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『特捜戦隊デカレンジャー』感想32

◆Episode.43「メテオ・カタストロフ」◆ (監督:坂本太郎 脚本:荒川稔久
非番の日、結婚を控えた妹と買い物中のホージー。何か奇妙な声を聞いた気がしてデカベースへ連絡を取ると、横から通信装置をかっさらわれる。
「伴番さんも来て下さいね、あたしの結婚式」
「え?! 呼んでくれるの?!」
「勿論ですよ。ボスや他の皆さんも是非」
結婚式場にボス、は凄い絵になりそうです……(笑)
ホージーが通信を切断した後デカ部屋では、ホージーさんは結婚式で絶対泣く、で全会一致。
……うんまあ、泣くね。
「お兄ちゃん、どうして伴番さんにきつくあたるの? 楽しそうでいい人じゃない」
「知ってるだろ。俺は昔から、お調子者が嫌いなんだ」
閃きを頼りに後先考えずに無鉄砲に突っ走るバン……命が幾つあっても足りないそのやり方は、とてもプロとは呼べない、と久々に切って捨てるホージー
「でも仲間なんでしょ?」
「俺はそう長くあいつの仲間じゃいられない気がする」
「え?」
「なんとなくな」
怪しい電波が探知され、出動したメンバーはホージーと合流。何故か現場に向かった5人の前で仁王立ちする足のカットだったので、ここで新たな敵でも出てくるのかと思ったら、ホージーさんでした。そして揃った6人の前に姿を見せるのは、コウモリの羽ばたき。
ごきげんよう諸君」
「エージェント・アブレラ!」
「覚えていてくれて光栄だよ、可愛いこちゃん」
いきなりのナンパ。
ウメコは変な生き物にモテるけど、ジャスミンはアリエナイザーにモテるのか。
「怪電波を出しているのはおまえか?!」
「いーや。君たちに大宇宙の、ある伝説を教えに来たのさ」
思わせぶりな事を語った所で地下から出現する、巨大なブラウゴール。前回ラストにちらっと登場したもう一匹のブラウゴールは、前回暴れたものより成長しているという事か、口が二つになっていたりするデザインが秀逸。
「もう一匹居たのさ――そして今の鳴き声が怪電波の元」
ブラウゴールの鳴き声は、餌であるグロンチウムを含んだ隕石を地球に向けて呼び寄せる。前回、デカレンジャーの活躍によって軌道を変えた筈の隕石は再び地球に接近・激突し、その際に生じた莫大なエネルギーが地底で眠るブラウゴールを大量に繁殖させる……。
「地球は全滅するだろうが、私はブラウゴールを売りまくって大もうけさ。ははははは」
どうやら度重なる宇宙警察の妨害が仕事に差し支えてきたアブレラさん、長期的にコツコツ稼ぐのを止め、短期的な投資で一気に利益を稼ぐ方針に変更した模様。……商人としては、赤ランプが点り始めました。
そんなアブレラさんですが相変わらず、手先の動きと台詞回しで格好良く見せていて、素晴らしい。あと今更気付いたけど、マントの下はウルトラマン配色なのだなぁ。赤と銀の分量は逆だけど。
アブレラは高笑いと共に姿を消し、ブラウゴールを止めるべく、スデカロボがビルドアップ。前回ブラウゴールを星へ還したガトリングパンチからダイナマイトアッパーのコンボを直撃させるが、より成長したブラウゴールには通用せず、叩き伏せられた上に地底への逃亡を許してしまう。
ブラウゴールの呼び声により急速に軌道を変えた隕石は既に地球に近づきすぎており、もはやブラウゴールを倒してでも隕石の地球への衝突を止める事はできない。このままでアブレラの目論み通り、地球はブラウゴールの養殖場になってしまう。
