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『機動刑事ジバン』感想25

◆第35話「パーフェクトジバンだ!」◆ (監督:岡本明久 脚本:杉村升
「ジバンが死んだ……?!」という洋子先輩からの情報に、やたら黄昏れるセントラル・シティ署。お茶くみの女の子が泣いたりしていますが、あなた方、そんなにジバンに思い入れあったのか。
……いやまあ、勝手に戦っているヒーロー扱いよりは良いといえば良いですが(^^;
そんなジバンを修復しようとする柳田とハリーボーイは、ジバンが機能停止した時用の極秘マニュアルを開くが、そこに記されていたのは、
「ジバンが機能停止するような事態になったら基地のコンピュータも危ないだろうから、ジバン再起動の方法はまゆみに託したよ♪」
というキチガイ博士からのメッセージであった。
「馬鹿な……! まゆみちゃんは行方不明だぞ」
初めて、柳田に共感できた(笑)
だが、逃走中のまゆみどりの身にも異変が起きていた。
「頭が痛い! 何か大変なことが起きてる! 行かなきゃ! 行かなきゃ! 誰かが頭の中で呼んでるの! 降ろして、降ろして!」
キチガイ爺さんは、孫の脳に何を仕込んでいるのか。
宿敵の死に勢いづくバイオロンは、各地の支部に指示を出して大攻勢に打って出る。まずは発電所などの生活インフラを破壊し、しかるべき後に怪生物を放って街をパニックに陥らせると、相変わらず、初動は無駄に有能なバイオロン。怪人を追う洋子と村松はバイオロンに捕まってしまい、その身に処刑の危機が迫る。
もはや日本は、このままバイオロンに征服されてしまうのか……その時、無意識に五十嵐博士の墓を訪れていたまゆみが墓石に首飾りを差し込むと、謎の光が博士の墓からジバン基地へ放射され、基地の隣に隠されていた、謎の設備が姿を見せる。五十嵐博士が密かに建造してた謎のコンピューターに吸い込まれたジバンは、謎の力で復活。
謎のコンピュータにピアノ演奏の映像が被さってジバンが復活していくという謎演出で、前半迷走の目立った岡本監督がまたやらかしてしまったようにも見えますが、シナリオ時点で「で、ジバンはどうして復活するんですか?」「……五十嵐博士の凄いコンピューターの力です」みたいな感じだった可能性も高く、誰が一番悪いのか、何とも言い難い。
折角なので高機能な熱線銃で処刑されそうになっていた先輩刑事達だが、その時、レゾンがアジトに突入し、再起動したジバンが降り立つ。一度はスペースサイノイドの攻撃に吹き飛ばされるジバンだが、復活したジバンは、これまで以上の新たな力を得ていた!
左腕にパワーブレーカー(シールド兼クロー)、右腕にニードリッカー(ドリル)、そして巨大砲オートデリンガーを装備したその名を――パーフェクトジバン!
パーフェクトジバンはダイダロスファイヤーの30倍の威力を誇るオートデリンガー:キャノンモードでスペースサイを滅殺すると、サブマシンガンモードで残った雑魚を蜂の巣にし、スペースマッドガルボは撤退。こうしてバイオロンの大攻勢は、ジバンの復活によって阻止されるのであった。
えー……バイオロン大攻勢を派手にやりすぎた結果、バイオロンが各支部レベルで大規模なテロ行為を行える事が証明されてしまった為、もはやジバン一人復活した所で撤収する意味が感じられなくなってしまって、そこで撤収する理由付けは何か盛り込んで欲しかった所。
まあ、肝心のジバンの復活にも強化にも一切の理由付けは無いのですが。
いっそ「愛」の連打で立ち直った方がまだマシというか、一から十まであらゆる理由付けが放棄されているという、恐ろしい復活&パワーアップ編。
一応、五十嵐博士の秘密研究の成果という事にはなっていますが、謎の光でジバンの左腕が再生したり、新装備はどこからともなくテレポーテーションしてきたりで、すべからくファンタジック過ぎてロボット刑事というコンセプトと100%噛み合っていない為に、今作の破綻ぶりだけが拡大するという、凄まじい惨劇。
……まあ、既に「ムーンパワー」は存在している世界観なので、スペースバイオノイドを瞬殺した事などから見るに、今回の一連のジバンの再生・強化は、宇宙的パワーの産物であるという推測は成り立ちますが。とすると、クイーンコスモが地球に来襲したのは地球人(五十嵐博士)による宇宙的エネルギーの濫用を感知して……なのかもしれず、全ての元凶は五十嵐博士だったんだ! という所まで行けば、面白いかもしれない。


◆第36話「夢見るチャンバラ怪物!」◆ (監督:岡本明久 脚本:扇澤延男)
街で暴れ出す剣道少年達を止める直人達。
「世の中強い奴が正義なんだ!」「どんな卑怯な手を使っても勝てばいいんだ!」
え? あれ? 出張武神館?
子供達がおかしくなった原因は、剣道の師範が、黒覆面の道場破りに負けたのが原因であった。目潰しを使い、師範を蹴り飛ばして勝利をもぎ取る黒覆面……扮装といい、戦法といい、どう見ても世界忍者です(笑)
「どんな手を使っても、勝たねばならん。勝てば全ては許されるんだ!」
洗脳光線を浴び、ニンジャの教えに染まる子供達。
更に続けて、今度はボクシングジムでも同様の事件が発生する。
「ルールを守って負けるなんて御免だ!」
(許せない、このままじゃ日本中のスポーツ少年達の心がねじ曲げられる……黒覆面め、必ず捕まえてやる!)
