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『ロボット刑事』感想6

◆第11話「バドー基地の秘密!!」◆ (監督:奥中惇夫 脚本:伊上勝
会社社長に迫る怪ロボットの黒い影……それは、
「なんでここにロッカーが?!」
中に閉じ込めたものを高熱で完全に焼却処理してしまう、
ロッカーマン!!
見た目、長方形のロッカーからまんま手足が伸びているというロッカーマンが、電話かけているだけで面白くてズルい(笑)
殺人依頼の容疑者として、関係者の男を張っていたKと新條は、男がとある廃屋に現金の入ったトランクを置いていくのを確認。依頼人を捕まえて泥を吐かせようと江戸時代のような事を言い出す新條に対し、それよりバドーの集金人を尾行してその繋がりを抑えようと、Kが刑事脳を発揮して諌める、というのが新鮮。まあKの場合、尋問により証言を引き出す機能とか搭載されていないので、人道的というより効率的選択に過ぎないのでしょうが(笑)
だが、集金人を追う2人の前に、ロッカーマンが立ちふさがる! しかし、ロッカーはやはり直接戦闘向きではなかった! Kとの戦闘中に蓋の歪んできてしまったロッカーは、煙幕を張って逃亡。
一方、集金人を追いかけた新條は懐のロープ(前回の小技をちゃんと拾った!)を取り出して逃走するオートバイに引っかけるが、当然、そのまま引きずられる(笑) アスファルトの上を時速数十kmで引きずられた上に、オートバイが転倒して地面に激しく叩きつけられた新條はそのまま気絶。微妙に改造されている疑惑のある新條だったが、Kに拾われてさすがに入院。
「K……いや、このロボット野郎。能無しの鉄屑! 新條をこんな目にあわせたのは貴様のせいだ。責任を感じているのか」
「申し訳ないと思っています」
「だったら少しは悲しい顔をしてみろ。悔しかったら涙でも流せ!」
いや、今回ばかりは、全力で新條さんが悪いと思います(笑)
まあここで「涙を流せ」と来るのは、石ノ森異形テーマの重要ポイントを入れる意図だったのでしょうが。
その頃、バイクの転倒で同じく大きな損傷を負った集金ロボ(見た目人間)は、たまたま出くわした少年にトランクとバドーを召喚するドクロのマークを伝えて爆死、と思わぬ展開。
深夜、素直にドクロのマークを描いた少年の家をロッカーが訪れ、トランクを回収すると少年を焼き殺そうとするが、それを阻止するK。ロッカーは煙幕を張ると再び逃亡する……車で。それを追ったKが辿り着いたのは深い洞窟、そしてその奥に隠された、バドーの秘密基地!
巨大金庫に丁寧にお金を並べるロッカー、がいちいち面白い(笑)
突入したKは、そこで遂に、バドー首領の声を聞く。
「我々は逆に君を待っていたのだ」
「私を罠にか? 少し甘いぞバドー。よーし、いいチャンスだ。汚い方法で集めた札を、無くしてやる!」
また爆破する気だよ、この人。
だが、全てはバドーの周到な罠だった。大金庫の中身は全て偽札であり、秘密基地そのものがフェイク。思わず「え? 本当?」と札束を確認し、そのまま偽金庫の中に閉じ込められてしまうK。
「私を罠にかけた、理由はなんだ!」
「マザーだ。君のマザーに用がある。マザーは可愛い君の為なら、我々の条件を聞く」
「マザーには、指一本触れさせはしないぞ!」
怒りのKは速射機関銃であっさり大脱出し、またも取っ組み合う、ロッカーとK。だから、ロッカーは、直接戦闘向きではなかった! Kはロッカーを逆さまにすると、地面に頭部を連続で叩きつけて尋問する。
「さあ! 言え! 言うんだ! マザーを狙うのは何の為だ!」
そして役に立たないと見るや、あっさり速射機関銃で爆殺。
Kさんにそろそろ、経済観念と取り調べ機能を搭載していただきたい。
1クールの締めという事でか、Kとバドー首領が遂に接触。首領の口から、「お金集めて世界征服だ!」と、組織の目的も明かされました。そして何より重要なのは、バドー首領がマザーを知っており、マザーはKの妄想ではない、とハッキリした事(笑) これまで完全に謎だったマザーと敵組織が繋がる事で、大きな物語も少し動きだし始めました。
……この展開だと予想される本命は、別れた夫婦、か(笑)
果たしてマザーとは何なのか? バドー首領の目論みはいったい? ロッカーを葬り去るも、狭い室内を縦横無尽に跳ね回る新たな刺客、全身バネのスプリングマンに苦しむKは、この窮地を脱出する事が出来るのか……?!