「でも、隕石の衝突を阻止する方法は、ありますよね?」
「…………一つだけあるわ」
それは、至近距離からのデカウイングキャノンによる砲撃。その破壊力なら巨大隕石を宇宙空間で破壊する事が可能だが、一歩間違えればデカウイングロボが隕石と衝突して粉微塵となる、極めて危険な作戦であった。
あまりの危険性に、珍しく苦い表情で言いよどむスワンさん。そのスワンに、ホージーが問いかける。
「スワンさん、デカウイングロボを1人で発進させる事は可能ですか?」
「……ええ。オートコンバインモードを設定すれば」
「ボス、俺が行きます」
デカウイングキャノンの射撃オペレーションに最も精通を自負するホージーが、この決死の作戦に名乗りをあげる。
「俺も行きますボス!」
「俺1人でいい」
バンも加わろうとするが止められ、結局、隕石破壊作戦はホージー単独、残りのメンバーで、地球で暴れるブラウゴールに挑む事になる。
デカウイングキャノン・スーパーファイナルバスターのエネルギーが積めるのは一回分。その一撃で、確実に隕石の重心を撃ち抜かなくてはならない。
「確実に仕留めます。その為に磨いてきた腕です」
「お願いね。地球のために、必ず成功させて」
「ロ」
「それから。……絶対無事に帰ってくるのよ、ホージー
途中で遮るスワンさんが、格好いい。
街にブラウゴールが出現し、出動するメンバー、そして宇宙へ向かうホージー
「ホージーさん!」
「ん?」
「帰ったら、焼き肉屋さんで祝杯あげようね」
わざわざ念入りに死亡フラグをたててあげる、ウメコの優しさ(笑)
正直、割と洒落にならない殺意を感じました。
地球を救うべく、二手に分かれて出撃する6人。ところが……
「……あれ? バン乗ってる?」
「勿論乗ってるぜ。デカウイングロボにな!」
いつの間にかバンは、パトウイングに乗り込んでいた。もはや地球に引き返している時間はない。ホージーとバンで隕石破壊作戦に挑む事となり、地上のブラウゴールには4人がライディングデカレンジャーロボで攻撃を仕掛ける。
結局『デカレン』メカは、デカレンジャーロボ/ライディングデカレンジャーロボが一番格好いいなぁ。デカロボは戦隊歴代の中でも、かなりお気に入り。ライディングは初登場時の気合いの入った特撮で、好印象が強い。
スデカで負けたので、2体で挑んでみるデカロボとデカバロボだが、隕石の接近でますます巨大化していくブラウゴールは凄まじい力を振るい、地球署は切り札・デカベロボを起動する。一方、デカウイングロボも迫り来る隕石の目前に到達し、デカウイングキャノンへと変形。近づく隕石の引力の影響で照準が定まらない中(これは宇宙っぽくて良かった)、2人の強力でなんとかスーパーファイナルバスターを隕石の真芯に直撃させる。
――だが。
迫り来る隕石の質量は、スワンの計算をも超える非常識なものだった。赤く輝くコアを露わにしながらも、完全には破壊されずに地球へ落下しようとする隕石。もはや打つ手はないのか……考え込む2人は、パトウイングによるコアへの体当たりを思いつく。失われるのは自分1人でいいと、バンを帰して特攻しようとするホージー
「この作戦のリーダーは俺だ! 俺の命令に従え」
「わかった。……あばよ相棒」
