はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2023〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『炎神戦隊ゴーオンジャー』感想25

◆GP−41「育児ノススメ」◆ (監督:加藤弘之 脚本:宮下隼一)
飛行訓練中に機体にぶつかった奇妙な卵を温めるトリプター。中から生まれたのは、室内犬ぐらいの大きさの、カエルに似た奇妙な生物。その泣き声は高周波となって須塔家のリビングを破壊し、大翔は思わず生物を連れて、帰宅した美羽から逃げ出す。インプリンティング効果か、奇妙生物に懐かれた大翔は、泣き声が周辺に被害を及ぼさないように面倒を見ている内に、買い出し帰りの走輔と連に出会い、ぎんじろうへ。
奇妙生物が如何にも見た目愛らしいと、可愛がって当然になってしまう為、そこのギャップ狙いのデザインになるわけですが、近年は「きもかわいい」というジャンルが発生しているのが難しい所。
そんなキモカワ生物の主食が野菜である事が判明し、ぎんじろうで餌をやっている内に何となく愛情を抱きはじめる大翔。ぎんじろうの中でキモカワに笑顔を浮かべるその姿に、拗ねるトリプター(笑)
そこへポエールソウルが現れ、生物の正体が、ストーミーワールドの住人・ワメイクルだと判明する。今は幼いが、成長すると危険な力を発揮するらしいワメイクル……ウガッツが何かを探しているのを目にしていた走輔と連は、背後にガイアークの陰謀があるのではないかと推測。
「ちょっと、兄来なかった!」
そこへ更に、怒りの美羽がやってくる。
ワメイクルについて大翔に確認しようとバスを取り囲んだ結果、逃げ出したワメイクルがウガッツに確保されてしまう。ウガッツはワメイクルを刺激し、キモカワ生物は人間大に巨大化、そして凶暴化。大翔にさえ躊躇無く攻撃を加え、その泣き声はより強力な高周波となってビルを破壊していく。
「もはや誰にも奴を止められんゾヨ」
「そしてトドメに、あれが来るでおじゃる」
成長したワメイクルの脅威は、その高周波攻撃に留まらなかった。その泣き声は次元の亀裂からストーミーワールドの竜巻を呼び出し、街を大破壊。
よくある不思議生物(特に赤ん坊系)の高周波攻撃かと思いきや、もう一押しあるという、念の入った破壊作戦。
他力本願だけど。
「チビ……いや、ワメイクルは俺に任せろ」
大翔は美羽・連・早輝にある物の開発を頼み、走輔・範人・軍平には、強烈王と頑張王で竜巻を防ぐように指示。自らは、チビに顔を見せるために生身のまま、ウガッツの軍団へと立ち向かう。
ヘルガイユ宮殿から大臣ズがウガッツに指示を出すなど今作としては珍しいシーンもあり、蛮鬼獣不在というのもあるのでしょうが、今回はウガッツ大活躍で、隠れウガッツ回か。
「たとえ、誰だろうが、この世界を壊し、汚すやつは、俺が許さん、絶対に許さん」
大翔は全てのウガッツを生身で蹴散らし、ワメイクルに呼びかけるが、しかし攻撃は止まらない。
「もしもチビ、おまえをこの手で……倒さなければならないなら、この俺が、この手で……――ゴーオン」
大翔はゴールドへと変身し、ワメイクルを押さえ込もうと格闘戦。そこへ銀・青・黄により注文の品が届き、いっけん銃のようなものを手にしたゴールドは、その中の緑の液体をワメイクルの口に注ぎ込む。
「腹減ってたんだろう、チビ」
それはいわば巨大なほ乳瓶であり、中に入っていた液体は大量の野菜ジュースであった。
「ちゃんと鳴き声を聞き分けたってわけね、兄」
しかしまたもウガッツの集団が現れ、怒りのゴールド、ミッション5で瞬殺。またも泣きだしそうになるワメイクルだが、兄、捨て身の変な顔で大翔の事を思い出し、元のキモカワ生物に戻るのであった。これにより竜巻の襲来も落ち着き、強烈王と頑張王が次元の亀裂へ必殺技を放ち、よくわからないが塞がる。チビもまた、兄の説得を受け、自分の世界ストーミーワールドへと帰って行くのだった。どうやって? と思ったら、なんか光って強引に帰りました(^^;
青「我が子の旅立ちを見送る、オトンすね」
連、オカンポジションは譲らないアピール。
緑「わ、凄い! オトンとオカンが、揃った!」
結果、夫婦成立。
赤「ゴーオンジャー、オカンと俺らと、時々、オ・ト・ン」
金「ふざけるな」
奇妙な生物との交流、クールキャラの意外な一面、それを一生懸命開発する必要があったのかという腰砕け気味の秘密兵器による解決、と恐らく意図的でしょうが(さすがに意識しないとこうならないと思う……多分)、たまにはこういうノリもどうでしょう的な80年代テイスト強めの1本。
「どうなることかと思ったが、これにてミッションコンプリート。続きは、ぎぃーん、またの話だ」
淡々とナレーション担当するジェットラス(率直に、あまり興味なさそう)が、本編に出てこないのが良し(笑)
この後、シリーズのローテ監督として活躍していく加藤監督は、戦隊では長く助監督として参加しており、監督としては前年の『獣拳戦隊ゲキレンジャー』に続いての演出担当との事(監督デビューは、『燃えろ!!ロボコン』)。
次回、引き続き80年代テイストで狙われた学園からお送り致します。