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『魔法戦隊マジレンジャー』感想13

◆Stage.20「キスしてケロ〜ゴール・ゴル・ゴルディーロ〜」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:前川淳
OP、ブランケンの所がメーミィと交替。真ん中に立っている残念騎士は、今回もお休み。
明らかに銃っぽいデザインだったスモーキーのランプが、やはり銃になる事が発覚。魔法力を込めて弾丸として打ち出せるマジランプバスターだが、赤は全く使いこなす事ができない。
その頃、魔導神官メーミィは封印されていた冥獣人グレムリンガリムを召喚していた。
幹部交代とともに敵戦力も強化という事か、これまであくまで獣だった冥獣に「人」が付き、怪人が喋るように。名称もグレムリン一族のガリムという事で、種族名に個体名が付く形に。恐らく予定通りのバージョンアップかとは思いますが、これまで毎度バンキュリア(ないしナイとメア)が一緒に地上に出て作戦を説明しなければいけなかったので、物語は転がしやすくなったかと思われます。
そしてメーミィの当面の目的は、大勢の人間を生け贄にしてン・マ様の完全復活を成し遂げる事、とここはさすがにこれまでを反省したのか、最初に所信表明(笑)
かくて悪戯好きの冥獣人グレムリンが地上へと派遣され、集めた不幸をインクに変えるペンで、地面に謎の記号を描いていく。
「喋るぞこの冥獣!」
と、敵の変化への反応を入れたのは、良かった。
これまでの冥獣と違う、トリッキーなグレムリンの攻撃に翻弄される5人は、トラップに引っかかって鉄骨の下敷きになりかけるが、道端のカエルが放ったガラスの光に救われる。そして突然、麗の脳裏に響く
(キスしてケロ)
というセクハラ発言。
「今日から家族の一員となった、カエルのヒカルくんでーす」
命の恩人、と家でそのカエルを飼う事にする芳香だが、カエル嫌いの麗は大パニックに。子供の頃、魁の悪戯で服にカエルを入れられて以来カエルがどうしようもなく嫌いな麗は暗黒モードに入り、カエルを捨てに行く(笑) しかし粘るカエル、再び響くセクハラ発言。本当にカエルが喋っているのか、それとも濫用による幻聴か。混乱する麗は、カエルを池に追い払おうと地面を棒で引っ掻いた事で、グレムリンが描く謎の記号の正体に気付く。グレムリンは地上に、大規模な魔導陣を作成しようとしていたのだ。
これまでと一風変わった、喋る敵の知性に弄ばれる5人。カエルへのストレスから「ぜっったいに許さない!」と暗黒モードで突撃した青は逆にピンチに陥るが、命の危機を救ったのは、そこへダイブしてきたカエル(笑)
前回今回と、もっと適当に済ませそうなカエルに、しっかりと尺を取った使い方は秀逸。
カエルは麗を救うも地面に叩きつけられ、皆が背景で一生懸命戦っている中、カエルを手に涙を浮かべる麗。カエルは大嫌い、しかし、このカエルは命がけで自分を救ってくれた……。
(キスして……ケロ……)
この期に及んで、しつこく響くセクハラ発言に覚悟を決めた麗は、カエルにそっと口づける――すると溢れる金色の光、それが晴れると立っていたのは王子様……ではなく、
「君のキス、しっかり受け止めたよ」
髪をふぁさぁっとかきあげる、軽くない変質者であった。
兄者、今回は、顔面パンチでも世間はきっと許してくれます。
桃「え?! カエルが、イケメンに?!」
「僕は天空聖者サンジェル」
兄妹を救い麗に付きまとっていたカエルの正体、それは15年前、裏切り者のライジェルをミイラにして封印するも、ライジェルの魔法を受けてカエルにされてしまった天空聖者であった。
「僕が変えられた魔法を解くには、青の魔法使いにキスしてもらうしかなかったのさ」
……人格とかの問題ではなく、色の問題なのか。
という事は、もし兄者が青(以下略)
「カエルの姿で見ていたが……例え完璧でなくても、今持てる力の全てを出し切り戦う。その勇気には好感が持てた。でも、正直言って君たちの攻撃には無駄が多いね。力みすぎて魔法力が正しく発揮されていない。――まあ見ていたまえ。こういう戦い方もある」
雑魚を呼び出したグレムリンに対し、5人の前に進み出るサンジェル。
遂に、真っ当な(?)、指導者が?!
