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『烈車戦隊トッキュウジャー』感想42

◆第42駅「君に届く言葉」◆ (監督:加藤弘之 脚本:小林靖子
いい総集編でした。
といっても、回想は各人の戦闘シーン+各ロボの戦闘シーンの合計3分程度で、諸々の要素も無理なく物語の中に組み込まれており、ほぼ、通常通りのエピソードと言って差し支えない内容。残り話数的にあまり余裕が無い事も窺えますが、変身+新規着ぐるみ+戦闘シーンを入れないだけで、だいぶ現場は違うのでしょう。
トッキュウジャーに気を遣い、オヤジセンスで忘年会をセッティングする車掌だが、昴ヶ浜を目にした5人はそれどころではなく、車掌の要請で一曲歌いに来た明を、全力で阻止。
なお明は、演歌歌手→プレスリー、という謎の衣装チェンジで、ノリノリ。下半身まで再現している辺り、本人か監督が好きとしか思えません(笑)
シャドータウンへの切り替えポイントが時間と共に移動してしまう事を知って気の急く5人だが、キャッスルターミナルへ繋がる線路は強大な闇の壁に阻まれていて、ドリルレッシャーでも突破する事は出来ない。「無理でも何でもやるしかない」と立ち上がるライト達を明は何とか止めようとし、最後はミオの言葉で、4人は冷静さを取り戻す。だが、いつも皆を気遣うミオもまた、自分を抑えて無理をしているのではないか……と愛の力で気に掛けるトカッチ。
ワゴンの提案で、昴ヶ浜の人々へ向けた手紙を書く事になる5人だが……家族の事を思い出し、筆が止まってしまう。
と、レインボーライン関係者の気遣いが激しく空回りし、激しく重い空気に。
最終章を前に改めて、5人が本当は子供である事と、街と家族への思いを強調する意図をしっかり効かせた結果、かつてなくメンバーの心の傷を抉る総集編が誕生(笑)
「よし、俺、トッキュウジャーになった事書こう。絶対街、助けるからってさ」
いち早く切り替えたライトの思いつきで、皆でトッキュウジャーについて書く事になって、ここから回想シーン。


