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どるふぃーーーん

ちょっとパッとしないので、気分転換に『星雲仮面マシンマン』13話を視聴。
脚本は杉村のぼる(杉村升)、監督は小笠原猛。
バンドーラ様に先駆ける事約8年、冒頭から、自ら開発した空飛ぶ自転車で空中飛行しているプロフェッサー・K! 彼は趣味の絵を描くために、荒廃した廃墟や嘆く子供など、空から自分好みの題材を探していたのである。
そんな狂気の天才を「芸術をこよなく愛し、わずかな暇を見つけてはスケッチに出かけるのが唯一の楽しみだった」と朗らかに解説するナレーション。
……いやその人が働いている時って、子供を泣かせる悪巧みを展開している時なので、暇な方がいいのですが。
カラスに襲われて地上に落ちたKは、自分と瓜二つの売れない彫刻家・井守蛇吉(天本英世・二役)と出会う。Kと井守は子供嫌いで意気投合し、子供達を苦しめつつ井守が優れた彫刻を作り出せるような邪悪な計画を練り上げる。
井守が「世界中の子供達を抹殺したい」モチベーションは、
「入選したい」「有名になりたい」。
いい年した老人が、己の名声に固執する姿の醜さが、無駄に色々なものを抉ります。
鉄人モンスの手引きで、誘拐した子供達を、ストーンマシンで固め、生きながら彫像にしてしまうという、猟奇展開。
しかしストーンマシンの特殊コンクリートは通気性が確保されており、固められた子供達は呼吸が可能なのだ、とどこか人道的なテンタクル(笑)
にしても、しばらく見ない内に鉄人さんは、健全な世界征服は諦めたのか……。
遂に念願の芸術作品をものにした井守だったが、マシンマンに嗅ぎつけられた事を知り、Kは様子見の為に彫刻をお蔵入りにするよう指示を出す。
だが、マシンマンがなんだ、展覧会の締め切りの方が大事だ! と激高した井守はKの首を絞めると、服装を変えてKになりかわる……と、一人二役を活かした若干トリッキーな展開。Kのふりをして鉄人に指示を出し、強引に生きた彫刻を出展した井守だが、それが金賞を受賞した事で、マシンマンに気付かれてしまう。
解放されたKの指示で彫像の回収に向かった鉄人はマシンマンと戦闘になり、思いきっり投げ飛ばされるヒロイン。ちゃんちゃんばらばらの末、鉄人は撤退し、マシンマンカタルシスビーム(邪悪な心を良心に変える光線)を受けて井守は真人間へと生まれ変わり、生きた彫刻にされた子供達も元の姿に戻るのだった。
最後は、真人間となった井守が子供と仲良くしているのを見て、これではまるで自分が子供と仲良くしているみたいで気持ち悪い、とKがくしゃみ連発、でオチ。
冒頭からカラスにつつき落とされたり、そっくりさんに手を貸したら首を絞められたり、今回はプロフェッサーKが割と被害者。
最近、00年代作品メインだったので、久々に80年代前半の作品を見ると刺激的です(笑) しかしこの作品で一番狂っているのは、プロフェッサーKではなく、どんな展開でも朗らかに説明し、朗らかにまとめるナレーションだと思われる。