だがバンは、ホージーよりも早く、自動操縦スイッチを押し、ホージーの乗ったパトウイングを強制分離。地球に帰還するルートへ発進させる。
「相棒は……美和ちゃんの結婚式出なきゃ駄目だろ」
「おまえ、どうする気だ!」
「一度くらいは、相棒って呼ばれたかったぜ」
「何言ってるんだ馬鹿!」
地球へ向けて飛ぶパトウイングを背に、残された砲身部分で、隕石へ向けて突撃していくバン。
「じゃあな…………相棒」
「戻るんだぁ!」
ホージーの絶叫は虚空に響き――そして、激しい爆発と共に、その背後で隕石は消滅する。
「バン……応答しろバン! バン! バぁン! ……馬鹿野郎。なんでだよ、なんでおまえが……」
死ぬのは自分で良かった。その筈だった……。
「俺の替わりは幾らでもいる。努力さえすれば、俺程度には誰だってなれる。……だがバン、おまえの替わりは簡単には見つからないんだぞ! 予定より早く特凶試験を受けたのも、今のままじゃおまえに負ける気がしたからだ。一度おまえと離れて、一回り大きな俺になって、もう一度再会したいと思ってた……。お前は……お前は俺にとって最高の…………最高の相棒だったんだぞ!!」
コックピットで男泣きにくれるホージー
クール系知性派キャラが熱血系無鉄砲キャラ(主人公ポジション)を認める時の黄金パターンですが、まあどうしても、こんな感じになってしまうのか。
ただ、「俺の代わりは幾らでもいる。努力さえすれば、俺程度には誰だってなれる」という部分は、通常なら受け手に(いやいや、居ないから)と思わせる部分なのですが、紆余曲折あったホージーさんの場合、(あ、自覚あったんだ……)みたいになりかねないのが、今作のちょっと困った所(笑)
そんな残念さには荒川さんも自覚と反省があったのか、以前に特凶試験でパーフェクトという優秀さを証明した事で、ようやく何とかこの台詞が効くようになっているので、ある意味でネタ回だった37話が、仕込みとして巧く機能しました。
地球上では、デカベロボが久々の戦闘シーンで、全身の武器アピール。そこへデカブルーの乗ったパトウイングが、隕石の破壊成功を報告する。
「しかしバンは……バンは……殉職しました」
全員に衝撃が走る中、ブルーはパトウイングで宇宙怪獣へ突撃。
「これは、バンの……俺の相棒の、弔い合戦です! 許さねぇ!!」
ひるんだ所で、デカベロボのヴォルカニックバスターが直撃。だが、それでも倒れないブラウゴール。もはやこの宇宙怪獣には、地球署の火力で打ち勝つ事は出来ないのか?!
「諦めちゃ駄目。三体のロボのエネルギーを、一つに合わせるのよ」
「だったらこれでやろうぜぇ!」
そこへ届く声……それは、キャノンに乗ったバン!
ここで流れ出すOP。
「おまえ、本当にバンなのか?!」
「嘘の俺なんか居ないっての」
あの時、隕石のコアを見たバンはそれが崩壊寸前ではないかと閃き、キャノンに乗って隕石に突っ込むも、超至近距離からのDリボルバーの射撃でそれを破壊。自爆体当たりを敢行せずに、隕石の破壊に成功して帰還したのだった。
「そんな発想……俺にはできなかった」
バンの閃きについては、冒頭に妹さんとの会話で伏線あり。またコアを見た時の表情にもちょと変化をつけています。
「ちょーっと熱かったけど、俺って天才かな、って思ったぜ」
「馬鹿野郎! ……おまえ」
「寂しかったんだろ、相棒」
「……んなわけあるか。相棒って言うな!」
「それ聞いたら、やっと地球に帰った気になったぜ!」
