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はじめての『プリキュア』感想21

◆『GO!プリンセスプリキュア』#27◆
藍原ゆうき(駄目男)、「おまえでもいっか」と昔なじみを適当に引っかけたら、ノーブル学園の三大綺麗どころがついてきてしまってハーレム状態になる、の巻。
はるかだけでなく、5人全員に驕っていたら、それはそれで男気ポイントを獲得ですが。
夢ヶ浜の夏祭り……練習中に腕を怪我して大会のレギュラーから外された事で、現状への不満から目を逸らす為に殊更にはしゃぐテニスボーイ。そんな藍原を心配する追っかけ3人娘から激励を頼まれるはるかだが、敢えなく轟沈。ところが、ますます落ち込んだ3人娘がシャットによってゼツボーグにされてしまい、テニスボーイはその戦闘に巻き込まれる事に。
藍原少年、お姫様だっこ……される。
一切の躊躇なくお姫様抱っこするフローラが、実にヒーロー度高い(笑) まあファイヤーマンズキャリーなどで運ばれても、それはそれで困りますが、割とお花畑な感じで“プリンセスっぽい”事に憧れていたはるかが、ヒーローとしての経験値を積み重ねる事でさらっと男子をお姫様抱っこ出来るようになってしまったシーンを見ると、何やら色々と考えさせられます。
「あんた達、なんであんなのと戦えるんだ?」
「……夢を、みんなの夢を守りたいから。……かな」
身近な知り合いに面と向かって問われて、若干はるかが抜けきらずに照れるフローラ。変身時はもっと入りきっていると思っていたので、ちょっと意外。
「夢ね……。悪いな……無駄になっちまいそうだ」
かつてフローラに守られた夢――テニスへの情熱から目を逸らし、自分の境遇をただ嘆く藍原。
「こんな所でつまづくなんて……格好悪すぎじゃねえか!」
理想の俺のレールから外れた自分は格好悪いと陰に篭もるその姿に……フローラ、キレる。
「黙って聞いていればぐちぐちとこの、×××××野郎! 貴様のその青カビ以下の腐った根性をたたき直してやる! いいか、貴様の恋人は今日からそのテニスラケットだけだ! 肌身離さず身に付けてたっぷりと可愛がってやれ! ×××の××××よりはマシな所を見せてみろ! 怪我をして同情を引きたいのか? そんな事で目立ちたいのか? ××が×××に×××××同然の貴様には女子寮がお似合いだお嬢さん! 悔しいか? 悔しかったら殺す時の顔をしてみせろ! そうだ、殺す時の顔だ!」と罵詈雑言を浴びせられた藍原少年は、「もう考えるのは疲れた……」じゃなかった、「もっと、もっと俺を罵ってくれフローラ……いや、女王様!」と新しい性癖に目覚め、フローラもまたグランプリンセスへの階段を一歩上るのであった。
………………すみません、今回はさすがに反省しています。
正しくはこちら。

「――そうだね。格好悪い。今のゆうき君、格好悪い! 一回ぐらい試合に出られないぐらいで何よ! 私だって、うまく行かない事いっぱいあるけど、たくさんの人に助けてもらって、今、頑張れているの! ゆうき君はもうちょっと、周りを見なきゃ駄目だよ。あなたの事が、心配で心配で、元気になってもらいたい人達が居る。その気持ち、知らないふりしちゃ駄目だよ!」

一度や二度のつまづきで現実から目を背ける事の方が格好悪い、とフローラが藍原を叱り飛ばすというのは、以前にトワに向けた「どんなに失敗したって、一歩ずつ、取り返していけばいいんだよ」を、具体的かつ身近な形で拾って良かった所。もっと周りを見てと諭すのも、はるか達とトワの関係にかかっていると同時に、2クール目から入ってきた「夢を応援してくれる人達の大事さ」と繋げました。
また、今作はずっと、単純な努力至上主義(努力すれば何でも達成できる)になる危険性を孕んでいたのですが、以前にテニスに関する(いきすぎた)情熱と練習熱心さに焦点を当てた“努力している”藍原少年の蹉跌を描く事で、どんなに努力しても巧く行かない事はある……けれど、そんな時に周りを見れば支えてくれる人達が居るんだよ、それを大事にしよう、とする事で、「夢に向かって努力する」と「夢を支えてくれる人達が居る」という二つの要素を、作品の両輪として巧くまとめました。
この辺りはさすが、メインライターの仕事。
尤も本来は、はるか自身の経験として描くべきつまづきの部分を、はるかを転ばせるのが難しいのでサブキャラに押しつけた感じはありますが(^^;
我が身を省みた藍原は支援攻撃を決め、プリキュアはチアガールズゼツボーグをばーにんぐ&どりーみん。仕事の意味とか上司との人間関係とかを考えるのを止め、絶望を集めるマシーンになる事を目指すシャットは引き下がるのであった。
いい男ぶりに関して、カナタ様から地球規模で周回遅れしているテニスボーイですが、久々に焦点が当たるも特にポイントは稼げず。むしろ、おっかけ3人娘の方が好感度を上昇させました(笑) カナタ様をイケメンに描きすぎた為に、男性キャラとしては非常に存在感の薄いテニスボーイですが、ここから一発逆転の目はあるのか。……そもそもそういう立ち位置なのかわかりませんが。
はるかがいつもと少し違った対応を見せる、という点では貴重なキャラの筈なのですけど、定期的にあるサブキャラ大量投入エピソードでも、平均して一番尺が割かれるのが風紀委員メガネなので、あまり重要視されていない感じはあったり(^^; 3話が、内容・作画ともに微妙な内容だった反動なのか、風紀委員メガネが妙に愛されているのですが、いったい誰のお気に入りなのか。
前半戦のテーマ部分を巧くまとめてきましたが、プリキュアがサブキャラと明確に接触するという要素があった割には、話の内容はさして面白くもなく。まあ、イケメン執事回でも堂々と接触していましたし、正体バレでもしない限りは、プリキュアの秘密にはそれほどのウェイトは無い、という事なのでしょうが。やや構成重視になりすぎた感じがあり、もう一声欲しいエピソードでした。


