はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

新OP登場――『Gのレコンギスタ』感想・第14話

◆第14話「宇宙、モビルスーツ戦」◆ (脚本:富野由悠季 絵コンテ:望月智充斧谷稔 演出:越田和明)
2クール目に入り、主題歌(はEDの『Gの閃光』だけど、まあ名目上)が変更。同時に、OP映像も変更。
この先の本編からの映像からは1カットのみ(多分)で、ほぼ既に本編で使われたカットによる構成。基本的にはG−セルフの活躍シーンが中心で、合間にベルリとマスク(ルイン)、ベルリとアイーダ、の絡みが主に入るというセレクト。ベルリとアイーダはもとより物語の中心ですが、イントロの所でマックナイフが足をもがれるシーンから入るなど、後半戦はベルリとマスクの対決がより物語の軸になっていくのだろう……という構成。
その点で、過ぎ去りし日の実習風景(レクテンに乗り込む前に円陣を組んでいる所)が入っているのが、なかなか心に痛い。
初期OPと比べると音と絵があまり合ってないのはちょっと気になり、特にOP絵としては、カットインのある部分を使うのはどうかと思うのですが、
総監督 富野由悠季
のクレジットが出る所の絵がレオタード風ヒロインズで、うん、なんか、もういいか、みたいな(笑)
ただ最後、初期OPのタイトルバックだったG−セルフの背後に、メガファウナが被さるカットは、あのミサイル消せなかったのかなー。G−セルフとメガファウナを一つの絵に収める、という所は良かったのですが、それだけに「6話でミサイルを回避したシーン」という意味性が強く出過ぎてしまい、前の絵と背景の意味がバラバラになってしまったと思います。ミサイルは別のセルじゃ無かったのかしら。
歌そのものは、特に嫌いではなく。
前回、姫様がトワサンガ行きを宣言したベルリ一行はザンクト・ポルトに滞在中で、ノレドが14話にして、制服からお着替え。回復が顕著になってきたラライヤも変装の名目で着替え、我らがアイーダ様は真っ赤なミニスカドレス姿を披露。
マスクのマスクみたいなもので深くツッコんではいけないのでしょうが、ラライヤは、へんそ……う……? だし、アイーダ様は次のシーンではいつもの服装だしで、ちょっとしたサービスシーンというか、かこつけてノレドを着替えさせるのが本命か。
4人は今後の行動の情報を得る為に、月−地球会談を見学。一方、クンパ大佐とマスク達も、次の動きに向けて策を巡らせていた。
「外交交渉の場で殴り合いをするのだから、まるで子供だ」
「ドレット艦隊も、見た目ほどではないという事ですか」
大佐の、ドレット将軍を倒さなくては意味が無い、という発言に対し、唇を歪めるマスク。
「ここで暗殺をすればいいだけの事でしょう」
給仕を務めていたマニィは、この言葉に目を見開く。
「聖域では駄目だ。世界中の信者に嫌われる。宇宙戦艦と共に沈める事に意味があるのだ」
「花火になるという事ですか?」
「戦死なら名誉の死と言える」
今作ここまで、海賊陣営にウィルミット長官が飛び込んできてもむしろ丁重に扱う、アメリアのトップ(スルガン総監)とその娘がキャピタル中枢にこそっとやってきても普通に帰れる、前回かりそめの共同作戦の時に誰も騙し討ちを匂わせない……などなど、敵対勢力でも戦場以外では事を荒立てない、乱暴な手段で相手を排除しようとはしない、という空気が作品全体に存在していました。
少なくとも政治的には、埋めてしまって知らない振りをするのが必ずしも有為とは限りませんが、他にもそもそも宇宙海賊がベルリをG−セルフに乗せたり、ガードの補給部隊を受け入れたり、と舞台袖の緩さ、そこでは騙し合いも殺し合いもまるで念頭にないようなやり取り、が続いていたのですが、ここで初めて、マスクが「暗殺」という非常手段に言及。
もしかしたら、そういった発想そのものが文化的土壌として存在しないのではと思われた世界において、これは戦時下においてマスクがある種の発想の「飛躍」、戦争に適応した「進化」を遂げたのではないか、とそんな気もします。
月−地球会談を見学し、ラライヤの口から月の司令官クラス3人の名前を聞いたベルリ達は、改めて、トワサンガへ向かう事を決意する。法皇様の口から「半月後に年に一度のカシーバ・ミコシの降臨祭」という言葉があり、カシーバ・ミコシザンクト・ポルトを訪れる半月後、というのがちょっとした物語のキーになるのかもしれません。
「ラライヤを好きなんでしょ!」
シャンクでの移動中、いきなり、自信満々の表情でベルリに囁く我らがアイーダ様。
「きちんと育てられた人じゃないですか」
この絶望的な壁にくじけずめげず、肯定はしないけれどラライヤを評価するという、さりげない言葉選びを即答する所に、ベルリの頭の回転の速さと紳士度の高さが窺えます。
背後で、私にもそういうのわかるのよ! みたいな顔をしている御方との間で何やら絶望的な差を感じる所です。
ガンバレ、姫様ガンバレ!