「天空変身! ゴール・ゴル・ゴルディーロ! 輝く太陽のエレメント、天空勇者マジシャイン
サンジェルは、おまけコーナーの解説によると、「天空携帯グリップフォンで変身のマジチケットを改札」して変身。確かにカードに穴が空いていますが、使い切りなのでしょうか。そして色々、アイテムが悪魔合体しすぎ(笑)
CGの太陽を鷲掴みにしたり、派手なエフェクトの変身シーンで誕生したマジシャインは、青いボディに黄金の装甲を被せたような金メインの色彩に、裏地が赤の黄金マントという、ど派手なデザイン。
ジュウレンジャー』以降、追加戦士のデザインで金のあしらいが入っているのは割と多いですが、ベースが金、というのは多分初。中途半端にせず、やりきった感じが、なかなか格好いい。
何故か「天空勇者」とやらを名乗っていますが、これは、「魔導騎士」みたいな自称なのでしょうか。メーミィも「魔導神官」を自称していますが、「勇者的にセクハラはありだ」みたいな自分ルールを発動するのか。
刑法的に不安の募るシャインは、マジランプバスターを使いこなし、群がる敵を粉砕。立ち回りしながらノールックで誘導弾を放ち、次々と雑魚を蹴散らしていくのは非常に格好良かったです。エネルギーのチャージの為にランプをこするのは、効果音も含めて間抜けでしたが(笑) 仕草そのものより、効果音が間抜けなのですが、もう少し格好いいSEは無かったのか、ランプ。
最後はグレムリンの逃亡を阻止し、マジランプバスターからスモーキーを打ち出すスモーキーシャイニングアタックで撃破。
名前といい、輝くスモーキーが敵に突っ込んでいく絵といい、凄くシャンゼリオンですが、なぜシャンゼリオン(笑) (※『超光戦士シャンゼリオン』の主役シャンゼリオンの基本必殺技が、光になって敵に体当たりをする「シャイニングアタック」)
90年代の怪作はさておき、マジシャインのあまりの強さに、呆然とする5人。
「「「「「まじ?!」」」」」
「今日の授業は、これまで」
地底冥府では、厚底神官が、仇敵の復活を確認。
「おのれサンジェル……いやマジシャイン。貴様だけは許しておけぬ。我が八つ裂きにしてくれます」
……実力はあるのに、復讐にこだわって失敗するパターンが目の前にちらついてきたけど大丈夫か(笑)
そして――
「今日から僕が君たちの魔法の先生だ」
小津家の魔法部屋で、にこやかに宣告するマジシャイン
「インフェルシアと戦う為には、正式に魔法の使い方を学んだ方がいい」
20話にして、ようやくそこか(笑)
カエル時代の芳香の「今日から家族の一員」発言を根拠に、住み込みで魔法を教えるというシャインに、青はともかく赤が凄く不満顔なのですが、どうして。ルナジェルにはにこやかに手を差し出して「今日から一緒に戦おうぜ!」とか発言していた記憶があるのですが、結局、山崎さんとかリンとか、ああいう感じの女子が好みのタイプという、思春期の溢れるパトスの産物に過ぎなかったという認識でいいのか、いいのか。
セクハラ発言を重ねるサンジェルもといヒカルに、暗黒麗は凄い顔で平手打ちを放つが、兄者に誤爆。かくてアブない家庭教師が、小津家に住み着く事になるのであった。
戦略的には必要な存在だけど、地上界には、警察があるので気を付けてください。
「――逮捕された男は、“魔法使いのヒカル”を自称し、「僕は勇者だから他人の家のタンスを漁っても許されるんだ」などの意味不明の供述を繰り返しており、警察では同様の事件との関連について慎重に捜査を進めています」
という未来がそこはかとなく心配です。
前回の、新幹部、新アイテム(&キャラ)登場に続いて、新戦士、新武装、敵怪人バージョンアップ、とドドっと新展開。いっけん真面目系ポジションですが、飄々とセクハラ発言を繰り返す、キザでど派手な変質者サンジェルもといヒカルは、駄目な方へ駄目な方へと邁進していた今作に、新風を吹かす存在として期待。特に、魔法使いの先達ということで、マジレンジャーのおクスリキメてパワープレイ体質が少しでも改善されてくれると有り難い。あと、今作の事なのでいつ崩れるのか不安ですが、マジシャインは格好いい。パワーバランスがややこしくならないように、当面、ウルさんはお馬探しの旅でいいのでは。
そしてシャインの呪文を知らず、情報提供キャラとしても存在価値を失いつつある、マンドラ坊やに明日はあるのか!
ところで、天空聖者の名前はここまで、属性+ジェルなので、サンジェルは単純に太陽のジェルという事なのでしょうが、「魔法」の絡む世界観でこの名前だと、どうしても「サン・ジェルマン伯爵」を想起するところです。むしろ、サン・ジェルマンのイメージが先で、そこから天空聖者の名前が属性+ジェルになったのか。