この台詞まで、普段よりかすれ気味に喋っていて、ここでいつものトーンに戻る、という演技・演出が秀逸。
「合体だ! トドメをさすぞ!」
デカロボ、デカバロボ、デカベロボがキャノンを構え、パトエネルギー、フルチャージ。
「「「オールスター・アルティメットバスター!」」」
地球署全ロボのエネルギーを集中した火砲の一撃が遂にブラウゴールを粉砕し、スワンさんも参加して、「ごっちゅう!」
最近、デカバロボの出番が露骨でしたが、年末商戦に大きな花火を打ち上げました。
おまけコーナーも、「オールスターは、いい事だ」(笑)
妹さんが連続登場だったので、オチは結婚式になるかと思ったのですが、焼き肉屋での打ち上げだったのは、予算とスケジュールの都合か(笑) 奥のカウンターに凄くわざとらしく、誰かが座って背中を見せているのですが、大柄に見える体格+焼き肉というと、稲田さんの特別出演しか思い浮かばないのですけど、真相や如何に。


◆Episode.44「モータル・キャンペーン」◆ (監督:鈴村展弘 脚本:武上純希
妹へのクリスマスプレゼントを買った帰路、ホージーは紅白クリスマス配色のアリエナイザーに襲撃を受ける。
「おまえ、デカブルーか」
「誰だ?」
「ソードアルタイル!」
と剣を構えて、撃った(笑)
「ボスのDソードベガに似ている!」
ホージーは変身し、早回しでの斬り合いの末、「メリークリスマス!」とアリエナイザーの剣が一閃し、倒されるデカブルー。妹へのプレゼントを踏みつけて迫るアリエナイザーは、変身の解けたホージーのS.P.Dバッヂを奪い取る。
「プレゼントは貰っていくぜ」
ホージー気絶、でOP。
重傷のホージーは意識不明のまま緊急治療を受け、パトロール中のセンちゃんとウメコに連絡が行くが、そこにも現れる紅白半魚人。2人はSWATモードになるもざっくりと倒され、やはりバッヂを奪われてしまう。
「さすがビスケス、いい仕事だ」
3人を襲撃したアリエナイザー・ビスケスを雇っていたのは、前回の邪魔が腹に据えかねた様子のアブレラさんであった。
「奴等の面目を潰してやらねば……気がすまん!」
ちょっと、小さくなってきた(笑)
「ふん、俺は復讐できればいい……あの男に」
怒りのデカベースでは、倒される前にセンちゃんが送ってきたデータから、襲撃犯が判明。
ボス「ボクデン星人ビスケス!」
それは、惑星から惑星を渡り歩いて腕の立つ剣士を襲い、999人に勝利・殺害している宇宙の道場破りであり、ボスにとっては因縁浅からぬ人物であった。
そこにヌマ・O長官から通信が入り、奪われたS.P.Dバッヂが宇宙ネットで曝され、「宇宙警察なんか怖くないキャンペーン」が展開されているという情報がもたらされる。
器の小さくなったアブレラさんですが、いい感じの嫌がらせだ(笑)
「胸に輝く階級章は我らの誇り。これは宇宙警察への挑戦だ」
もう本気で滅殺しちゃうよ? と増援を派遣しようとする長官だが、ボスはそれを断る。
「これは地球署の問題です。地球署の力で解決します」
長官の承諾を受けたボスはバン・ジャスミン・テツに待機を指示し、1人で出撃。
「ボスはいったい何を考えてるんだ」
さっき、「地球署の問題」って言ったばっかりなので、それはさすがにバンでも思います。そんなバンの代わりに、逸るテツが、命令違反で単独出撃。ホージーが襲撃された現場を探っていた所、ビスケスの襲撃を受ける。
「少しはやる男がいたようだな」
誉められた!