今日もアホ可愛いぞ!!
ベルリはノレドにウィルミット長官と一緒に地球へ戻るよう促すが流され、そこにやってきたマニィはガランデンで出発する事を告げる。
ノレドとマニィは、惚れた男にくっついて軍艦に乗っている、という立場は鏡映しの部分があるのですが、あくまでノレドが明朗快活なのに対して、クンタラの為に色々な物を踏み越えようとしている男の側に居なくてはならない、とマニィはどんどん悲壮に。
マスクの口から「暗殺」という言葉を聞いたマニィが、マスクのストッパーになれるのか、それともマスクと地獄の底まで一緒に行く覚悟を抱えているのか、物語の一つ分岐点にはなりそうです。
この後、エレベーターに乗り込んだマニィが、「ほら、マニィ」と同僚に宇宙服を渡されるシーンは、さりげないけど、クンタラであり妙にマスク大尉に目を掛けられているマニィが、ガランデンクルーと馴染んでいるという描写(相手もクンタラ繋がりという可能性はあるけど)で、何だかホッとします。
「マスク大尉は、本気で花火をあげる覚悟なんだ」
出港準備に大わらわのガランデン艦上で、マニィと接触するマスク。
「マニィ、ちょっと危険な作戦を実行する事になる。なるべく艦内深くに隠れていろ」
「大尉……」
「私はクンタラの名誉をかけているんだ」
「そ、それはわかってますから、応援――」
「ん?」
話の途中でバララに連れて行かれるマスク。
「あの……女……」
(キケン、キケン、アノ女ハキケン)
空中でくるくると回るマスクとバララを見ながら、マニィの中の脳内ノベルが警報を発令。
「……モビルスーツの操縦、出来なくっちゃ、私」
先にノレドとマニィは鏡映しの要素があると触れましたが、マニィはベルリ的な要素もあって、なかなか複雑な立ち位置に。ベルリにはアイーダの側に居る担保として、MS操縦技術があるけれど、マニィにはそれが無いので、戦艦の中では多くの部下の中の下っ端に過ぎない。よりマスクの側に居たいというマニィの決意は、果たしてどんな運命を呼ぶ事になるのか。
逆に考えると、ノレドはベルリについて回っているけれど、メガファウナの中で特に主体的に役に立とうとしていない、というも面白い所。一応ラライヤの世話係ではありますが、ラライヤが立ち直った後は、何かしら画面に見える所でメガファウナを手伝う事はあるのかしら。まあ、誰にはばかる事なく、平然としていそうではありますが。
大聖堂では、月と地球の高官達がお食事中。ここでドレットに「トワサンガ産業革命は100年前に終了していると考えております」という台詞があり、どうやら過去の歴史を参考(教訓)に、人類と技術文明の復興ガイドラインを敷いている(これがイコール「アブテックのタブー」という可能性もあるか)事が窺えます。
まさに、リギルド・センチュリー
ところで今更ながら、R.Cが「Regild(再び金メッキをする)-Century」であって、「Rebuild(再建)-Century」でないのは面白い所。
肯定的に捉えれば、人類の黄金時代の復興、というニュアンスかもしれませんが、それが金メッキである、というのは随分と皮肉です。スコード教の存在を考えると、宗教的警句が含まれているのかもしれませんが。
