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夏アニメ感想その3

◇『サイコパス』(新編集版) 第1話
面白かった。
ハードな犯罪描写の一方で、ちょっと懐かしい感じさえある“未来社会の日常”を、小道具や仕掛けを惜しげもなく注ぎ込んで描写しているのに好感(というわけで後半/本放送時の2話?の方が好き)。世界観の説明が複雑なのも意識してでしょうが、映像で見せられる要素をどんどん映像で見せていき、例えばベテラン刑事の義手などはさらっと流すなど、テンポ良し。一方で、デトネーターの変形などはやや過剰めのギミックで印象的に見せるなど、バランスの取り方も上手い。
OPは『ブレードランナー』のオマージュでしょうが、2010年代に真っ向から、超高層ビル群とネオン煌めくスラム街が混在する管理社会、という80年代ぐらいの香りがするSF未来社会を描こうとしている感じは好みです。
青臭い新人エリート管理官と一癖も二癖もある刑事達、というベタな物語構造を取りつつ、全体から、SFやるぜ、という感じが伝わってきて、これは楽しみ。
◇『白銀の意思 アルジェヴォルン』 第2話
1話よりはマシになったけど、引き続き微妙。
最大の問題は、“何を目的に、どこへ向かって逃げているのか”がさっぱりわからない事。
同じ逃げるにしても、首都への撤退を目標としているとか、本隊との合流を目指しているとか、幾つかあると思うのですが、最初にそういった目標の提示がされていない為、物語に入るフックが非常に欠けています。
いっけんそこは省略しても話は通じるのですが、物語にベクトルを与える部分なので、そこは省略してはいけない。
また、敵側の台詞で「逃げる時にひたすら逃げられる部隊は強い」とか入れて持ち上げる意図はわかりますが、その前提になる大事な部分が描写されていない為、やや滑り気味。
ラスト、おぼつかない足取りだったアルジェヴォルンダッシュしていく所の演出は良かったのですが、音楽切り替えないでそのまま戦闘に突入してしまった為、その後の盛り上がりが今ひとつだったのは残念。ロボットの立ち回りを見ていると、別に重苦しい戦闘シーンを描きたいわけではないようなので、素直に音楽で盛り上げてしまって良かったよーな。1話の時も気になったけど、音楽の使い方が下手なのも気になる所です。エピソードの中の、緩急とメリハリが弱い。
次回、「シャアが来る」ですし、今のところ、出来の悪い『ガンダム』のエピゴーネンと言わざるをえない状態ですが(『ガンダム』ってこうするともっとリアルになるよね? と得意満面に後付けで語る与太話レベル)、色々、好きな要素はあるので、独自の工夫を見せて良くなって欲しいなぁ。
◇『トーキョーグール』 第2話
好みで言えば主人公をもう少しキリキリ追い詰めてくれても良いのですが、アニメーションのテンポだと、あれぐらいか。
事情を説明しない(出来ない)主人公と、主人公の状況を理解しようとしない周辺人物のズレたやり取りが長く続きすぎるとストレスで嫌だったのですが、とりあえず喫茶店の店長が間に入ってくれて良かった。
イケメン刑事(概ね好物)も出てきたし、好きそうなテーマの話なので、この出来なら充分。