◆第12話「マザーが狙われる!」◆ (監督:奥中惇夫 脚本:伊上勝
前回のロッカーマンがあんまりだったからか(いや、存在は素晴らしく面白かったですが!)、かなりアクロバットな戦闘を見せるスプリングマン。
ところでこれまでのネーミングセンスからすると、バネハネマンとかつけられそうなのに、至極真っ当にスプリングマンなのですが、バドー開発部に何があったのか。さすがに、コシカケマンについて営業部からクレームが来たのか!
エネルギー切れの迫るKは何とか脱出するが、Kに補給をさせまいと、バドーのロボット処理班(雑魚戦闘員)が追いすがる。と、K、初の雑魚戦。
バドーにも人間型の構成員が居る事が判明しましたが、構成員居るのに毎度わざわざ依頼人と怪ロボットを直接遭遇させる辺り、首領の歪んだユーモアセンスを感じずには居られません(^^;
その頃、前回集金ロボットからトランクを受け取った為に事件に巻き込まれた少年は、「自分はロボットを呼べるんだ」とつい友達に自慢してしまい、公園の遊具にドクロのマークを刻んでいた。
バドーと一般人の少年が関わるという面白いネタだったのに、前回あっさり処理されて残念だと思ったら、引っ張って話を繋げてきました。これは今作の変則2話構成を活かした、面白い展開。
「誰だ。バドーと殺人契約を結びたいのは」
ドクロのマークに応え、洒落の通じない人、来てしまう(笑)
「子供の悪戯か。バドーマークを知っている奴は、1人残らず殺してやる」
子供達に銃口を向けるバドー営業マンだったが、復帰した新條が大回転で子供を救い、逃げた営業マンを追跡する。
……やはりこっそり、警視庁に改造されているのでは。
営業マンが廃ビルでロープアクションしたり、今回はアクロバット分多め。格闘戦の末、芝の助けもあり、新條は営業マンの確保に成功する。
「オヤジさん、どうしてここが」
「おいおい、無駄に飯を食っちゃいねえよ。足と勘。おまえの足取りを掴むのは簡単さ」
バドーがKを狙っていると考える新條はKの居場所を吐かせようとするが、営業マンは木箱に潜んでいたスプリングマンに抹殺されてしまう。
「おまえ達を殺しても一銭の収入にもならない! 命だけは助けてやる!」
バドーは上から下まで、組織としての信念が染みついていて素晴らしい(笑) ……横の連絡は、若干、不徹底のようですが。
その頃、ロボット処理班に追い詰められていたKは、バドーのロボット技師の裏切りによって助けられる。しかし技師は大ジャンプで高速移動してきスプリングマンに殺され、「この万年筆を息子に渡してくれ」と受け取った形見を手に、Kは川ダイブで逃亡、省エネの為、川を流れて海を目指す事に(笑)
だが、Kを助けた技師の正体は、裏切り者ではなくバドーの諜報員だった。技師の死は偽装であり、Kが受け取った万年筆には、マザーとドッキングした途端に爆発する小型水爆が仕掛けられていたのだ!
さすがに都合が良すぎないか、と思ったら、トラップでした、というのは今作の良い所。
「バドーにとって邪魔なロボット母子は、これで地上から消える。ふふふふふ」
前回、マザーと取引したいような台詞だった首領ですが、単純に、Kを人質にマザーを破壊したかっただけなのか。
Kの行方を追う芝と新條は、ドクロのマークを利用し、芝がバドーと殺人契約を結ぶという、囮捜査を決行。
自宅でいいのか(笑)
「お父さん、新條さんのお兄さんの名前なんか出したりして大丈夫なの」
「もし本当に殺されちゃったりしたら」
「敬太郎なら大丈夫だ」
千葉真一だからな!