だが、「ソニックハンマー!」で突撃した所に目潰しを喰らい、メリークリスマス。ビスケス必殺のアルタイルスラッシュを受け、金バッヂを奪われてしまう。
えー……それをネット公開などされた日には、チーフに処刑されるの確定なんで、マジ勘弁して下さい。それだけは本当に、勘弁してやって下さい。
そこへやってくるボス。
「久しぶりだな……兄弟子」
「ビスケス……貴様よくも俺の部下達を。汚い手を使って!」
「最初に汚い手を使ったのはおまえだぁ!」
ボスが自分の父親を騙した……と罵るビスケス。ボスとビスケスはかつて銀河一刀流の同門であり、2人の剣の師匠が、ビスケスの父親だったのである。
「おまえのせいで道場を継げなかった俺は、素浪人として生きていくしかなかったんだ!」
ボスが父親をうまく転がして免許皆伝を受けた為に、自分は落ちぶれたのだと逆恨みするビスケスを、それは勘違いだと否定するボス。
「心なき剣はしょせん殺人剣。銀河一刀流の奥義に、貴様の剣はほど遠い! Dソードベガ!」
ボスはデカマスターへと変身、2人は切り結び、ぶつかり合う二つのスラッシュ。3人のデカレンジャーを倒し、卑怯な戦法の上とはいえブレイクにも勝ったビスケスだったが、マスターとの力量差は歴然で、深傷を負って膝をつく。
「ボクデン星人ビスケス! 決闘を装い999人の剣士を騙し討ちし、殺害せし罪で、ジャッジメント!」
デリート許可は下りる、がしかし……
「俺を斬ったら、死んだ親父が悲しむぞ」
「……」
ビスケスの命乞いに、マスターは修業時代を回想する。師匠から、あんぽんたんだけど可愛い息子なんで、何とか導いてやってくれ、と頼まれた記憶に切っ先が鈍った隙に、目潰しを受けたマスターはビスケスの反撃を受けて倒れてしまう。
「兄弟子は相変わらず甘いな!」
「ビスケス、貴様そこまで落ちたのか」
「ほざけぇ!」
奪われるバッヂ、にこやかにそれをキャッチするアブレラさん。
「無様だな、ドギー・クルーガー
これでキャンペーン大成功で、宇宙警察恐るるに足らずと地球にアリエナイザーが沢山やってきてウハウハだ!
どこがクリスマス回で何がキャンペーンなのかと思ったら、アブレラさんのクリスマスキャンペーンだったという、予想外のオチ(笑)
階級章を返して欲しければポイント999まで来い、と言い残してアブレラとビスケスは去って行き、なんとかベースに戻ったボスは治療を受ける。ボスは重傷、4人は意識不明。五体満足で残っているのはバンとジャスミン(と本当はスワンさん)のみ。罠に飛び込むにはあまりに戦力不足、と本部の増援を待つように指示を出すボスだが、バンとジャスミンはそれを拒否する。
「まだ2人残ってるんです。敵がどんなに強大だとしても、俺とジャスミンで必ず解決します」
「負けたらどうする」
「地球署の意地です! 必ず勝ちます」
「以下同文」
バンとジャスミンはボスを振り切って出撃していき、それをどこか楽しそうに見送るスワン。
「あいつら……無茶しやがって
「やっぱり貴方の部下ね。無茶は地球署の専売特許だもんね。貴方も本当は、もっと無茶したいんじゃない? ドギー」
今回、刺激的なOPから始まって、マスターの格好いい立ち回りなどAパートは面白かったのですが、段々と怪しくなっていく雲行き。
もともと、根本的にはひゃっはー系魔剣士ですし、アリエナイザーとの因縁もあったわけですが、今回のボスはさすがに言動も行動もいい加減すぎます(^^; 全体の事を全く考えないで動いているのに、誰もボスに説教しないので凄くタチ悪い(後で長官から減給処分とか下されそうですが)。最強系キャラは無茶した時に事態を解決してしまうから世界法則の中で許されるのですが、解決できなかったので、存在の説得力に物凄い傷がついてしまいましたし。
階級章を取り戻すべく、指定されたポイントに向かったバンとジャスミンを待ち受けるビスケス、そしてアブレラ
「ではクリスマスキャンペーン最後のビッグイベントを始めるとしよう」
4人のイガグリ先生を筆頭に、出現する大量のメカ人間。
イガグリ先生の登場は、「ギャル・ハザード」以来か?
