の台詞のようで、実はナレーションによって視聴者に語っているのと同じ、という典型的な悪い意味の説明台詞。
更にこの後、姉の台詞でくどくどと、夫(兄)が死んでいる事を語らせており、屋上屋を重ねてしまっています。
ここはまず「兄さんのカメラじゃない?」というのが自然な台詞であり、その後の会話で既に亡くなっている事を示す、というのが、まともな脚本。
演技が学芸会、という揶揄はありますが、何が学芸会かといえば、シナリオが学芸会。
また、石田監督がやや迷走気味というか、全体的に演出が悪いのも、会話シーンの酷さに拍車をかけています。とにかく、何でもないシーンで無駄にカメラ動かしすぎ。元来、こんな酷い監督ではない筈。もっとも、ヒーロー番組初期というのは役者さんのキャリア的問題もあり、喋っているだけでは画面が造れない(間が持たない)ので、ある時間以上の台詞のやり取りがあると、カメラを動かすしかなくなるのですが。
橘さんと偉い人の怒鳴り合いのに時に、カメラをぐるぐる回していたのは、よくある誤魔化し手法なのですが、この辺りも、脚本と演出の噛み合ってなさを思わせます。
極端に言うと、戦隊とかでキャリアのある役者さんや声優さんを長官ポジションや悪の親玉にあてるのって、多少長い台詞でも間が持つ人に語りをやってもらう為なのですが、どうも脚本の方とそういう基本的摺り合わせが出来てなかったのでは……という気さえします。
終盤、虫の群れの演出は悪くなく、1話で唯一面白かったところ。
ただし、クライマックスバトルも、夜間照明が鬱陶しい(^^;
まあ、私がこういう演出苦手というのもありますが。
物語の方は、組織と仮面ライダーの関係も、剣崎と橘の関係も全く描けていないのに、「裏切り」だの「橘さんを信じる」だの言われても全くピンと来ず、非常に置き去り感全開。
変化を付けようとしたり、衝撃の展開、をやりたかったのはわからないでもないのですが、通して滑りまくり、という他ありません。
後、1話で若い男が4人登場して、シャッフルされたらもう区別がつかない、というキャスティングもどうなのか。同じ二枚目を並べるにしても、もう少し主要キャラの顔立ちにバラエティーを持たせるものだと思うのですが、どうしてこうなったのか。
……というわけでかなり険しい道のりになりそうですが、書く事書いたらだいぶスッキリしたので、むしろここからどうやって持ち直したのかを楽しみに、頑張ってみようと思います(笑)
今回、配信に期待していた80年代戦隊が無かったので、『電王』見ていたら久々に盛り上がった長石多可男分も吸収したいし(笑)


◆第2話「剣崎、無職になる」◆ (監督:石田秀範 脚本:今井詔二
ブレイドは辛くもバッタ怪人を倒すが、研究所は崩壊。剣崎とオペレーター女は、残された監視カメラの映像から、ギャレンさんが所長を連れ去った事を知る(意図的に残された不自然映像っぽいけど)。それから数日後……。
いきなり、自称フリーライター(無職)とお友達ライクに話しているオペレーター女(無職)。崩壊した研究所は、「上からの力」(笑)で数日で整地されたが、丁度あったトラックで解析できそうな機材を失敬して運び込んできたそうなんですが、あまりに強引で時間も整合性も吹っ飛びすぎ。
また、百歩譲って彼等が出会って数分で馴染んだにしても、劇中で初対面???の二人が前振りなしに気さくな会話を展開していて、またまた視聴者は置き去りです。なんかもう、大学時代に同級生だったとか設定つけてしまった方が、いっそ不自然ではないレベル。
そして失意の剣崎さん(無職)はいきなり、
「なあ、聞いてもいいか? おまえ、今まで人に裏切られた事、何回ぐらいある?」
と、訥々と、如何に自分が人の良い男か、を語り始める。
ここから一連の会話は、なんかもう、ギャグの世界で、突き抜けて破壊力抜群。
冒頭の戦闘後、突然、俺なんの為に働いていたんだろう……とむしろ視聴者が剣崎に聞きたい事でオペレーター女をなじり始めたり、ほぼあらゆる会話シーンで、登場人物の頭に虫が湧いているとしか思えない感じで、凄まじい。
そんな剣崎に、「いやー僕は何度騙されても人を信じ続ける人の方が好きだな−」と自称フリーライターが返し、お互い外でニヤニヤしあう男二人(気持ち悪い)。
よく考えろ剣崎、その男は、君から得た情報で本を書いて一発当てる気満々なんだぞ!
君が騙しやすければ騙しやすいほど、その男の思う壺だ!
その時、ニヤニヤする二人に、オペレーター女から凶報がもたらされる。起動したアンデッドサーチャーが、近くの天文台に出現したアンデッドを探知したのだ。しかし戦う意味を見失っている剣崎が出撃を渋り、それに平手打ちを食らわす女。
いきなり「貴方が傷ついているのはわかる」とか言い出す人は、120%信用できないぞ剣崎!
あと、「それがライダーの仕事じゃないの」と言うなら、
給料払え。
ブレイド天文台にやってきたツタツタアンデッドと交戦するも逃がすが、そこへやってくるカリスが女の子を助ける。
カリスのデザインは格好いい。
しかしホント、なぜみんな、中途半端茶髪なのか。
画面に3人並べると、「え?」みたいな絵になってしまって、演出も辛そう。
自称フリーライターが見事な似顔絵を披露し、第三のライダーの存在を知る剣崎と小太郎。ここでカリスが半年前にふらっと現れた謎の下宿人である事が判明しますが、「悲しい目をしていたから貸した」とか、洒落たつもりで書いているのかなー……(^^; このお姉さんが、自分に酔うタイプという設定なのかもしれませんが。
その後、喫茶店からの帰り道にブレイド&小太郎とツタツタアンデッドが遭遇し、ブレイドが自分の戦う理由を叫ぶものの、「仕事」「仕事」こだわっているけど、会社がないよ! という、反応に困る展開
勿論、そこで「仕事」と言わせる事でヒーローの持つ嘘くささを減じ、主人公自身もストレートにヒーローを語ってしまう恥ずかしさから解放されている、という作劇なのでしょうが、それが面白さに繋がっていないし、最初から崩壊しすぎ。……それとも崩壊したのは支社で、別にある本社から給料が振り込まれているのでしょうか? それならそれで、彼等を回収しに来ないのが不自然ですし、そんな事ないとは思うのですが。
普通に戦闘始まるとさすがに映像は悪くなく、ブレイド変身時に、カードの光をバリアに使ったりするのを、うまく戦闘の導入に組み込んでいるのは面白い。
最後は再びカリスがやってきて、アンデッドを撃破・吸収。カリスは近づいてきたブレイドを殴り飛ばし、ブレイドと小太郎の元には、オペレーター女から通信が届くのであった。脳波にコンタクト、とかバーチャルがどうこう、とか、何か譫言を申しております……。
物語の筋が酷い、という以上に、台詞が軒並み酷い、という未踏世界。
都合20分強で、これだけ頭の悪い会話が連続するという作品もなかなか見た事がなく、段々クラクラしてきます。
ホントどうしてこうなった。

心は仮面ライダー(会社夜逃げで無職)
元オペレーター(会社夜逃げで無職)
自称フリーライター(退職して無職) (※ただし土地持ち)
謎の青年(きっと無職)

どうしてこうなった?!