後これは与太ですが、「ヘルメスの薔薇の設計図」という、ロスト・テクノロジーに対して魔術的な暗示を思わせる言葉が用いられている事に強引に関連づけると、金=黄金=「黄金の夜明け」という想像が広がり、リギルド・センチュリーの背景に何らかの結社的存在(「ヘルメス財団」?)が大きく蠢いているのではないか、なども考えてしまう所。
まあ、そういう物語では無さそうなのですが、人類存続と復興の為に歴史を管理しようとしてきた秘密結社、とかがこの後出てくると、物語のゴールはわかりやすくなるよなぁ、なんて事は。
食事の最中、席を外したマッシュナー中佐は、船に向かいながら部隊と連絡を取る。
「そうだロックパイ。迎撃戦と追撃戦を同時にやる事になりそうなのだ。ん? なーに、喜んでいるんだ」
この後の展開を見ると、ガランデンを迎撃しつつ、トワサンガへ向かおうとする艦船を追撃する、という意と思われますが、この時点でそこまで見えているとすると、各艦隊の動きをかなり正確に掴んでいるという事になります。これは地球側にスパイでも入り込んでいるのか、月艦隊の観測班が優秀なのか、マッシュナーが非常に優れた指揮官という事なのか。
また、そういった難度の高い戦闘状況に高揚するロックパイ、というのが、通信機の向こうに居るだけで本人は何の発言も表情も見せていないのに表現されていて、鮮やかな台詞。
ミノフスキー粒子が散布され、ガランデンから展開するマスク部隊。
ミノフスキー粒子は、どの方向から散布されたのです?」
「妙なのです。ザンクト・ポルトのようで」
「我々の頭の上からだと? ……大佐があおっているのか?」
マスクは艦長に何やら作戦を指示。
(クンパ大佐は私を使っているつもりだろうが、私は本気でドレット艦隊をいただくつもりだ)
その頃、サラマンドラも月へ向かう為に発進準備を進めていた。MSデッキへ向かうエレベーターの中で、ミックがクリムの腕を胸の間に挟むという、露骨な密着シーン。
平然としているクリムですが、「天才で二枚目で天才なこの私が女からアプローチを受けるのは当然」ぐらいの事は思っていそうなので、この2人が特別な関係なのかどうかは、現時点では情報不足。
監督の趣味からすると、本当に男女の関係だとしたら(感情的な物も含めて)、もっとさりげない描写を好みますし。
ザンクト・ポルト周辺空域が騒がしくなる中、艦隊へ戻るマッシュナーは、対応の混乱を伝える通信士を叱責。
「戦場でそういうのは死ぬんだよ」
「は、はい!」
「世の中手引き書通りに行かないから、人間が要るんだ」
ここで一気に格好良くなりました。
マスク部隊はロックパイ部隊と交戦し、MS戦で敵機を引きつけた所にガランデンによって直接、敵艦隊を攻撃。更にその艦砲射撃に紛れて突撃したマスクのマックナイフは、ロックパイ機の射撃を華麗に変態回避すると、敵旗艦に突貫をかけると見せかけて、メッセージチューブを打ち込んで退却。
「ふん! 私のやった事を、見破れよ」
ここで突撃前に「バララ、すまない!」という台詞があるのですが、敵MS部隊相手の囮に残した(危険な任務を任せた)事への謝罪か? とすると、一応マニィを心配したり、マスクはまだギリギリ踏みとどまっている、という描写に思えます。マスクはもう何歩か進むと、“女を利用する男”という、鉄板の悪玉になってしまいそうなのですが、さて、先輩の道はどっちか?!