「随分と頭数だけは揃えやがったな! 行くぜ!」
突撃する2人はメカ人間を次々と蹴散らすがあまりに多勢に無勢、周囲を囲まれ、徐々に追い詰められてしまう。だがその時、メカ人間を貫くビームの閃光。
「地球署のスペシャルポリスは、おまえらだけじゃないんだ」
青、緑、桃が駆けつけて敵陣を切り払い、「置いてくなんてナンセンスですよ、先輩」とブレイクも戦線復帰。
「みんな……無茶しやがって
「無茶なのはお互い様だ、バン。おまえ達の無茶で目を覚まされたぞ」
最後にボスが姿を見せ、不屈の闘志を持った地球署7人のデカが集う。
「みんな! 地球署の意地をみせてやろう!」
うーん………………。
バンとジャスミンは無策突撃だし、ボスはともかく意識不明で呼吸器まで付けていた4人が何事もなかったように復活しているし、「意地」だけで全てを解決しているのが非常に困りもの。
この展開なら、4人はあそこまでの重傷描写をしないか、病室でバンが「地球署の意地です! 必ず勝ちます」と言った辺りで指がぴくりと動く、とか前振りが必要だったと思うのですが、全ての描写がその場その場のインパクト優先で、エピソードの中で繋がっていない。勿論これまでも「正義は勝つ!」で解決していた事はあったわけですが、意地と根性展開には、意地と根性展開なりの前振りと積み上げが必要であり、今回、それが全くありません。
ボスがデカマスターに変身し、5人もSWATモードを発動して、久々のフル名乗り。ブレイクとマスターも続けて名乗って、揃い踏みする7人。
「宇宙警察の権威を汚し、平和を乱す奴は、俺たち地球署のスペシャルポリスが許さん!」
前に出たマスターがずばっと見得を切るシーンは、完全に時代劇演出(笑)
アブレラさんの光線を合図に、双方突撃、火薬大盤振る舞いで、集団殺陣がスタート。先程の汚名返上とばかり、しれっとイガグリ先生を3体まとめてなぎ払うマスター。
「ビスケス!」
「この死に損ないがぁ!」
「師匠との約束は果たせぬが……今ここでおまえとの決着をつける」
Dソードベガと、ソードアルタイル、互いの必殺剣を構えて対峙する2人。
マスターvsビスケスの戦闘は、日本刀同士という事もあり、スピード感のある殺陣で、超格好良かったです。話はぐだぐだになってしまったので、見せ場はもう殺陣だけ、になりましたが(^^;
「貴様など、しょせん俺の敵ではない」
「黙れぇ!」
「それこそが、師匠が俺を跡継ぎにした最大の理由だ!」

……いやえーとそれは何でしょう、最初からわかりきっていた上に身も蓋もなさ過ぎるのですが、本人達の自称はともかく、やっぱりバリバリの殺人剣じゃないのか、銀河一刀流
ビスケス苦し紛れの目潰しを今度はあっさり回避し、斬撃の猛攻を浴びせるデカマスター
「この俺が……貴様などにぃぃ」
「銀河一刀流秘技・ベガインパルス!」
Dソードベガの刀身から光の剣が伸び、ビスケスを一刀両断。……どこかで見覚えがあると思ったらあれだ、イ○オンソードだ。
一方、メカ人間を蹴散らしてアブレラに挑む6人だったが、予想外に鍛えているアブレラさんは、ブレイクのパンチを軽く受け止める(笑) Dリボルバーの一斉射撃も効かず、衝撃波で吹き飛ばされた6人は、フォーメーション展開。
とりあえず囮にされるブレイク(笑)
その犠牲的活躍もあり、多段の連続攻撃がとうとうアブレラを捉え、階級章を取り戻す事に成功。ビスケスを成敗したマスターも参戦し、追い詰められたアブレラは、怪重機ビグドローワー2を召喚すると、自ら搭乗する。その前で、久々のクローラーモードから、デカベースロボ、超巨大起動。
なおスワンさんと一緒のコックピットで、マーフィーの生存が確認されました。
ビグドローワー2とデカベロボは激しく火線を交え、レッドの横に所在なげに立つブレイク! 最後はすっかりボス1人で撃つようになったヴォルカニックバスターがビグドローワー2のジェノサイドビームを上回り、怪重機は大爆発。アブレラさんは緊急脱出し、地球署への怒りを燃やす。
「おのれ地球署……もう許しはしないぞ!」
エージェント・アブレラの、辺境ウハウハライフに迫る最大の危機! 破産か、億万長者か、その商売の行く先はどっちだ?!