――父さん、母さん、爺ちゃん、舞に優斗。俺はあの日、トッキュウジャーになった――

台詞の並びからすると妹と弟と思われますが、ここで多分初めて「舞と優斗」という名前が登場。わざとらしいといえばわざとらしいし、唐突といえば非常に唐突ですが、果たして「ゼット」とは何か関係があるのかどうか。「ゆうと」というと、どうしても「桜井侑斗」(『仮面ライダー電王』)を思い起こす所もあり、ただのお遊びかもしれませんが。だから最初「愛」かと思ったのですけど、字幕で確認したら「舞」だったので、遊びにしては遊びきっていない、というのも気になる。
死んだお兄さんとかだったら嫌だなー(^^;
その頃、問題のゼットは衣装が重くなって玉座の下に座り込んでいた。
「手に入らないものなら何で見える……?」
見つめた姿見が砕け散るのと、先日暴れた際に床に落としたイメトレ用のミラーボールに手を伸ばすのは、良かった。
そしてゼットが闇を放出すると、何故かライトが微妙に反応する……。
手紙を書いている途中で飛び出したトカッチは、ミオを外に呼び出し、大きなおにぎりを渡す。
「手紙出す前に、思い出してもらいたくて、作ったんだ……ほら、遠足の時の、おにぎり」
遠足の時、いつもミオの父親が作っていた、大きなおにぎり。弁当箱を見て昔の事を思いだしたトカッチは、それをどうしても、ミオに渡したかったのだった。
「ミオって、いっつも人の気持ちを一番に考えてるよね。それって、偉いけど…………偉くないと思う。後回しにばっかりしないで、たまには自分の気持ち一番にしなよ!」
微妙に、28話でヒカリに言われた「俺は……おまえのカッコ悪い所が、カッコ良いと思うけどね」を下敷きにしているぽい所に、トカッチの紳士度の限界を見る思いです。
渡されたおにぎりに黙ってかぶりつくミオの胸に、父親との思い出が鮮明に甦る。
「……会いたい……お父さんに。今すぐシャドーライン乗り込んで、お父さんに会いたい!」
シュウマイ回などでも描写された、自分の気持ちを押し隠しがちなミオが、本音を吐き出すシーンで、ここはとても良かった。
「ミオ…………それ……手紙に、書きなよ」
へたれなりに頑張って接近し、トカッチ、男を見せる。
死亡フラグが、物凄い勢いで溜まっていくぞぉ!!(おぃ)
まあ今作は、身内に死人は出さないでエンディングを迎えそうな気はしますが、敢えて言えば、フラグを壊しすぎて明が最近ちょっぴり怖いのと、ライトがどういう扱いか、か。
烈車に戻った2人は手紙を書き終え、5人は明がチェックをしていた、キャッスルターミナルの切り替えポイントに向かう。そこへやってくる、車掌が忘年会の余興に用意していた、保線員バンド(主題歌を担当する伊勢大貴とバンドが特別出演)。
冒頭で明もノリノリでしたが、レインボーライン保線部は、事あるごとに歌って盛り上げる事を要求される部署なのか。
主題歌生ライブ(2番から)をバックに、5人は合体武器を構えると、手紙を詰めたポストレッシャーを切り替えポイントめがけて打ち込む!
「届け! レインボーラッシュ! 郵便配達!」
届くか届かないかわからないけど、想いを手紙に乗せて送り込む、というのは、大人のセンチメンタルと子供のイノセントが融合していて、今作らしくてとても良いシチュエーションでした。
5人の願いを込めたポストレッシャーは闇の壁を突き破ってかつての昴ヶ浜へと辿り着き、キャッスルターミナルに降り注ぐ、想いのキラキラ。
(俺たちは絶対そこへ行く――俺たちの烈車で)
そしてゼットは、無言でそのキラキラを見つめていた。
「絶対に掴む……勝利のイマジネーション」
主題歌の間奏に明がハーモニカで乱入し、各人のアップにワンカットずつ回想をかぶせて、全員ステージへ。
ヒカリが微妙にノリきっておらずカグラに振り回されているのですが、キャラクターを演じているのか、役者の素なのか(笑) 皆で振り付けに合わせる所で、若干ヒカリだけ合っていない気がするのですが、運動神経いい筈だけど、リズム感無いのか。
そしてディーゼルレッシャーは無限大の夢を乗せて黄昏の向こうへ飛んでいき……ラストは着物に着替えて除夜の鐘。ままありがちですが、レッドは真っ赤な着物を着せられると、何をどうしても『笑点』になってしまいます。シチュエーションの都合で夜間撮影なのですが、あまり気にしないで行こうという事にしたのか、女子2人は思い切って明るい柄の着物を着せたのが、逆に良かったです。
一休み中、おにぎりを作ったせいでトカッチの手紙が短くなったのでは、と気にするミオ。
「あたしより、トカッチの方が自分を後回しにしてるんじゃない?」
「全然。……自分の気持ちを大事にしたら、結果的に、誰かの気持ちを大事にしてた。そんなとこかな?」
その言葉を聞き、グリッタとシュバルツの関係に想いを馳せるミオ。
「そっか……我慢するんじゃなくて、本当に誰かの事が、一番になるんだ」
入れ替わり展開などがありグリッタと最も絡んでいたミオが、これをわかっていなかった(割と大人の関係ですし)、というのも、とても良かった所。そして今まで、恋愛話が苦手でピンと来ていなかったミオは、誰かを大事にする想い、というものに気付く。
「それって……好きって事?」
「え?! えっ?!」
「え?」
「いやいやいや!! 好きってそういう意味じゃ○■$▽#*@!!」
ちょっとコンビニ行ってくる感覚でミオが核のスイッチを押してしまい、トカッチの過剰なリアクションに引きずられ、慌てふためく2人、結果的にちょっと進展(笑)
まあ今回はトカッチが男を見せたので、これぐらいはあっても許される範囲でありましょう。
2人ともいい芝居していたので、CGで汗や赤面を表現しなくても、素で良かったとは思いますが。今作に限らず、赤面演出のCG補正は割と色々な作品で見られるのですが、完全なギャグシーン以外の時は、なるべく素でやってほしいなぁと個人的には。演技がどうとかわかりやすさがどうとかいうより、演出の種類として。
予告から、総集編混じりのお祭り回だろうと期待値高くなかったのですが、様々な要素が繋がったかなり良いエピソードでした。『鎧武』コラボなどの関係もあり、恐らく残り5話、全47話になりそうなので、物語的に遊んでいる余裕が全く無いっぽい。
そんな中、回想シーンのきっかけに用いた「手紙」という要素が、街に降り注ぐキラキラとなり、ゼットが見つめていたというのは、最終盤に効いてくるのかどうか。「手紙」という、本人がそこに居なくても、言葉が残るもの、という選択も色々と考えさせられます。
今作はまだ、完全に爽やかなハッピーエンドになるのか、痛みをともなうハッピーエンドになるのか全く読めないのですが、今回またちょっとゼットとライトの関連が匂わされた事で、上記レスにも書きましたが、かなり前半に「ライトが秘密基地の樹から落ちたような描写」があったのが、個人的に非常に気になるところ。
何はともあれ、後は年明けの最終章を楽しみにしたいと思います。
中澤監督が新戦隊のパイロット版担当しているみたいなので、残りのローテは、加藤−中澤−中澤−渡辺−渡辺か、或いは、加藤−渡辺−渡辺−竹本−竹本、かなぁ。出来れば1−2話に始まり、山場の回を担当してきた中澤監督でラスト見たかったけど。