ガランデンは月へと針路を取り、サラマンドラメガファウナも、続々と発進。
「月まで行くんだから、ここでかすり傷一つ受けるわけにはいきませんよ」
「なに、他人事言ってるんです。ハッパ中尉が」
「宇宙用のバックパックを、セットしてくれました」
「はい、よく出来ました」
モニターに映るアイーダを見て、ちょっと優しい表情になる艦長。
ブリッジの艦長席の左右のモニターにベルリとアイーダがそれぞれ映っていて、間で艦長が2人のやり取りを見ているのですが、構図といい、それぞれの距離の描き方といい、今回、一番好きなシーンです。
艦長は冷静に、アイーダがうまくベルリを転がしているという実利の部分を喜んでいるのかもしれませんが、ここは、アイーダがカーヒルの死を乗り越えつつあり、そこにベルリがいい形で関わっている事を嬉しく思っている、と見て取りたい。
そのカーヒルを殺したのがベルリだと考えると酷いマッチポンプなのですが、カーヒルメガファウナクルーにあまり好かれてなかったのでは疑惑がそこはかとなくあるけど、もしかすると特に艦長は、カーヒルの姫様への 洗脳 影響を快く思っていなかったのかな、とも。
カーヒル死んで万歳、とまでは言わないけれど、結果的には今の方が、姫様はいい方向に進んでいる、というぐらいの事は思っているのかもしれません。
「任せて下さい、とは言いませんけど……」
「言いなさい。こういう時は、嘘でも人を安心させるものです」
両戦艦に月艦隊の追撃が迫り、クリム達も出撃。
「砲撃が始まったという事は、モビルスーツ部隊が出てくるという事だ。が、三機だけとは馬鹿では無いか!」
「馬鹿ではないでしょ。自分達のモビルスーツに、自信があるんですよ」
向かってくる月のMSを華麗に撃破するヘカテー
「やはり馬鹿だ! 光に飛び込んでくるのは、虫だけだろ!」
「ミックのヘカテーは、真に宇宙専用か」
そして青ジャハナムも活躍し、瞬く間に2機の敵MSを破壊する。
「ふふふ、ふは、ははははは! つくづく天才だよ、俺は!」
モブにはね……。
クリムとミックは2人とも、台詞回しが外連味たっぷりなので、戦闘が始まると実に活き活きとします(笑)
「あれ? あの角にあの色、うちにあった試作機じゃ……」
一方、前回誰も知らないのかなーと思っていたのですが、メガファウナへ迫る部隊の中に、G−セルフを知るパイロットが登場。
「ひとつ! ふたつ! みっつ!」
対して迎撃に出たベルリは、次々と月のMSを撃破していく。
なるべく敵を殺さないように、という戦い方が強調されているベルリですが、今回は全くブレーキ無し。頭を吹き飛ばしたのとを腕を中心に破壊したのはギリギリ生きている可能性を否定は出来ませんが(誘爆の描き方は、明らかに殺した演出ですけど)、2機目は完全に至近距離からピンポイントでコックピットを射撃しており、余裕のない宇宙戦闘ではまずは自分が生き残る事が第一、というのが徹底されています。
個人的にベルリの手加減攻撃描写は好きではなかったのですが、ここでベルリの線引き――死なないためには殺すしかないなら殺す――というのが、理屈をこね回す間も無く行動で示されたのはとても良かったです。
G−セルフの凄まじい戦闘に圧倒された敵部隊は撤退し、逃げ遅れたG−セルフを知るパイロットは降伏。ギリギリで攻撃を止めたG−セルフにより、メガファウナへ捕虜として連れて行かれる事になる。
「艦長、日誌を書くのは後にしてください」
「なんでだ!」
クリム達を見習って仕事しろよ、と副長に怒られるサラマンドラ艦長は、未だに名前も無いのに、凄くいい味(笑)
そしてマスクが月艦隊に打ち込んだメッセージの中身は「降参すれば、地球に住まわせてやる」とう内容であり、クリムもマスクも、居住権を餌に月勢力の内部分裂をはかっていた事が判明する……。
一方、トワサンガへ向かう3隻の戦艦を取り逃がす形となったマッシュナーだが、動揺していたずらに戦力を分散させる事なく、本国で捕獲すればいいだけ、と余裕を見せていた。