「全く世話を焼かせやがって。あの機械野郎め」
ぶつぶつとぼやく父を、微笑ましく見つめる娘達。
「何がおかしいんだ」
「だって、Kさんのこと一番心配してるのは、お父さんでしょ」
「……そんな事は無い」
新條は営業マンの車に忍び込み、バドーの秘密基地へ案内を迫る。営業マンがこっそり警報スイッチを押そうとしたその時、乗り込んでくる芝。
「忘れたのか新條。相手の隣に座れって言っておいたのを」
「ついその……」
Kと比較して忘れがちだけど、そういえば新條さんも、決して優秀な刑事ではなかった(笑)
「さあ、行くんだ」
「オヤジさんも?!」
「Kを助けるんじゃないぞ。連続殺人事件の黒幕、AB産業の重役・大岡の証拠を掴みに行くんだ」
新條・芝組は車で移動し、Kは川を流れて海岸に辿り着き、と交互に見せて、水爆爆破までのタイムリミットへの緊張を高める構成。ところで営業マンは脅しに弱いけど、ロボットではなく人間なのだろうか……と思ったら、芝と新條を案内した小屋の中で煙のように消失したので、やはりロボットの模様。続けて小屋が大爆発し、なんとか逃げ出す2人。バドー営業マンは、脅しに屈したフリをして、2人を罠へと誘い込んでいたのであった。
海岸のKはマザーを呼び、迫る、水爆爆破の時。余裕のバドー首領はKとマザーの大爆発を宣言し、何とか囲みを突破した新條は、ジョーカーの通信機で必死にKに呼びかける。が、マザー、大爆発。新條と芝は構成員とスプリングに囲まれ風前の灯火……と、なかなか、スペクタクル。
「すまないオヤジさん」
「おまえが謝る事はない」
「そうですとも! 謝るのは私です」
その時、2人の窮地を救ったのは、復活のK! 新條の連絡がギリギリ間に合い、Kとマザーは水中に入って爆発の回避に成功していたのだ。エネルギー満タンのKは構成員を蹴散らし、スプリングマンと激突。
「どこまで逃げても無駄だな」
「小うるさいロボットめ、叩き壊してやる!」
「行くぞ!」
そしてKさん、ファイティング全裸!
勿論ここでOPインストが入り、ヒーロー物としても、今回は充実の熱さ。
奇声と共にやたら高い所に飛び上がりたがるスプリングマンの動きを読んだKは、珍しく頭脳戦で反撃を決め、速射機関銃で爆砕。
「間抜け! その生き証人、いや……生きロボット、むむ、とにかくぶっ壊しやがって!」
「すいませんでした」
反省してない(笑)
だがKは、今回の事件の黒幕・大岡に関しては、バドーとの契約書を秘密基地でしっかり確保していた。
成・長!
合わせてバドーも確保だ、とKの案内で秘密基地へ向かう3人だが、既にその入り口は封鎖済み。
「バドーアジトに二度と入らせん。ロボット刑事K。いつか必ず、母マザーと共に消す」
バドー首領、その正体は何者なのか――そして、マザーとの関わりは。ロボット刑事の前に今、恐るべき敵が、その一端を覗かせたのであった……。
最後は、会社を手に入れて絶頂の黒幕を逮捕して、エンド。
いや今回、面白かった。
事件の陰でKに迫る魔手、Kとバドー首領の接触から始まって、マザーを巡るスペクタクル、忍法帖的な敵と味方のフェイクの打ち合い、事件の犯人ではなくバドーマークを知ってしまった少年で前後編を繋げる変化球、Kを助ける2人の刑事の活躍、見せ場たっぷりの芝刑事、新條刑事もアクション頑張る、と要素が盛りだくさん。最後もヒーロー物としてきっちり盛り上がった上で、要素としてはおまけだった殺人事件の黒幕の逮捕を忘れず持ってきて、刑事物としてもしっかり落着。素晴らしい前後編でした。