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『侍戦隊シンケンジャー』感想9

◆第十六幕「黒子力」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:大和屋暁
「どうした太夫。今日は音色が湿ってやがる。何かあったのか?」
違いのわかる男・血祭ドウコク (だばだーだーばー だばだー)
普段ただの酔っ払いなのに、太夫に対してだけ洞察力が発揮されるので、いっそ特殊能力に見えます(笑)
あと、基本雑な口調のドウコクさんにしては「何かあったのか?」という言い回しが大人の男の優しさが滲み出てラブい。
前回、川岸で見つけた十臓を助けていた太夫は少し動揺を見せるが、ドウコクにはその件について語らず。十臓との会話によると、どうやら太夫も、生きて三途の川へ入ったはぐれ者?
その頃志波家では、屋敷の中でモヂカラを使って黒子に迷惑をかけた青緑黄が彦馬に怒られていた。
「黒子の爪の垢でも煎じて、飲ませてやりたいわ。はははははは」
街へ繰り出した5人は、親切に道案内をしたりゴミ拾いをしたり、地元に密着して街の人々から好かれる黒子達の姿を目にする。
そう、見覚えの無い男女が日がな一日たむろして庭から奇声や変な物音が聞こえてきたり、突然馬に乗って飛び出してくる男が居たりしてもこれまで志波家が通報されずに済んでいたのは、黒子達の地道な慈善活動の賜物であった!
……まあ若干、志波家近辺のご町内は、不思議コメディに浸蝕されていると思っておけばいいものと思われます。
今まで気付かなかった黒子達の姿に、テンションの上がった流ノ介、千明、ことはの3人は、街の人々に親切を押し売り。
更に、黒子を尾行して、親切を横取り。
だがいずれも、うまくいかずに黒子に良い所を持って行かれてしまう。
「どなたかぁー、困ってる方は、いらっしゃいませんか!」
無駄にいい声で無駄に華麗にジャンプする流ノ介。
それらを生暖かい目で放置する殿と姐さん。
これまで、年少組/年長組、忠義一徹組/現代っ子組、というチーム分けはありましたが、今回は、精神年齢高い組/精神年齢低い組みたいな分け方か。
そこへダンゴムシアヤカシが登場し、鋼鉄の鎧のような皮膚は、シンケンジャーのあらゆる攻撃を弾き返す。黄と緑が街の人々を逃がす黒子に気を取られている内に、残り3人は回転攻撃を受け、アヤカシは乾燥肌で退却。
実は元々、黒子達は付近の人々の避難誘導など、かなり戦いに近い所でも陰に日向にシンケンジャーをサポートしていたのであった。殿の言い方だと侍の常識っぽいのですが、千明とことはが知らなかったというのは、若干苦しいか。まあ千明は割といい加減な家の出身という自己申告があり、ことはは途中から修行に入ったので、引き継ぎミスがあったのかもしれません(^^;
「黒子さんが居るから、私達は安心して戦える。私達が戦うから、黒子さんはサポートに徹する事が出来る」
流ノ介も年少組と一緒に滑っていたのに、姐さんがやたらに黒子に詳しいのは、親戚筋に黒子を輩出している家系でもあるのでしょうか。
今回多分、日常のお世話係だと思われた黒子達が実は戦いにも関わっていた! という所を千明とことはを視聴者代理にしてギャップで面白さに繋げるのがポイントだったのかと思うのですが、個人的には、そこの驚きは無かったので、面白みは感じず(^^;
年少視聴者にとっては、黒子さんが今ひとつわかりにくいかも、という事で作り手としては、必要なエピソードだと考えたのかと思われますが。
リアリティの補強としては、不思議コメディが領空侵犯してきて、良かったのか悪かったのか(ネタのバランスとしては嫌いではないですが)。
ダンゴムシアヤカシが再び地上に現れ、黒子による着物への着替えシーン付きで、シンケンジャー出陣。
赤の指示を受け、まずは緑と黄が枝と岩で回転攻撃を止めると、続いて桃の風に乗せて強化した赤の火でアヤカシの装甲を熱し、最後は青が波で急速冷却。急激な温度差によってダンゴムシアヤカシの装甲が脆くなった所に、虎五輪弾で成敗。
巨大化後はまずはシンケンオーの侍斬りの後、カブトシンケンオーで(何故か)火を噴き、カジキシンケンオーで水を吐いて冷却し、最後はトラシンケンオードリル突撃で粉砕。シンケンオーの合体からバンクシーンをたっぷり使い、各侍武装をおさらいしました。
黒子フィーチャー含め、新展開前に、これまでのひとまとめ、という位置づけのエピソードでもあった模様。カブトがどうして火を噴いたのかはわかりませんが!
木属性なのに、森を燃やしてどうするのかカブト。
最後は、日常に戻って、黒子もたまにはミスをする、でオチ。彦馬もやってしまって、実に1話で三つの壺が壊れる志波家であった(まあ彦馬は何でもすぐに家宝認定しそうだけど)。
次回、寿司食いねぇ。