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『機動刑事ジバン』感想19

◆第27話「愛するわが子は悪魔の子」◆ (監督:小西通雄 脚本:杉村升
母と妹をからかって遊ぶ少年が、明らかに垂直の壁を素手で登っており、「早く降りるんだ!」とか言っている場合ではない気がするのですが(笑)
10日前から様子がおかしくなり、まるで悪魔のように家族をからかい、暴れ、好き放題に振る舞う少年の父親は、国立がん研究所の著名な学者であった。実は表に出ていないだけで、この10日間に様々な有力者の子供の様子がおかしくなっており、各方面に多大な影響を与えているのだった。
「悩め! 苦しめ! 愚かな親どもめ!
「子を思う親心につけこむとは、見事な作戦ですドクターギバ!」
すっかりヨイショ要員のマッドなガルボさんですが、「つけこむ」ってあまり、上司への褒め言葉ではない気がします!
今回のバイオロンの企みは、有力者の子供をおかしくして心配で仕事が手に付かないから社会は大パニックだ作戦。社会的に影響力の強い人物を標的にするにあたって、「その中でも人一倍、自分の子供に愛情の深い連中」をちゃんと下調べしている辺り、さすがですギバ様!
思いつきを現実にする科学力と、初動に失敗しない組織力はバイオロンの大きな長所。その後の杜撰さと、そもそも作戦内容が夢に溢れすぎな所が問題なのですが。……夢! そう、バイオロンは、男の夢の理想郷だから!
様子のおかしい子供達を追った直人は、子供達が電車ごっこで不気味な儀式の真っ最中の光景を目撃する。実は子供達は薬でおかしくされたのでも何らかの洗脳を受けたのでもなく、怪人のパーツが化けた姿だったのだ!
ムカデノイドの各関節部分が子供達に化けていた、というのは面白い設定。謎の電車ごっこが、ムカデが合体気分を味わう休憩中だったという、映像的インパクトも良し。
ジバンはホログラフィを利用した頭脳作戦でムカデノイドのパーツを一つ確保すると、それを囮に罠を仕掛けて本体と交戦。
幾らバイオロンの怪人(の一部)とはいえ、敵を檻に閉じ込めて罠を仕掛けるヒーローにはギリギリ感が漂いますが、機動刑事ジバンは、相手がバイオロンと認めた場合、何をやっても国家権力により許されるのだ!
合体したムカデノイドは意外と格好良いデザインだったのですが、戦闘シーンは何故か、人型ではなく空中をふわふわ浮く巨大なムカデとの戦いがメイン。途中も少々ホラー風味の演出をしているのですが、少し目先を変えたかったのか。
囚われの子供達を助けるべく3大メカの活躍シーンを挟み、珍しく秘書ノイドの戦闘シーンも入り、最後はジバンハーケンクラッシュでムカデを撃滅。助けた子供達に囲まれてお礼を言われるジバン、というわかりやすいテコ入れ演出(笑)で大団円。
次回……凄そうで期待。