◆『GO!プリンセスプリキュア』#28◆
海、再び。
しかし夏休みに海に来るなら、謎の休暇でお兄様の海へ行く必要はあったのか……てまあ、みなみ様パワーアップの都合だったのでしょうが、エピソード自体の出来が悪かった事といい、何やら色々と強引だった事が改めて伺えます(^^;
海藤家のプライベートビーチ、というか別荘付き島、に遊びに来るも、火属性なので水に弱いトワが、泳げない事を言い出せないでいる内に、先んじてしまう眼鏡っ娘。忘れ物がある、と別荘に逃げ戻ったトワはそこでゆいと話し、自分の今の居場所を確かめると共に、もう少し素直になろうとするのであった。
前回、テーマ的な作品の両輪をまとめたのを受ける形で、トワがそれを、特に「支えてくれる人達の存在」を自覚的に受け入れる、というエピソード。
合わせて、地味な友達→避難誘導係だった眼鏡っ娘が「語り部」のポジションを得る事に。
ゆいの絵本作家になりたい、という夢を拾って、絵本に始まり絵本に終わる(かもしれない)……という構造が見えてきましたが、10年後、みたいなエンディングは作品の置かれている事情的に出来るのかしら。
ゆいボーグ2号と戦うスカーレットが、人間花火ウルトラダイナマイト→プリンセス忍法火の鳥のコンボを打ち破られるも、ゆいの大事なスケッチブックを守る為に覚醒し、再びの火の鳥でゆいボーグ2号をバーニング、というのはベタだけど盛り上がりました。そしてフローラに負けじとお姫様抱っこを決めると、ゆいの中からスカーレット用の新たなキー、サンキー(語呂悪いけど、サンライトキーとかでは駄目だったのか)が誕生。
ラストでサンキーと背景の太陽を被せるのは演出としては面白いのですが、被っている太陽が“海に沈む夕陽”なので、あまり良い事が起こりそうな気がしませんが、そのキー、使って大丈夫か。地球がたちまち凍りついたりしないか。
生まれ方や位置づけとしては各自のミラクルドレスアップキーと類似しているサンキーですが、ディスピアの絶望が転化されたわけでもなく、スカーレットのキーは未だ謎だらけ。ちゃんと物語の中に収まってくれればいいのですけど。
一方、三色ロックに足止めを受けていたフローラ達はそれを撃退するも、去り際のロックの影にドレスアップキーを盗まれてしまう。ロックの目的は最初から、トワイライトでもプリキュアでもなく、ドレスアップキーだったのだ!
これまでも思わせぶりにフードの目玉が動いていたロックですが、3色分身では靴にも目玉がついて動いており、意味ありげ。後ろから稲光を受け、城の床に異形のシルエットが浮かび上がる、という演出は格好良かったです。次回、3色ロックを見たシャットの反応が凄く楽しみ(笑)
夏だ浴衣だカーニバルだ、に続き、夏だ水着だレジャーだ、と油断していたら変身アイテムを奪われる、という急展開。奪われてからしばらく気付かない辺り、これが夏休みボケというものか。スカーレット以外変身不能になってしまったプリキュアは、この危機を脱する事が出来るのか。謎の美少女達が登場し、やはりノーブル学園とホープキングダムには関係があるのか……? て、ディスピア様?
あれ、これ、絶望の森=はるか達の世界とかだったら何だか凄い事になりそうですが、巻き込まれたと思ったら実は汚染物質を垂れ流していました、みたいな展開だったらどうしよう。いや、矛盾なく繋がるかどうかとか、まだ全然考えてませんが。
果たして、ラスボスは望月先生なのか、それとも白金さんなのか?!
「とうとう気付いてしまったのね……そう、ノーブル学園はね、夢と希望を煮詰め、最強の絶望を作り出す為の蟲毒の箱庭なのですよ――」