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『炎神戦隊ゴーオンジャー』感想18

◆GP−32「秘宝ヲサガセ」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:武上純希
うつみ宮土理はぁ、キンキンの奥さんドリぃ!」
「かしコマドリ姉妹!」
模擬戦ではキタネイダスを押し込み、隙あらば有名人の名前ネタを突っ込んでくるテンション高い蛮鬼獣ドリルバンキが、ヨゴシュタインの命令で出撃。その目的は、ある人間から地図を奪い取る事。
かつてヒューマンワールドがダイナワールドと呼ばれていた頃――この世界の支配者であった恐竜を滅ぼした極めて強力な蛮鬼族・ホロンデルタール。その眠る場所が、地図に記されているのだという……。
最新の戦力ヒエラルキーに基づくと、

ゴーオンジャー >>>>> ゴーオンウイングス >> キタネイダス > ドリルバンキ

という何だか凄い事になってきましたが、ケガレシア様曰く、「傷心旅行から帰ってきたヨゴシュタイン作の蛮鬼獣は今までとひと味違う」との事。その上で、前回切って捨てた「せこいギャグ」連発なのが、今作らしい所です(笑)
山奥で捉えられたかすかなガイアーク反応の調査に向かったゴーオンジャーは、山中の掘っ立て小屋で貧乏自炊生活を行っている黒岩一家(父・息子・娘)と出会う。一家は半年前にこの山に住み着き、父親が宝探しに没頭しているのだという。
「時々居るんすよね。幕府の埋蔵金とか、戦時中の秘宝とか。辛い現実から目をそらして、非現実的な話に溺れる人って」
連、思わぬぶった切り。
身内にそういう人でも居たのか。
芋をかじり、夕飯のおかずに自分達で魚を釣る子供達の境遇に、無茶な親に振り回されて可哀想だ、と憤る軍平・連・早輝だったが、子供達は父親をかばう。黒岩父は、妻が死に、会社が潰れ、それでも子供達の夢をかなえる為に、宝を探しているのだと……。
その頃、非現実的で夢追いがちな走輔と範人は、「分け前はいらないから手伝いたい!」とロマンを追って、黒岩父に協力を申し出ていた(笑)
ドリーム体質の2人に自分と通じるものを感じたのか、協力を受け入れる黒岩父。黒岩父が探しているのは、地域の伝説に語られる、地下に眠る黄金の龍であった。骨董品屋で手に入れた地図を元に洞窟を掘り進めていた父だったが、その洞窟の前でドリルバンキが出現する。ガイアークの目的もまた、その地図と、地下に眠る存在だったのだ。
スピードル「こいつ喋り方が被っていて気にいらん!」
キャラ負けしがちな主人公属性の為、存外、喋り方にアイデンティティを依存していたらしいスピードル、己の存在感に危機を感じる。
変身した赤と緑だったがその攻撃は一切効かず、ドリルバンキは地図を奪うと穴掘り開始、洞窟の入り口を塞がれてしまう。そこに邪悪な気配を感じたウイングスが姿を見せ、気絶した父親を一度、掘っ立て小屋へ運ぶ事に。
須藤兄妹の第六感は、どうせ割といい加減に使うのだし世界観を崩しかねないリスクを冒してまで“能力”として明示する必要があったのか、と当初思っていたのですが、結果的には基本設定において「いつでも途中合流可能」な理由付けが存在する事で、導入から全員を出さずに済み、シナリオがすっきり。いい、とまでは言わないけど、人数多いの見越した上で考えた設定だな、と。
掘っ立て小屋で合流した7人は、お互いを思いやる親子の絆に、ガイアークから地図を取り戻す事を約束。父親の情報により、近くにある別の古い入り口を使って地下へと向かう。
この古い入り口のところでユーモア狙って微妙に外した掛け合いがあるのですが、父親がその入り口を使わなかった理由――ないしゴーオンジャーでないと使えなかった理由、が特に描写されなかった為、どうもメリハリにかける展開に。深い縦穴になっていて7人でないと降りられない、とかそれぐらい挟むだけで違ったと思うのですが。
7人は地下でドリルバンキと遭遇、先制のW必殺技を放つが、あっさりと弾かれる。だが、ドリルの弾いた二つの衝撃波が空洞の奥の壁を崩し、その奥から黄金の龍が姿を見せる!
これで目的達成したドリルバンキ、いきなりの巨大化。
モニターしていたボンパーさんが何故か微妙に楽しそうなのですが、ドリー・ファンクが好きなのか。
炎神王G9を近寄らせないドリルバンキのパワーに、ゴローダー発動。ゴローダーキックでひっくり返した所にゴローダーストライクを放つが、衝撃で目覚めた龍が地上に出現し、それを弾き返す。
前年のヒット作に乗っかったのか、龍、その正体は、線路を生み出しながら場所を選ばずに走る3両編成の巨大な列車であった。しかもその先頭車両に輝くのは、炎神エンブレム。
黄金の炎に包まれて走る列車の突進を受けてG9は倒れるが、列車はドリルバンキにも攻撃を仕掛け、ドリルは撤退。そして謎の列車はそのまま虚空へと走り去って行くのであった……。
黒岩一家は空を走り去る 銀河鉄道 龍の姿を見て大満足。黄金の龍を手に入れる夢はかなわなかったけど、本当の宝は家族、と東京に戻ってやり直す事を決意する、というオチ。
番号ついているので明らかに新炎神の3体は、外観がマンモス・ティラノザウルス・トリケラトプス。龍は龍でも、恐竜だった! 勿論、マンモスは恐竜ではないですが、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』にマンモスレンジャーが居るので、東映戦隊的には、マンモスは恐竜です、はい。
それに電車モチーフを加え、恐竜+電車という、メインクラスのネタを二つ重ねた豪華仕様。くしくも2013−2014の戦隊と重なっていたり。
果たして、謎の恐竜列車はゴーオンジャーにとって敵か味方か、ここから炎神また3体増やすのか、そしてガイアークは今回も戦力強化の筈が新たな敵戦力を呼び込んでしまうのか。
次回、な、なんかまた凄いのが……。