黒覆面の正体……それはバイオロン怪人チャンバラノイド。日本中の子供達を暴力の崇拝者に洗脳する事こそが、今回のバイオロンの作戦計画であった。
パーフェクトジバンに怯えて、随分また、作戦の目標レベルが未来志向に後退しました。
名称からして徹夜明けの勢いで作成されたと思われるチャンバラノイドは、年寄りのカブトムシ、といった感じのデザイン。少々妄想癖があり、侍に憧れるチャンバラはギバ様にお叱りを受けつつも、今度は空手道場を襲撃。ところがそこで目にしたキリン柄の洋子先輩は、チャンバラが夢見る脳内妄想のお姫様に瓜二つであった!
チャンバラ脳内妄想では着物姿も披露した洋子先輩、珍しくヒロイン扱い。バイオロン怪人が実生活と憧れの間にギャップを感じていたり、洋子先輩が少しヒロイン扱いだったり、同じ扇澤脚本のヤギノイド回と類似が見られるのですが、このエピソードの位置づけを推測すると、意図的な引き写しだったかもしれません。
「もう! 夢を見るのは夜におし!」
「役立たずが!」
秘書ズの攻撃から、洋子先輩を守るチャンバラ。
「姫! やっと、やっと巡り会えましたぞ、姫君!」
直人は吹っ飛び芸からジバンになるが、チャンバラは先輩を捕まえ、雑魚を蹴散らして逃走してしまう。チャンバラが洋子先輩をさらっていったのは、山中にしつらえた和風の隠れ家。茶を点てながら、妄想を補完する為に要していた着物とカツラを先輩に勧めるという、筋金入りの変態だった。
「なに考えてるのよ怪物のくせに」
「怪物ではない! ……拙者は、拙者は侍です!」
「侍? 何が侍よ。侍というのは、正々堂々と戦うものよ」
遂に真っ正面から、どちらかというと、むしろ、ニンジャだという指摘が入り、動揺するチャンバラノイド。手錠を取り出す先輩だが、ザルを踏みつけ滑って転んで気絶してしまい、チャンバラの甲斐甲斐しい看病を受けて、この変態にこれまでの怪人達とは違う雰囲気を感じてしまう。
……先輩、周辺の、男の、グレードが、低すぎるからな……。
チャンバラノイドは、その素体となった侍のエキスにより、かつて姫を巡る争いで宿敵の卑怯な手段に負けた遺伝子記憶を持っており、その為に侍を名乗りながらも、勝てばよかろうなのだァァァ! と武○館主義に染まっているのだった。クイーンコスモの介入によりバイオロンに隠れ家を発見されたチャンバラは、バイオ爆弾を取り付けてジバンとの戦いに挑む事となり、洋子先輩はあえて、その見届け人を名乗り出る。
「ジバン、必ず勝って。正義を教えてやって!」
「私はこの剣だけで戦う。おまえの歪んだ心を叩き切る!」
一方的な愛を賭け、ぶつかり合うジバンとチャンバラ。二刀を振るうチャンバラは割と真っ当に強く、それなりに尺を使っての殺陣は予想外な見応え。もともと十手をイメージしたと思われるマクシミリアンでジバンが刀折りを披露し、飛び道具も防がれたチャンバラは土下座。ジバンが油断した所に爆弾トラップを発動し、目潰しも用いて追い詰めるが、最後はフルパワーを出したジバンが勝利する。ジバンはチャンバラにマクシミリアンを振り下ろすが、洋子の制止にその切っ先を止める。
「おまえは洋子さんを愛した。たとえ怪物とはいえ、人を愛する心を持つものを切るわけにはいかない」
だが、チャンバラは差し伸べられたジバンの手を払うと人の姿で走り出し、折れた刀をその手にする。
「姫よ、一時の夢をありがとう。これが、勝負に負けた侍の取るべき道なのです!」
チャンバラノイド、自らバイオ爆弾を貫き自刃。洋子はその最期に、何故か涙が流れるのを止める事が出来ず、チャンバラが自分の為に用意したかんざしを、墓標のように地面に突き立てるのであった……。
うーん、前半は面白かったけど、うまくまとまらなかった感じ(^^; バイオ怪人ともわかりあえるかもしれない……というネタをやってしまうと、生粋のバイオロンハンターであるジバンの立ち位置が揺らぎすぎるのが、今作の難しい所。その為、最終的に「愛」という便利ワードが非常に適当な使い方になってしまってよろしくありませんでした。
次回、またしても得体の知れない存在が……!
この予告を見ると、ジバン敗北→強化→強化モードが出てこない閑話休題→新キャラ?登場、という構成が意味不明なので、今回、諸事情で1話埋めないといけなくて強引に挟んだ話だった疑いも覚えます(既に今作で1回顔出しやっているスーツアクターの高橋利道さんがゲストポジションだったり、この時期は企画回もやっている扇澤脚本だったり)。下手すると、撮影自体はパーフェクトジバンが出来上がる前かも(^^;