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『特捜戦隊デカレンジャー』感想19

◆Episode.27「ファンキー・プリズナー」◆ (監督:坂本太郎 脚本:荒川稔久
美術館を内部から竜巻で吹き飛ばしてお宝を強奪するという、豪快な強盗、バリゲ星人ミリバルが登場。現場に駆けつけるデカレンジャーだが、ミリバルの竜巻攻撃に手も足も出ない。
温帯低気圧なみの、弱さだなぁ」
こと戦闘力に関しては、デカブレイクの落ちっぷりはホージーさんのパーフェクト並のきりもみ急降下。
これが、4分の1ブルーの力か……!
逃亡したミリバルは大型台風並のパワーを持っているが、一度巨大な竜巻を発生させると30時間はエネルギーを溜める必要が生じる。何とかその間にミリバルを探し出そうとするデカレンジャーは、現場の遺留品をジャスミンがサイコメトリし、かつての仲間、ワンデ星人ニワンデの存在が捜査線上に浮上。ジャスミンとテツは服役中のニワンデから情報を得ようと、デカバイクで監獄衛星アルカポへと向かう……。
ニワトリっぽい宇宙人・ワンデ星人ニワンデの声は、津久井教生
デンワニデンワ。
世界が、浦沢時空に支配されていく……!
獄中で腕立て伏せを行い、一目見るなりジャスミンをナンパするなどふざけた態度のニワンデだが、ジャスミンのテレパシーで心を読む事ができない。ジャスミンとテツはニワンデを連れ、地球でミリバルを捜査する事に。
「俺のデカとしての勘が、そこは近いと言ってるぜ!」
ミリバルは回転するものが大好き……というニワンデの言葉で、回転寿司、綿菓子、かき氷、コインランドリーに風車、そして観覧車、と振り回されるテツとジャスミンだったが、地球人に偽装して遊園地のアトラクションでぐるぐる回る不審な男を遂に発見。逃げ出した男をそれぞれが追い、急にシリアスな口調でミリバルに話しかけるニワンデ。
「俺たちには美学があった筈だ。おまえはそれを捨てたのか! 宇宙盗賊としての、誇りを!」
実はニワンデの軽い態度は全て偽装であり、かつての弟分であったミリバルを説得し、自首させようというのが真の目的であった。しかし既に凶悪犯罪者として罪を重ねるミリバルはそれを拒否し、ニワンデを攻撃。駆けつけたテツが逃げたミリバルを追い、ジャスミンはニワンデを治療しながらその真意を聞く。
――かつてニワンデとミリバルは、あくどく儲ける商人などから金を盗み、それを自分達と同じ境遇の貧しい孤児らに分け与えるという、義賊を気取る宇宙の盗賊であった。ミリバルが破壊役、ニワンデが余計な被害を出さない為のバリア役。決して殺しはしない主義の2人だったが、ある日ミリバルが警備員を殺害してしまう。その罪を償おうと敢えて逮捕されたニワンデだったが、ミリバルは刑務所を脱走。なんとかミリバルを説得しようと考えていたニワンデだが、欲望に狂ったミリバルは、既に引き返す気のない凶悪犯となっていたのである。
「ほっといたら逃げるかもしれないぜ」
「貴方はそんな人じゃない」
逃亡防止用の電撃首輪を解除したジャスミンはテツがミリバルを追い詰めた現場へ向かい、デカレンジャー合流。ブレイクの久々の活躍もあってミリバルを追い詰めるが、後一歩のところでミリバルがエネルギー回復。強烈な竜巻攻撃によって、全員が変身解除されるほどのダメージを負ってしまう。ブレイクともどもデカレンジャー壊滅が迫るその時、強力なバリアがミリバルの体を包み込む! デカレンジャーを助けたニワンデはテツの腰から光線銃を抜き取ると、身動きできないミリバルに向けて銃を撃つが、咄嗟にその壁となり、撃たれるジャスミン
「駄目よ、あいつを倒して、自分も死のうなんて……」
「なぜわかった……心のバリアは、解いていないのに」
「そのくらいわかる。貴方を見てれば」
茉莉花……」
通常「ジャスミン」呼びの中、ひとり「茉莉花」呼びなのが実にポイント高く、おいしい。
