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『仮面ライダーW』感想24

◆第30話「悪夢なH/王子様は誰だ?」◆ (監督:田崎竜太 脚本:長谷川圭一
表向き軽いトーンでまとめながら、重い部分も軽い部分も見所多し。それにしても、太秦回のついでに大阪でロケしてきた、というのは初めて見たかもしれない(笑)
本体の事情で夢の中からナイトメアが退散し、目覚めた翔太郎だが、現実ではフィリップがウェザーによって倒されていた。トドメの雷撃がフィリップに迫ったその時、飛んできた鳥メカ(前回にちらっと伏線あり)が雷撃を防ぐと、竜巻攻撃を弾き返し、ウェザーは撤退。鳥メカは重傷を負ったフィリップを収納(データ化?)すると、何処ともなく飛び去っていく。
「今回の事件の真相が何となく見えたぜ」
犯人は恐らく、姫香の「運命の王子様」発言を真に受けて恋敵達を眠らせた研究員……最後の1人、福島を問い詰める翔太郎達だが、その福島も眠りに落ちて倒れてしまう。
「鳥の形をしたガイアメモリ? あはははっ、やだーっ、超うけるーーー」
園咲家に戻ってきた居候の報告に、ピントがずれた笑い声をあげ続ける若菜。
無表情で山盛りのスパゲティを平らげる井坂先生が素敵。……井坂先生は、兵糧攻めしたら割と簡単に倒せそうな気が。
「エクストリームのメモリか……」
「エクストリーム? お父様、それは何なのですか?」
「そうか……遂に動きだしたのか、あいつが」
背後でひたすら若菜が、けたたましく笑い続けているのがなかなか辛いのですが、もう充分、“何か”起きているような気がするのですが、お父さん!
その頃、フィリップは謎の空間――エクストリームメモリの中――で、シュラウドと出会っていた。前々回のラストで思わせぶりな言葉を残したシュラウドが、一気にフィリップと接触。この辺りは相変わらず、あまり引っ張りすぎない作風です。
そこでフィリップは、シュラウドから衝撃的な言葉を告げられる。
「左翔太郎。あの男は、あなたにとって不吉な存在。一緒に居てはいけない」
一方、ナイトメアドーパントを誘き寄せる為、亜樹子が眠りに落ちる事に。その外への連絡手段は――
「ここは大阪――うちの生まれ故郷や」
「すげえクリアな寝言だなおい」
亜樹子、変な特殊スキルを発動(笑)
タコ焼きの被り物でタコ焼き屋を営む亜樹子、やけに似合うチンピラ姿の照井とフィリップ、そしておやっさんルックの翔太郎が登場し、通天閣の足下に、ナイトメア発見。
「翔太郎くん、うちと一緒に変身や」
亜樹子はメモリを取り出すと、なにわの美少女仮面・仮面ライダーだぶるりんに変身する!
変身の際にタコ焼きが周囲を舞ったり、好き放題。
「さあ、おまえの罪を、数えろー」
スリッパ構えた美少女仮面だぶるりんは太陽の塔大阪城をバックに戦い、リボルキャリーまで召喚するが、夢を自由に操るナイトメアの反撃を受け、変身解除。追い詰められた亜樹子は正面突破をはかり、ナイトメアを口で挑発。網を被せられて意識不明に陥るも、その正体を寝言で翔太郎に伝える事に成功する――。
「王子様ー、早く姫香を迎えに来てー」
「……それが君の夢なんだな」
子供の頃から繰り返し王子様の夢を見る為に、優しくしてくれた男性に「王子様」と言って抱き付いてしまう癖がついたという姫香に、格好良く真相を伝えようとする翔太郎だが、気取った前振りしている内に姫香、寝落ち。
夢の中で王子様を捜す姫香の前には、ナイトメアドーパントが姿を見せる。
「今日こそ君を、捕まえちゃうぞー」
監督が同じなので演出ラインを合わせたのかもしれませんが、ナイトメアにはどうも、三条回のライアーを見た長谷川圭一が、「よーし私も思いきった変態ドーパントを出すぞー」と盛り上がったように見えてなりません(笑)
デザインに横向きの鳥の意匠が入っており、本体頭部の左側に突き出した鳥の頭から光弾を放ったりもするのですが、どうして鳥なんだろう。そんな昔話あったっけ、と考えてみたけど、特に思いつかず。
「かよわき乙女を――泣かせるもんじゃ、ねえぜ」