赤「アブレラめ……ここまで追い詰めたのに!」
青「地球の平和を取り戻すには、奴を一刻も早く倒さなければ」
緑「宇宙警察の名誉と威信にかけて」
黄「正義は必ず、勝つ!」
夜明け「はい、必ず」
桃「頑張らなくちゃ」
ボス「エージェント・アブレラを倒したその時こそ、勝利の雄叫びをあげるぞ!」
「「「「「「ロジャー!!」」」」」」
台詞も全然配分出来ていなくて、酷い(^^;
こうして、度重なる挑発行為がさすがに行き過ぎたのか、地球署の標的が確定したアブレラさん、めでたくラスボス?化。しかし何だろうこの、同時に漂うもう駄目だ感。
なんというか、仮に地球署を倒せても、宇宙警察から逃げ切れる気がしない。
互いの仕事の誇りを懸けた、戦いの結末や如何に。
最終盤を前に、42−44話で、ロボとスーツと地球署戦力大集合の大暴れ祭すなわちクリスマスキャンペーンだったわけですが、バンとホージーの絆を中心に描いた42−43話はともかく、マスターを軸にしたこの44話は、大崩壊。
殺陣が超格好いい以外は何の中身も無い話でした(^^;
恐らくこれ、過去の因縁に囚われたボスがミスをし、それをバン達がフォローする事で「俺の部下達はこんなにも育ってくれたのか」的な構造が狙いにあったのではないかと思われるのですが、明後日の方向に滑っていきました。
一番悪いのはとにかく、ビスケスの描写に一貫性が無い。
ブルーは一対一で一蹴
SWAT発動のグリーンとピンクも圧倒
アブレラが「さすが」と誉める腕前
ブレイクには目潰しを使うも勝利(ん?)
ボスによると、999の勝利は、全て騙し討ち(あれ?)
マスターに敵わないのはともかく、回想シーンの描写を見る限り、完全な駄目人間の子供剣法(……えーと)
「貴様そこまで落ちたのか」というか、回想シーンで既に底辺
ブルー〜ブレイクまでは、騙し討ちどころか、わざわざ紳士的に相手の素性を確認してから攻撃していますし、強さと戦い方の描写がてんでばらばら。その為、根っから卑怯なだけの駄目悪役なのか、それなりに実力はあるのだけど性根が歪んでいるのか、さっぱりわからなくなってしまいました。
回想シーンから現在までは時間が空いているので、その間にマジックアイテム(ソードアルタイル)を手に入れて強化されました、と説明がつかない事はないですが、それにしても、その場その場の物語のインパクトを優先しているだけで、脚本から見ても演出から見ても、繋がりが無さすぎます。
「掴みのインパクトが必要だからデカブルーに楽勝」「卑怯な奴だから999勝は騙し討ち」「わかりやすくしたいから回想シーンではただの駄目人間」と、個別のシーンの都合に合わせているだけの描写なので、物語が繋がらない。
話のベースを考えるとコンセプトとしては恐らく、“それなりの実力はあるが多少強い相手にはすぐに邪道に走ってしまう為、真の一流になれない邪剣士”といった所なのでしょうが、回想シーンでひどく描きすぎた為に、そういった説得力も発生しませんでした。
その上で、心の問題を説くべきボスが、「俺の方が圧倒的に強いからだ」で、ずんばらりんしてしまうので、師匠、駄目息子は無事に、地獄へ導かれました!
前半三分の一と、後半三分の二で別人が書いているような、奇天烈なシナリオ。そしてそれに統一感を持たせるどころかますますバラバラに撮ってしまった演出、と二重に酷かった。