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『炎神戦隊ゴーオンジャー』感想8

◆GP−14「毎日ドキドキ」◆ (監督:諸田敏 脚本:會川昇
朝の忙しい時間にヒューマンワールドを覆う謎のピンクの靄、それに飲み込まれた人々はカマバンキの頭部の温泉郷に飲み込まれ、あらゆるやる気を無くして堕落してしまう。バイト帰りの範人もカマ温泉に飲み込まれ、釜と4人で戦う事になるゴーオンジャー。その戦闘中、通りすがりの中年男が温泉に飲み込まれてしまうのだが……
「なんだこのまやかしは……生ぬるい! かーつ!!」
気合いで桃源郷を破壊。
ゴーオンジャーは極楽気分の抜けない範人を欠いたまま必殺技を放つも釜を倒すには至らず、ケガレシアと釜は撤退。
黒「いいか、俺たちは戦士だ! 喜びも悲しみも、楽しみも気持ちよさも、全部昨日に捨ててきたんだ!」
て、え? そこまで?!という顔に青と黄がなった気がする。
「情けない! こんなのが人々を守るヒーローとは、来い!」
中年男は範人を引きずっていき、赤は意気揚々とその後を追いかけていく。男の名は、藤尾万旦。山奥で藤尾万旦ファイト自然塾を開く、まあちょっとした 社会不適格者 超人であった。ヒーロー魂の共鳴する所があったのか、何故か弟子面の走輔も参加し、精神を鍛え直されそうになる範人。当然逃げだそうとするが、入り口の所で眼鏡の美女(後頭部にバルブ)と遭遇し、方向転換、急に張り切り出す。彼女の名は、汚石冷奈(けがれいしれな)。ただの人間であるにもかかわらず蛮鬼獣の能力を破ったおっさんの強さの秘密を探りにやってきた、ケガレシアの変装であった。
前回も壺振り役で登場しましたが、ケガレシア様が人間体で登場。
顔出し女幹部コスプレ路線というのは非常に伝統的な流れですが、完全に今回、ケガレシア様を可愛くしようキャンペーンとなっており、スタッフの心を掴んでいるのが窺えます。
(あの人間は何を騒いでおるのだ……)
範人の盛り上がりがさっぱり理解できないケガレシア様、修行体験を経て、一つの極意を知る。
「極意は掴んだ。滝に打たれ、雑念を捨てるでおじゃる」
カマバンキ、早朝の滝に打たれるの図、は悔しいけど面白かった(笑)
昇る朝日を浴びて、
「悟ったー! ……ような気がする」
真理に到達してしまった釜は、範人の様子を見に来た青・黄・黒と山中で遭遇。満タンガンを跳ね返し、悟りパワーであっさり3人を撃破。温泉に吸い込む事に成功する。ボンパーからの連絡でこれを知った走輔は範人の首根っこを掴んで救援に向かおうとするが、範人は冷奈にドキドキ夢中。
ぞんがい本気らしく、貴女みたいな強くて美しくて清らか人に初めて出会いました……と直接秋波を送るが、途中で走輔に引きずられていってしまう。その姿を見ながら変装用の眼鏡を外したケガレシアは、相手が、かつて自分が踏みつけにしたゴーオングリーンであった事に気付く。
「妾をたばかっていたのでおじゃるなぁ。清らか、美しい、それはガイアークにとって死に勝る屈辱!」
種族的美的感覚の差で範人の言葉は賛辞ではなく罵倒に。変装を解いた怒りのケガレシアとカマバンキに挟み撃ちを受ける走輔と範人だったが、ドキドキフィーバー中の範人は自ら温泉に突撃。
「おまえの好きな温泉だぞ?」
「もー、僕は、冷奈さんとこに、早く戻りたいの!」
内部で変身してアックスで桃源郷を破壊し、強引に脱出すると、唖然とする赤、ぼんやりした3人に強制的に決めポーズを取らせ、ハイスピードで
「正義のロードを突き進む、炎神戦隊ゴーオンジャー!」
緑だけがやる気満タン、といういつもと逆パターン。緑は各自の武器を半強制で出現させると、ひとりスーパーハイウェイバスターで釜を撃破。更に時間短縮で、
「炎神ソウル、6体同時セット!」
格好良く空中に6つのキャストとソウルを放り投げる、が、
「バルバルーカ! あれ? 僕、スピードルだ! どるどるどる〜」
混ざる(笑)
そんな事になるのか。
肉体と魂が拒絶反応を起こすとかは無いようで、別々のソウルとキャストで巨大化する炎神達。ゴーオンジャーはソウル優先でそれぞれのキャストに乗り込み、強引にG6フォーメーションを発動。
ナレーション(キャリゲーター)「炎神ソウルとキャストが入れ違っていても、相棒と結ぶ心は同じ。これも一興と、お笑いくだされぇ〜」
キャリゲーターが初のナレーションでしたが、この状況を一番それらしくまとめられるキャラではあり、炎神持ち回りナレーションの特性も巧く活用。會川昇はここまで、サブライターとして絶好調だなぁ。
相変わらず圧倒的なG6は釜バンキをあっさり葬り去り、チェッカーフラッグ。慌てて道場へ戻る範人だったが、既に冷奈の姿は消え去っていた……。
「清らかだと……?」
最後は、水面に映った自分の顔を鞭で吹き飛ばすケガレシア、で幕。
4話の際の生身での絡みを拾って、ゴーオンジャーサイドとガイアークサイドの、初の個人の因縁付けとなりました。全員の初顔合わせが8話とちょっと遅かったのもありますが、そういえば3大臣はあまり前線に出てこないので、絡み自体が珍しい。エピソード自体は単発ギャグ回の流れでしたが、こういう人間関係の綾は、今後も活かしてほしい所。主役そっちのけで、最初に敵と因縁の生まれるキャラが緑というのは予想外もいい所でしたが(^^;
ここに来て4話連続の単発エピソード(脚本もうち3人は初参加)を挟んで、次回、新たなる強敵?!
この辺りの呼吸が実にまあ、読まれている?! みたいな作品ではあり(笑)