姫香に迫るナイトメアを止めたのは、ドリームコスプレ回の締めを飾る、銃士ルックの翔太郎。
「あなたはもしかして、運命の王子様?!」
「――いや、違う。俺は……この街を愛する、探偵だ」
現実の翔太郎はナイトメアの実体のもとへと乗り込む。亜樹子が告げたナイトメアの正体……それは、自分の額にHのシールを貼って眠り病の犠牲者であると偽装した福島だった。姫香の発言と態度を、自分への一方的な好意と解釈した福島は、姫香が他の男にも同様の行為をするのを逆恨みし、歪んだ愛情の発露として姫香に眠れぬ苦しみを味わわせた上で、共に永遠の夢の世界へ閉じこもろうとしていた。
福島ナイトメアを止めようとする翔太郎だが、さすがに生身でドーパントにかなうべくもなく、ピンチに。とりあえずドライバをはめると、謎空間のフィリップもベルト装着。
「来人。もう、あの男とは別れなさい。そうしなければ……大変な事になる」
フィリップを止めるシュラウドの言葉が、駄目な男に引っかかった娘を諭す母親のようになっていますが、あまり間違っていない気がするので困る。
「僕は行くよ。相棒がピンチなんだ」
サポートアニマル軍団で抵抗するもナイトメアに全て吹き飛ばされる翔太郎だが、飛んできたエターナルメモリがナイトメアの光弾を弾き返し、フィリップを排出。
「やあ翔太郎、遅くなったね」
変身したダブルを見て、ナイトメアが「本当の仮面ライダーだったのか?!」と驚くのですが、あーそうか、ナイトメアからすると翔太郎は、時代劇な夢の中に主人公気取りで姫香を連れ込み、噂の仮面ライダーになりきっている痛い奴だったのか(笑) ……半分ぐらい間違っていない気がするので困る。
ダブルは逃げるナイトメアを一方的にぼてくり回すと、最後はルナメタルのマキシマムブレイク、空中輪っか攻撃「メタルイリュージョン」でメモリブレイク。
「姫香りん。ふたりで……楽しい、夢を……」
「これで、みんな目が覚める筈だ」
砕けたメモリに手を伸ばしながら福島は崩れ落ち、夢の中の姫香には、銃士の帽子から翔太郎の声が響く。
「王子様ー? どこですかー? 王子様?」
「さあ、君もそろそろ目を覚ますんだ」
「え?」
場面変わって、連行される福島、という珍しい後始末シーン。
「お前のお陰で久しぶりによく眠れたよ」
照井、怖いよ照井。内部告発で懲戒免職になる前に、取り調べは他の警官に任せよう、照井。
パトカーへ乗せられた福島の元へ、駆け寄ってきたのは、目を覚ました姫香。
「福島くん……ごめんなさい。待ってます。運命の王子様じゃなくて、福島くんが帰ってくるの」
涙を浮かべて福島は連行されていき、姫香はそれを手を振って見送る。
「ビックリ。これどういう事?」
「ま……なんにしても悪くないラストシーンだ」
「夢から覚める」と、「少女の成長」が重ねられた綺麗なオチ…………かと思いきや、同じく目を覚ました学生達&教授(おぃ)が姫香の元へ集い、すかさず全方位に大好きビームを振りまく姫香(笑)
「姫香、みんな、同じぐらい大好きですー。えへっ」
ここは風都だからそんな事はあり得ないのだった!
「まったく変わってないじゃん」
「さあ、おまえのつみをかぞえろー」
ナイトメア相手に決め台詞を使わないと思ったら、本当の咎人はここに居た、という実に今作らしい酷いオチ(笑) 悪夢から覚めた男達も、甘美な白昼夢からはなかなか目覚めないのでありました。
ウェザーにやられた怪我もエクストリームメモリの中で何故かすっかり治ったフィリップは、シュラウドの言葉を気にしつつも、改めて翔太郎との絆を誓う。
「今は……まだ言えない。でも、これだけは言える。僕のパートナーは、翔太郎、君1人だ」
――だが次回、
「翔太郎では僕のパワーについてこれない……」
左翔太郎、遂に、捨てられる?!
なるほど、アクセル登場から一連の照井のターンがひとまず終わったのに、翔太郎がさして持ち上げられないなぁと思ったら、挫折を経てのパワーアップ編で再浮上する、という流れでしょうか。……と信じたい。……ガンバレ。……駄目だったら、タコ焼き屋に転職だ。