ジャスミンは罪を重ねてでもケジメをつけようとしたニワンデから銃を取り上げるが、その間に最大エネルギーを溜め込んだミリバルがバリアを破壊して巨大化。対するデカレンジャーは、容赦なく最初からスーパーデカレンジャーロボ・ビルドアップ! 変に旧ロボが苦戦する尺を取るより、いっそ潔くてよろしい(笑)
「バリゲ星人ミリバル! 48の惑星における窃盗と大量殺人の罪で、ジャッジメント!」
強力アリエナイザーのミリバルだったが、当社比4倍パンチのラッシュ、ガトリングパンチによりデリート。
「これにて一件コンプリート。罪を生まないのもまた使命」
「ありがとう、茉莉花……」
ニワンデは再びアルカポへと収監されていき、ジャスミンはいずれ刑期を終えたニワンデが、正しいやり方で孤児達を救っていく事を祈るのであった。
前半のギャグキャラから一転、後半のシリアスな二枚目演技まで、安定と信頼の津久井教生無双。
スタッフもほぼ、「津久井さんに任せれば大丈夫」みたいな感じ。
また、ニワンデがバリア使いであり、剣と剣ではなく、剣と盾のポジション、というのは強力なアリエナイザーの描き方として面白い手法でした。


◆Episode.28「アリエナイザー・リターンズ」◆ (監督:竹本昇 脚本:武上純希
空になったオフィス……デジタル空間に取り込まれた人々……かつてデリートしたケバキーアの時と同様の手口のアリエナイザー犯罪が発生。ホージーによる犯行パターンの分析から想定される次の現場に向かったバンとテツは、パソコンの中に吸い込まれながらも子供を守ろうとする母親の姿を目にし、テツはその姿におぼろげな記憶しかない自らの母の死を思い出し、激高する。
一方、ケバキーアを探す残り4人の前に、これもデリートした筈のベイルドン、そしてカーサスが次々と姿を見せる。合流した6人が次に見つけたのは、フィギュア化した人間、そしてダゴネール……と、各メンバーメイン回のアリエナイザーが次々と出現。アジトとおぼしき部屋に踏み込んだ6人が目にしたのは、各事件の証拠品。そして壁一面に貼られた、ある犯罪者に関する新聞記事であった……。
無人の部屋に無意味に冷凍ピラフが置いてあるというのは、非常に不気味な感じが良く出ました。新聞記事はベタなサイコ演出ですが、各証拠品とのミスマッチが面白い雰囲気に。
新聞記事が指し示すアリエナイザーは、スペキオン星人ジェニオ。鏡の中に生きたまま人を取り込み、数千人を生きたポートレートに変えた凶悪にして芸術肌の天才犯罪者であった。2年前にテツによって逮捕されたが、その能力が解析できていないためデリートされずに収監中であり、今もなお数多のアリエナイザーから尊敬の念を集めているという、恐るべき宇宙犯罪者……そしてまた、テツの両親の仇でもあった。
再び姿を見せた4人のアリエナイザーはジェニオと関わりがあるのか? そしてあの時、炎に包まれながら母はなぜ自分に向けて微笑んでいたのか。事件の真相を掴む為、また、己の過去と向き合う為、テツは一人、ジェニオに話を聞く為に監獄衛星へと向かう。
前回、ちょっと無理をしてデカバイクでアルカポ往復をしたのは、今回と連動した前振りだった模様。
光を反射するものなら何でも入り込んで脱獄可能というジェニオへの対策の為、光り物を全てテープで多い、暗く重苦しい牢獄の中で悠然と構える天才犯罪者と対面するテツ……とこれは、『羊たちの沈黙』オマージュか。
「あの4人とおまえは、何か関係があるのか?」
「答えてやってもいいが、その前に、君も私の質問に答えるがいい。15年前、両親の最期は覚えているか?」
幼かったので詳細は覚えていない……としながらも憎しみと痛みを抑え、出来る限りの答を返したテツに満足したジェニオは、自分を崇拝する犯罪マニアから送られてきたファンレターの束を取り出す。ジェニオが犯人候補として名を上げたのは、パウチ星人ボラペーノ。一個の細胞さえあれば、どんなアリエナイザーにも変身できる宇宙人。
だが、スペシャルポリスによるデリートは、一片の細胞すらこの世に残す事を許さない筈……。
「完全という言葉は、神にしか使えないものだよ」
ホージーさん、全く知らない所で落とされてますよ!!
