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15年ぶりの『クウガ』メモ#5−#6

「だってやるしかないだろ? 俺、クウガだもん」
クウガじゃないでしょ。五代くんでしょ」 (EPISODE5「距離」)
◆EPISODE5「距離」◆ (監督:長石多可男 脚本:荒川稔久

  • パイロット版をメタルヒーローシリーズで育てられた石田秀範、続く3−4話を戦隊シリーズで育てられた渡辺勝也、そして最後に初代『仮面ライダー』にも関わった重鎮・長石多可男、という強力な布陣の演出ローテ。
  • クウガ誕生(1−2)→五代と一条のバディ関係成立(3−4)と来て、この5話から、おやっさん(五代の日常)・椿(医者&警察関係者)・ジャン(桜子の同僚)と、舞台の脇を固める面々が続々と登場。
  • 水族館の中に机と椅子を並べてくつろいでいる未確認生命体の皆さんが、凄く長石多可男
  • CTスキャンにより、五代の体内に吸収されたベルトから伸びた神経組織が、五代の肉体を強化し変身能力を与えている、と仮面ライダーのメカニズムの説明。同時に、クウガと未確認生命体は本質的に同種であり、クウガの力は戦う為だけの生物兵器になるかもしれない諸刃の剣である、と医学的説明を背景にした上で、改造人間テーマの本歌取り
  • その事実を告げられた当の本人は……異常なまでに前向きであった。
  • 五代くんの「とにかく自分を信じている」という造形は、00年代の主人公としては、なかなか珍しいのかもしれない。
  • 信じているから屈しない、信じているから諦めない、信じているからやるべき事をやる――そしてそれらは義務でも責任でもなく、「自分である為の行動」であり、だからこそ、その信念を持つ限り、五代雄介は五代雄介であり続けるから、未確認と同じにもならない……と五代雄介は信じている、というこの流れるような自家発電システム。
  • この「信念」の物語、というのが今作の軸であって、だからバイクの横流しについて一条さんが上司にツッコまれても、「私の信念」で通ってしまうという(笑)
  • 改めて見ると凄く、“男性的な”「信念」の世界だな、と。これは恐らく、<仮面ライダー>を温故知新する過程で、東映ヒーローの源流としての西部劇−時代劇−任侠物のエッセンスが自然と入り込んだ結果かなと思われますが。
  • それでまあ今回、勝手にわかりあっている男2人(五代&一条)に対して、桜子さんがぷんすか(笑)
  • 病院で桜子さんと出会い、「解読で何か出たの?」「解読で何か出ました?」と、ユニゾンするさいてーな2人(笑)
  • 「大丈夫ですよ。俺の知ってる桜子さんなら大丈夫です」「……そうか」「待っててあげて下さい」「ああ」……とにかく、激しくさいてーな2人(笑)
  • 違うよ、女の人はそこで勝手にわかられても、基本嬉しくないよ!
  • 長石階段も登場。
  • 「奴等も変身するんですか?!」という台詞は、「変身」が世界観において二つの方向性を持つ事が示されて、非常に秀逸な台詞。
  • 戦闘員を排除して、1対1で生っぽいアクションにこだわっている関係で、今見るとちょっと独特の殺陣。ダッシュや大ジャンプなどはCGや合成を交えているのですが、やや重たい、いうなれば70年代の着ぐるみプロレス的な要素が強く、重いぶつかり合いと、CGによるスピード感の融合に試行錯誤が見え、90年代と00年代を繋ぐ過渡期の戦闘シーンという感じがあります。
  • ブレイド』辺りだと既に今日的な視点で違和感無かったのですが、CG必殺技を取り込んだ『龍騎』が戦闘シーン的にはターニングポイントだったのかなぁ。
  • 初めてのフォームチェンジで青く。初めてという事で、ジャンプ力が上がった代わりに打撃力が落ちている、という差を丁寧に描写。
  • 基本の人間関係が出来上がって、東京での本編がスタートという事で、色々と要素の多いエピソード。

◆EPISODE6「青龍」◆ (監督:長石多可男 脚本:荒川稔久

  • バッタ怪人との戦いで大きなダメージを負った五代が痩せ我慢を見せるというのは、傷ついてもなお戦う、という五代のヒーローとしての在り方を見せる意味で、重要なシーン。ここがあるからこそ、それでもなお、みんなの笑顔を守るために戦う、という事により大きな意味が乗ります。
  • 「似てるんです……彼は私に。だから、止めても止められないって事もわかってしまって」
  • だから、桜子さんは、そんな事は聞いてないんですよ!
  • みのりちゃん、景気のいいキチガイぶり。
  • 結局、汚染されていく桜子さん。
  • サムズアップが特に説明ないまま、徐々に世界を侵食していくのが好きです(笑) 今作における、事あるごとにサムズアップ、は素晴らしい発明だったと思います。
  • 合同捜査本部でバッタ怪人の出現ポイントを予測するという、出来る男ぶりを見せる一条さん。……ここまで、信念の暴走特急状態だったので、ここでまともに仕事が出来る人だと描写されたのも、とても重要です(笑) そして、配備された高性能ライフルにニンマリ。
  • 一条さん、ライフルを構えた所に携帯電話が鳴り響き、今日も景気良く死にかけるが、今日も溢れる二枚目力で生き延びる。
  • 桜子さんの古代文字解読により、筋力が低いなら遠心力を使えばいいじゃない、と鉄パイプを専用武器へ変えた青クウガはバッタを撃破。フォームチェンジに続いて、特性による武器変化能力を披露。
  • あー、桜子さんはこの時点で、男の信念の共同体に引きずり込まれてしまっているのか。成る程それは、ヒロイン力が低いわけだ。いくら男の信念の世界とはいっても、2000年に「女はすっこんでろ!」とはいかないので、特殊スキル持ちの女性研究者をそれらしく用意しつつ、実質的にほぼ男扱いなんだな桜子さん……。
  • クウガとバッタの戦いの現場に飛び込んできた桜子さんが、バイクを綺麗に止めるのではなく、倒れ込むようにして転がるという演出は勢いと緊迫感があって好き。