はてなダイアリーのサービス終了にともなう、旧「ものかきの繰り言」の記事保管用ブログ。また、旧ダイアリー記事にアクセスされた場合、こちらにリダイレクトされています。旧ダイアリーからインポートしたそのままの状態の為、過去記事は読みやすいように徐々に手直し予定。
 現在活動中のブログはこちら→ 〔ものかきの繰り言2019〕
 特撮作品の感想は、順次こちらにHTML形式でまとめています→ 〔特撮感想まとめ部屋〕 (※移転しました)

『特命戦隊ゴーバスターズ』感想12

◆Mission14「サバ? 救出作戦」◆ (監督:中澤祥次郎 脚本:小林靖子
チューバロイド2号機の音波攻撃を受けて赤と青のモーフィンブレスが砕けてしまい、早くもヘルメットのサングラス部分が壊れるというピンチ演出。更に充電切れのヨーコが人質に取られてしまい、チューバ2号は、これから出現するメガゾードの行動を黙って見ていればヨーコの命は助けると通告してくる。
チューバ1号の音波攻撃を受けた物だけがチューバ2号の音波で破壊される、という二段階攻撃の正体に気付いたヒロムとリュウジが、ヨーコを見捨ててエネトロンを守る為に出撃すると勘違いしたオペ娘は、2人を止めて、ヨーコが企画していたサプライズパーティの秘密を明かす。
ヨーコが祝おうとしていたのは、最近になって判明したバディロイドの誕生日だったのだ。
と、ヨーコと距離を詰めた仲村さんが、思わず2人を止めてしまう、と遅まきながら個性が出てきたのは良かった所。今回初めて気付いたのですが、デスク周りに可愛らしい小物が積まれているというのは、いつからやっていたのだろう。
パーティ用の料理まで自分で準備していたヨーコの成長に、お父さんモードに入るリュウジ。
そして、そもそも最初からヨーコを見捨てる気などは無いと仲村に告げるヒロム……通常のヒロムだと、「最初から見捨てる気は無いのに勘違いして無駄な時間使わせるなこのぼんくら」ぐらい言いそうですが(悪意に解釈しすぎです)、穏便に説明する辺り、やはりヒロムは、仲村さんに優しい気がします。
2人はヨーコの囚われた場所へと潜入し、途中で、前回「サプライズパーティなんて遊びは終わりだ」とヨーコに冷たく言った事を反省するヒロム。
「また言い過ぎました」
「気付いただけでも成長じゃないの」
ヒロムは運動能力、判断力、知性、と総合的に出来がいい実戦派タイプなのですが、明確にコミュニケーション能力の欠陥を描いた上で、その改善やそれにまつわる気付きなどが、小刻みに人間的成長として描かれています。
この際、今までそれを悪い事だと思っていなかったヒロムが、“チームとして戦う”中で徐々に自分に欠けている物に気付いていく、という構成は、今作のコンセプトと絡めていて、悪くない作り。
警備の戦闘員を沈黙させた2人は、ヒロムがエンターに変装し、潜入していたリュウジを捕えた、といってヨーコを捕らえるチューバに近づいていく。サブタイトルの「サバ?」は何かと思ったら、ここで変装に際してエンターの口癖として象徴的に用いていて、なるほど納得(声だけ特殊な装置でエンターの音声に変換。なお今回、エンターの出番はこの、偽物の声だけ(笑))。
まんまとチューバを騙せそうになるが、しかし、
「何故おまえから心臓の音が聞こえる」
とバレてしまうも、華麗な連携でヨーコの救出に成功し、反撃スタート。
エンターからは心臓の音がしない、とさらっと伏線が盛り込まれているのですが、ヒロムもリュウジもまるで驚いていない様子で……周知の事実でしたっけ??
まあエンター、興奮すると体から触手が飛び出す体質なので、ゴーバスターズに人間と認識されていないのかもしれませんが。
「エネトロンも仲間も両方守る。おまえをあと2分で倒して。何かを守るって、そういう事だ!」
3人揃ったゴーバスターズはチューバロイドに啖呵を切り、守らないといけないもの二つの「選択」に対するヒーローの王道ですが、ここで一度、ヒーローとしてのゴーバスターズ、をまとめました。約1クールという事で構成としてもスタンダートで、問題は、ここまでの積み上げが少々ガタガタという事ですが(^^;
とはいえ前回今回は、ここまでの『ゴーバス』としては悪くない出来だと思います。
「レッドバスター!」
「ブルーバスター!」
イエローバスター!」
斜め後ろにそれぞれのバディロイドを置きながら次々と名乗るゴーバスターズ。
「バスターズ、レディ……」
バディ「「「レディ……」」」
「「「「「「ゴー!」」」」」」
と3人と3体で決めて、反撃スタート。
立ち上がり、ロボ戦重視の方向性から、ロボ戦に大きく尺を取ると共に、通常戦闘において戦隊揃い踏みを避けたり、トドメ技を目立たせない、ロボ戦との同時進行を多用、など、敢えて定番の約束事から変化を付けてきた今作ですが、
基本的な組み立ての変化×やや複雑な設定×戦隊メンバーもバディもバックアップチームも描写する
と欲張りすぎてまとまりが悪かったのに対して、だいぶ組み立てを定番に近づけてきました。
結局“いつもの戦隊”に戻ってしまっている部分はあるのですが、どだい“変えた組み立てに合わせて詰めなければいけない所が詰められていない”という構造的問題を抱えていたので、そこを突っ切ろうとして奈落の底へ落下して這い上がってこられなくなるよりも、早い内に「一旦組み立てを慣れた構造に近づける」という判断は、英断だったと思います。
ゴーバスターズはチューバロイドを撃破。転送されてきたメガゾードの音波攻撃を、ゴリラが逆の波形の音波を放つ事で打ち消し、ゴーバスターズオーで倒すのであった。
かくして難局を乗り越えたゴーバスターズは、改めてバディロイドの誕生日を祝うパーティを開いて絆を深めるが、司令はいつまで経っても帰ってこないのであった……その頃、職場放棄していた黒木司令は、山奥で二つの影と対峙していた。
「お前達、本当に来たのか」
「ぶー、は・ず・れ。来たんじゃねえ、戻ってきたんだよ」
「俺は来た。初めてだ」
「どけよ! 俺にかぶるんじゃねえ。こいつはただのバディロイド。主役は、この俺。ビートバスターとでも呼んでくれ」
その人物は、バスターズに酷似した、金色のスーツに身を包んでいた――。