ボラペーノが細胞を手に入れた秘密……それは、アブレラとアリエナイザーが交わした契約書に残された血判からだった! とここで久々登場のエージェント、渋い活躍。
ジェニオの挑発を受け、ボラペーノの次の動きを推理したテツは地球署に緊急連絡。ボラペーノの犯行パターン、それは、この数ヶ月の間に地球で発生したアリエナイザー犯罪の順であった。
今作、キャラ話のローテをしっかり組んでいるので、各キャラ話からチョイスすると、そのまま時系列順になる、というのは巧いステルス。
意識的な模倣犯であるボラペーノが次に変身するのは、ザムザ星人シェイクに違いない。ならば狙われるのは“バンのお友達”のマイラだ、とデカレンジャーは急ぎマイラのマンションへと向かう。
情報を入手し、退出しようとするテツだったが、その背にジェニオが声をかける。
「母親の言葉を思い出せないと言ったねぇ。知りたくないかい、坊や。ママの最期を――」
地球では、テツの推理通りにやってきたシェイクをレッドがムーンサルトショットで撃退。ボラペーノは次々とアリエナイザーに変身し、最後は全身黒タイツというその姿を披露する。
特性を逆手に取った省コスト、といえばいいのか(笑)
「どうだい、僕の犯罪ショー、素晴らしかっただろ」
あくまでも崇拝するジェニオに見せる為に犯罪を行うボラペーノは、愉快犯的な性格を併せ持ち、ひたすら楽しそう。そしてコミカルな見た目とは裏腹に、予想外にアクロバティック。……動きやすいので。黒タイツアクションがアクロバットで面白かったのでそのまま進んでも良かったのですが、ボラペーノはデカレンジャー対策として細胞を手に入れていた、あのアリエナイザーへと変身する!
「宇宙最強のアリエナイザー……リバーシア星人・ブリッツ!」
5人を圧倒するかに思われたコピーブリッツだったが、如何にデカレンジャーといえども、再生怪人に負けるほど落ちぶれてはいなかった。超必殺技を打ち破ると、新フォーメーションでブリッツを撃破。
「おまえさんのコピーは完全さ。でも、デカレンジャーは進化してるんだ」
同じ技は二度通用しないメソッドによりコピーブリッツを破られたボラペーノは、怪重機ゴッドパウンダーを起動。
カマシンの出撃シーンでは、最近出番の無かったマーフィー、モブ気味に登場(笑) そういえばマーフィーの初登場は竹本監督回なので、これは監督の愛か。
ゴッドパウンダー相手にデカバイクロボ無しでは苦戦必至かと思われたデカロボだったが、相手のパンチを利用すると、綺麗な背負い投げで柔よく剛を制す。そしてタックルをかわして蹴りを浴びせると、倒れた所に腕ひしぎ十字固め・ジャスティスホールドを極め、着ぐるみロボバトルの限界に挑戦(笑)
「パウチ星人ボラペーノ、様々な凶悪犯に変身し、コピー犯罪を犯した罪で、ジャッジメント!」
「どっちだろ、どっちだろ」
ノリのいいボラペーノだったが、判定は、×。
「あ、がっくし」
ジェニオによると、宇宙警察の把握していない犯罪が相当数あるそうですが、余罪の追及とか細かい事は脇に置いておいて、フォージャスティス。
ボラペーノはジャスティスフラッシャーでデリートされ、人々も無事に元に戻って事件は解決。
「これにて一件コンプリート。やったぜ、テツ」
その頃、アルカポのテツは、ジェニオから15年前の真実を聞いていた。
15年前の夜……へまをして宇宙警察に追われていたジェニオは、逃走中に遭遇した車を吹き飛ばし、破壊。その車に乗っていたのが幼かったテツと、その両親であった。父は車のひっくり返った衝撃で即死。瀕死の母親は薄れゆく意識の中で、側に居たジェニオを救助の人間だと勘違いしてテツを托し、死にゆく物の美しさに見とれていたジェニオは思わずテツを受け取り助けたのだった。
ジェニオの言葉におぼろげだった記憶を刺激され、今際の際の母親の言葉を思い出すテツ。瀕死の母親はそれでも微笑み、テツを愛している事を伝えていたのだ。甦った記憶に思わず涙がこぼれ……その反射を利用してジェニオは脱獄する。
「また地球で会おう、坊や!」
かくて脱獄に成功してしまった稀代の犯罪者。デカレンジャーはこの危機を乗り越える事が出来るのか。
というか、特凶降格の危機!
おまけコーナーは、今回登場したアリエナイザーの数を答える早押しクイズ。
答がわかったのに敢えて早押しボタンを押さず、ホージーさんに回答させるジャスミン女神を見た。