「こちらは増援部隊と合流して、次のレコンギスタ作戦を仕掛けるだけだ」
「さすが、マッシュナー中佐です」
「ふふ……惚れ直しな」
ロックパイとちょっと距離を詰めるマッシュナー、とまあ、このぐらいが監督の好み、という気はします。
メガファウナでは、捕虜にしたG−セルフを知るパイロット――リンゴを尋問。おしゃれ襟のリンゴくん(どことなくドレル・ロナ似)は軽い感じで、地球から戦艦が来るなど思っていないトワサンガでは想定外の事に対応できない筈と請け合うが、それをそのまま鵜呑みにするわけにもいかないと、姫様は改めて、ベルリを戦力の核に指名。
「今日の見事な戦い方で知りました。貴方は立派な戦士です。違いますか?」
「…………ひ、人をおだてたって、そうそう乗れるものじゃありませんよ」
ぱーーーっと顔を輝かせて喜びつつも、精一杯しかめっ面を作って、ぼ、僕はそんな軽い男じゃないですよ、と強がってみせるベルリ(笑)
面白いのはここで、アイーダ様だけではなく、ノレドとラライヤとお針子さんが、一緒の絵に入ってベルリを見つめている所(絵の外では、艦長達も見ているのだろうけど)。
ここでヒロインズだけが絵に入っているとあまりに強迫的になるわけですが、そういうメインキャラだけの世界ではないのだけど、でもやっぱり女の視線を浴びて男は追い詰められるのだ、というバランスが巧く生じました。
「能力のある人は、その義務を果たさなければならないのです」
「おだてには、乗りません」
「男をやれって言われてんだろ! 嬉しがって、やりな!」
ベルリに向けて空のパチンコを振ってみせるノレド。ここで、どちらかというと無表情なお針子さんが、ノレドを微笑ましい感じで見ているのもいい味。
お針子さんは物語を動かすような発言をするわけでは全く無く、ひたすらマイペースに自分の仕事をしているシーンばかりなのですが、出てくるシーン出てくるシーンで非常に良い存在感があって、素晴らしい。
「わかったよ! 僕がここに帰ってこられたのも、みんなが居てくれて、メガファウナがあったからです。だったら、やる事はやってみせます。そりゃ僕だって、月の裏側にあるトワサンガは見てみたいし、勉強はしたいですよ」
色々理由をつけてシンプルにしないのが今作らしい所。かくてベルリは腹を決め…………というのは嘘で、どうせベルリはアイーダからの言葉が無くても、月へ付き合ってメガファウナを守って敵が出てきたら暴れるわけで、いっけん改めてベルリの動機付けを強調しているようで(それもヒロインズに見つめられるという構図で)、実の所、アイーダの変化の方が主眼と思われます。


「私からも礼を言うつもりですが、姫様からも、ベルリ・ゼナムを誉めてやってください。それね、姫様の任務です。 義務かもしれません」
ここでアイーダはごく自然に第5話で艦長に指摘された姫様の義務を果たしており、加えてそこに鬱屈した様子も感じられません。先の、ベルリとアイーダのやり取りを見ての艦長の表情や、前回ラストを合わせて考えると、これはやはり、姫様がカーヒルの呪縛を脱してアイーダ・スルガンとしての道を確かに歩み出した、という意図なのだと思われます。
まあ、姫様が鬱屈を完全に隠して表向きの演技を完璧に出来るようになったという可能性もありますが、ここまでの描写の積み重ねを見る限り、恐らくそうではない。
個人の感傷としてカーヒルを思い出す事はこの先もあるかもしれませんが、この13−14話を持ってして、姫様が新生した、と捉えて良いのかと思います。
新生、と言えばもう1人、ラライヤが遂に記憶を完全に取り戻し、ラライヤ・アクバーという本名が判明。なんとなーく徐々に回復していって、特に劇的な要素と連動しないまま回復する、というのは多少物足りない所はありますが、今作らしいといえば今作らしい。
今後はラライヤの主体的な動きも増えてくる事で、人間関係のバランスがどう変化するのかも、興味深い所。